2話 急展開
実況「さぁ始まりましたガガザジVS達也!果たしてどちらが勝つんでしょうか!?実況は魔がお送りさせていただきます。そして!」
解説「解説の天です。では、「「お楽しみください!!」」
「俺と戦え」………………ふぇ!?ちょっと待てよ!いきなりの戦闘!?俺は死にたくねぇぞ!?
「おらよ」男が言った瞬間、俺の目の前に白い画面が表示された。画面には『ガガザジからの戦闘申し込み』とかかれており、はい・いいえの選択肢が書かれていた。俺はもちろん死にたくないからいいえを選択した。…。数秒後。また戦闘申し込みが送られてきた。もちろんいいえを選択。数秒後。また戦闘申し込みが…割愛。数秒後。また…割愛。これを繰り返していると、とうとう男が怒った。
「いいからはいを押せよ!!なんで勝負しないんだ!?」やりたくないからでしょうが!!
「そもそもさっきから言っているでしょう?俺は冒険者ではありません。あと、このガガザジってあなたの名前ですよね。くっっっっっっっっっっそダサいですね!!」とすんごい煽りを入れておいた。むかつくし、顔きもいし、臭いし…。
「おい!取り巻きA.B.C!!こいつを連れていけ。」といってガガザジは去っていった。……。
「やめよーーーーーーーーーーーーよーーーーーーーーーーーーそういうのーーーーーーー!!(泣)」そのあと俺は、ガガザジの取り巻きにつれていかれた。(引きずられながら)
数十分後、俺はとある冒険者ギルドというところの縦横50mの正方形の闘技場に連れてこられた。さっき取り巻きA.B.Cに教えてもらった。そこの観客席には大勢の観客がいた。耳を澄ませてみると
「おい聞いたか?あのBランク冒険者のガガザジとSランク冒険者が戦うんだって!」「嘘つけー。んなことあるわけねいだろ。」「がちなんだって!」「まじ?」「まじまじ」
「わくわくするね!」「どっち勝つんだろ」「そりゃSランク冒険者だろ」
「ねぇ聞いたー?あの女の子とガガザジが戦うんだって!」「えーー。かわいそうーーーー!!」「ねぇー」
と、ぞろぞろと観客が入ってくる。………( ^ω^)?ちょっっっっと待って!?なんで俺とあいつが戦うことになってんの!?なんでみんな知ってんの!?
「こうでもしないとお前戦わないだろ?」へらへらした口調でガガザジが登場した。片手剣を持ちながら。なにこれ。すんごい嫌な予感がするんだけど!?
「こうしても戦いませんよ!!」「問答無用!!」「ですよねーーーーーー!!」ガガザジがいきなり切りかかってきた。もちろん後ろにダッシュ。しかし、逃げれても15m。俺はすぐ追い詰められて、背中をバッサリ切られた。ぐちゃ!という鈍い音。血しぶきが上がる音。観客の悲鳴。痛み。熱さ。色々なものが体を襲った。俺はそのまま倒れこみ、吐血してしまった。意識がもうろうとする中、俺の視界の右上にHP・MPと書かれているものが表示された。そのHPゲージは赤く光っており、そろそろHPの限界がきそうだった。
まるで、ゲームみたいに。
でも、これはゲームなんかじゃなく、現実だ。つまり、死に近づいているということ。
「大丈夫。」とガガザジの声が耳に入る。うっすら見えるガガザジの顔はニタ~と笑みを浮かべている。
「どうせ、この戦いが終わればHPも何もかも回復するから。痛みは感じるけどなぁ~~。ハハハハハ!」
と続けながら剣を突き刺そうとする。しかし、その剣が突き刺さることはなかった。キィン!
「なんだぁ~!?」ガガザジが叫ぶ。なんだ…。目の前が水色に光る。なんだか、力がみなぎってくる。痛みも感じない。そのまま俺は立ち上がった。立ち上がることができた。
「俺は…、俺はお前を…」俺はガガザジを見て叫んだ。
「ぶっ倒す!!」
実況「いやー熱い戦いでしたねー」
解説「そうでもなかったですよ。あと、まだ戦い続いてるんで。しかも、主人公逃げ出すとかダサすぎないっすか?」
実況「…。」
解説「…。」 完