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青春は色あせない。  作者: 田中らら
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今夜はブギー・バック

スチャダラパーの「今夜はブギー・バック」


高校生の時の一番の思い出の曲。


高校2年生の夏休みに「学習合宿」なるイベントがありました。

9泊10日で同じ高校の同級生50人ぐらいと福島の合宿所に行った。

名の通りみんなでただ勉強するだけの合宿。


山の中にある古い宿泊施設で、部屋は和室の6人部屋でテレビは無く、

PM9時には消灯されてしまう為、

夜はみんなで月明かりの中で語り合うしかやることが無かった。


同じクラスの女子だけの部屋だったけど、

普段は話さない女子も何人かいて、仲良くなれるか不安だったことを覚えている。


毎朝、早く起こされ山の澄んだ空気の中でラジオ体操、

山の朝の空気は子供の私でも違いがわかるほどキレイで新鮮だった、

冷たい空気が肺に入ると目がシャキっ覚めたことを今でも覚えている。

10日間毎日ラジオ体操をしていた訳でもなく、

少し離れたグラウンドで福島の民謡(会津磐梯山)を歌い踊った朝もあった。

地元の方に教えて頂きみんなで慣れない動きをして笑い合った記憶がある。


昼間は心地良い日差しの入る学習室でガッツリ勉強。

ボォーっと先生の話しを聞いていただけですが・・・


夕方からは学校と同じくらいの広い体育館で好きなスポーツ、

バスケ、ドッジボール、縄跳び、などなど・・・


その後は夕飯。みんなで大きな食堂でワイワイとご飯を食べて、大浴場で入浴して、

夜はみんなでゲーム!こんな10日間だった。


青春だね!


10年前の出来事は色あせて覚えていないのに、

25年前のことは覚えているなんて、

青春の記憶は色濃く私の心に塗られているようだ。


今思い出しても心がワクワクする楽しかった思い出。

景色も音も香りも覚えている。


宿泊施設にテレビが無いことを知っていた男の子が、自宅からラジカセとCDを数枚もって来ていた。


ラシカセを細く暗い廊下の床に置いて曲を流していた、


その曲が今夜はブギー・バックだった。


今の宿泊学習だと男子と女子は別の階や別の棟に泊まることが多いが、

当時は女子の前の部屋が男子部屋だった。


男子は女子の部屋に入ることはなく、女子も男子の部屋に入ることがない、

お互いのプライベートは守っていた。

そして男子と女子の部屋の間にある細い廊下にラジカセを置いて、

エンドレスリピートで今夜はブギー・バックが流れていた、

10日間の間に10000万回は聞きました。(笑


平和な10日間。学習合宿はこのまま終わると思っていましたが、途中で試練が待っていたのです。


つづく

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