5話 関係の深まり
達也の成長日記 2ヶ月目
この2ヶ月で6つの魔法を習得した。最近は、経験値を多く稼ぐために、近くのロサガ草原の奥のロサガ山脈の大きい魔物と戦うことが増えた。また、魔物には、ランクがあることが分かった。Fから、E.D.C.B.A.Sまでのランクの魔物がいるらしい。ランクが高くなるにつれて魔法を使うものも出てくるらしい。最近は師匠との仲も深まってきて、なんだか嬉しかった。LVは10上がった。 2ページ
達也の成長日記 3ヶ月目
この1か月は力よりも知識をつけろと言われて、魔導書を読みまくった。1日に分厚い魔導書を3冊読み、計90冊読んだ。魔法は、23個覚えた。実戦で使いこなせてはおらず、空いた時間に練習している。最近は、師匠と一緒に暮らすことにも慣れてきて、とても楽しい日々を送っている。また、師匠におつかいを頼まれることが増え露店で野菜を売っているおばちゃんたちとも仲良くなれた。 3ページ
達也の成長日記 4ヶ月目
この1ヶ月は魔法の練習をしまくった。33個の魔法を状況に応じて使い分けることが難しく、師匠にその状況を魔法や魔物を使って再現してもらい、魔法の練習をしている。ちなみにLVは5上がった。LVがなかなか上がりにくくなっている。最近は師匠から雑用を頼まれることが増えて、まるで本当に家族のように接してくれることが増えた。それはうれしいことなのだが、このままいくと、いずれ師匠の言いなりになってしまうのではと思い、少し怖い。あと、いつも師匠が達也「君」と呼んでいることをずっと疑問に思っていたので聞いてみた。すると、「あなたが男なんてことは一目見てわかっていたよ」なんて言って、驚きながらなぜと質問してみると、「あなたに近寄った瞬間、あなたから呪いの気配がしたのよ。しかも大きいね。」この呪いは解けないのかと質問すると、かなり高度な呪いで、いくら魔女でも解けないそうだ。師匠の予想では、世界一難易度が高いといわれるこの大陸の端にあるダンジョンのラスボスなのではないか、だそうだ。解くためには、そいつを倒さなければならないそうだ。 4ページ
達也の成長日記 5ヶ月目
この1ヶ月はスキルを鍛えた。俺の得意な剣技にスキルを乗せることで、一時的に、より強力な剣を編み出すことができるのだ。しかし、俺には、剣に乗せるスキルを持っていなかったので、そのスキルの習得の仕方を教えてもらった。スキルは、一般的に実戦で習得するものだそうだ。知りたいと思う際に、勝手に習得されているんだとか。おかげで、最近はロサガ山脈のさらに奥、ロサガ湖周辺のA、またはSランクの魔物をたくさん倒させられた。ほかにも、剣にスキルではなく魔法を乗せることで、魔法独特の効果を与えることができるらしい。まだまだ練習が必要そうだ。最近は、師匠が実力を試すなんて言って、対戦を求めてきてあっさり負けてしまった。その日から、修行のレベルがハードになった。 5ページ
それからさらに7か月が過ぎ、師匠の元での修行生活が1年を迎えた。師匠は、「最近私のステータスに近づいてきている」と言っていた。
俺は、椅子に座りながら紅茶を飲んでいた。師匠は買い物に行っている。そんなとき
「達也くーーーーーーん」「ぶふぉーーーーーーーーーーー」俺はいきなり叫びながら帰ってきた師匠に驚いて、紅茶を吹き出してしまった。
「げほっげほっっ。どうしたんです?師匠」俺はむせりながら答えた。
「これ見て!!」と言って師匠は机に紙を広げた。
「なんですかこれ?」「ふっふっふ…。君はこれが何か知りたいかい?」もったいぶった態度。この師匠めんどくさ!
「シリタイデース」「いいでしょう!これは世界地図です」「世界地図?」「そう!あなた前、旅してみたいって言ったよね!だから私、買ってきてあげたの!」「…はぁ、ありがとうございます。ところで、僕たちの住んでいるところはどこですか?」「ロサカ地方だから…、ここね」と言って地図の真ん中らへんを指さした。ここはどうやら、☆クリスタール王国☆、という大国があるらしい。そしてここはロキーニアという小国の王都らしい。しかし、この地図には日本という国は書かれていなかった。また、日本らしき国も描かれていなかった。というか、なぜ師匠は地図を買ってきてくれたのだろうか?
「なぜ、地図を買ってきてくれたのですか?」「ふっふっふ…。君は私がなぜ買ってきたか知りたい?」「すみません。またこのくだりやるんですか?」「…。はいはいわかったわよ。実はね、私からあなたに教えることなんてもうないの」「…は?」「だ・か・ら、一緒に旅をしようってこと!」「でも師匠そんなこと言ってませんでしたよね?」「そこは察しなさいよ」「今の内容からどう察するんですか!?まぁ、師匠と旅できることはうれしいですけどね。」
「じゃあ、私と本気で勝負して勝ったら出発よ!ほら早く!外に出て!」「いやいやいやいやいやいや!ちょっと待ってくださいよ!急すぎません!?急すぎますよね!?」「ナンニモキコエマセーン。それより、善は急げよほら!」「聞こえてるじゃないですか――――!?」そのまま俺は外に引きずり出された。
俺たちは外に出て(出されて)、師匠は杖を、俺は剣を構えた。
「じゃあ、この石が落ちたら始めるよ!」俺意識を集中させる。そして、師匠が石を投げ、草むらに、
落ちた
俺は師匠に向かって走り始める。師匠は俺に杖を向けて、魔法陣ができ始めた。その時
どおおおおん!!
と俺と師匠の間に何かが落ちた。土埃が立ち少しの衝撃波が体を襲う。なんだ?隕石でも降ってきたのか?でも、そうではないとすぐに分かった。
視界がはっきりすると、そこには、黒髪で赤い目をしていて、20代前半ぐらいの男が立っていた。そして男は、
まるで悪魔のような笑みを浮かべ…
今回は書くの疲れました。