3話 出会い
なんか前回の回で魔と天が分裂して実況やら解説やらしてたみたいです。申し訳ございません。これからは分裂しないように気を付けます。
「おまえを倒す!!」俺はガガザジを睨んだ。
「ヒェッ!?」「なにビビってんだ?」「な、なんだその覇気みたいなやつは!?それに、なんでそんなにHPとMPがそんなに増えてるんだよ!なんなんだよお前!?」「知るかそんなこと!!」俺はガガザジに向かって超全力で走り出した。
「え?…………ふが!!!」そして綺麗に腹パンを決めた。一瞬でガガザジのHPは0になり、俺の勝ちになった。観客の盛り上がる声が聞こえる。しかし、なんだったんだ?今の現象は。
その瞬間、俺の体に激痛が走った。
「があああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」痛い痛い痛い痛い痛い。どう…して…バトルが終わったら…HPは戻るんじゃないのか?
「君、大丈夫!?」一人の女の人が寄ってきた。
名前:???? 年齢:???? 性別:女 生年月日:???? 職:魔女
「ちょっと待ってて!」と言って、女の人は棒のようなもの取り出して、その棒から緑色の光のような何かを放った。そして、それが俺の体にまとわりついた。しかし痛みは消えない。
「がああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」「あれ!?なんで!?効いてない!?」なんなんだこの人…。あまりの痛さに俺は気絶してしまった。
目が覚めると、俺はふかふかのベッドの上で目覚めた。
「あ!目が覚めた?よかったー!」「あ、あの、助けてくれてありがとうございます??」俺は訳が分からないままも、気絶する前の記憶を必死に思い出しながら、この女の人があの場から救ってくれたのだと確信する。すると女の人はにこっと笑って
「全然いいよ!私はただあそこから連れ出しただけだしね。」と言ってくれた。俺もそれにつられて笑ってしまった。君、体は勝手に回復してたから、治療は不要だったみたいなんだけど、あのままあそこに置き去りにするわけにもいかないし、置き去りにしたら何されるかわかったもんじゃなかったし、あいつら狂暴だし…とか何とか物騒なことを言っている。
「そうそう、色々聞かなきゃだね。君のこと。」「え?」「え?って何言ってるの。あんなの見たことないよ。」「あんなのって?」「あのスキルだよ!あれ、いったい何なの?」俺は下を向いて考える。
スキルって何のことだろう。俺に戦いを挑んできたあいつが言っていた覇気…とかいうやつか?「…僕にもわからないんです」「…そっか。」女の人は俺の言っている意味を推し量るように、目をすがめた。「…僕の方も聞きたいことがたくさんあるんです。」「…わかった!何でもきいて!」「ありがとうございます。」
俺は色々話した。気づいたらこの星にいたこと。日本のこと。妹のこと。自分のこと。すべて。
「そっか。…ねぇ達也君。そんな君に一つ、私からの提案があるんだけど。」「ん?どんなですか?」「私の弟子にならない?」……………………………………………は?
「……………………………………………は?って顔しないで。私だってねぇ、世界でたった6人の魔女の一人なのよ?」「だって、助けてもらった恩はありますが、名前も知らない相手の弟子になんて別になりたくないですよ。」「え~」ツーンとした顔で言った。「あ!でもさー、さっきさー、名前も知らない人に自分のこと全部言っちゃたよねー(/・ω・)/」「あ…。でも、さっき、あ!とか言ってましたよねー。それって、《都合のいい奴がいるじゃねぇか。弟子にしてやる。なんて優しいこと言って、こき使いまくってやるぜ!アヒャヒャヒャヒャヒャヒャ!》なんておもったからじゃないですか?」じーーーーーと俺は自称魔女さんを見つめた。そうしたら、魔女さんは目をそらした。そして、ごちゃごちゃ言ってきた。
「き、今日もいい天気ね。」「曇りですけど」「…。今日も美しい花が咲いているわ」「枯れてますけど」「…。今日も私はうつくしいわ」「うっとうしいんですけど」「…。今日も——」「何回やるんですか、これ」「ヒューヒューヒューー」「口笛吹けてないですよ」「…。」はぁ。と俺はため息をついた。
「なんでごまかすんですか。さっさと名乗ってくださいよ」「はいはいわかったわ」魔女さんはさっと立ち上がって俺の目をひたと見つめた。
「私の名前はスノー・シャル スノー師匠と呼ぶように。なぜなら私はあなたの恩人であり、魔女なのだから!!」「…………自称ですか?」俺は気絶する前に見た緑の光を思い浮かべながら魔女さんを魔女と確信しつつ(もっとも能力は疑わしいが)、探るようにきいてみる。「違うわい!」真剣に言い返してくる。俺はもうひとつため息をつき覚悟を決めた。「まぁ、よろしくおねがいします。スノー師匠。」俺の返事に、スノー師匠はぱちくりと目を見開いた。そしてひと呼吸置いた後「こちらこそよろしく。達也君。」にっこり笑う。そう言って握手を交わした。こういう習慣は日本と同じなのだな…。
俺はスノー師匠の弟子になった。
師匠がなぜ主人公を「君」づけしているのかって?それはまた別の話 ではまた!