16話 学校生活⑦
グラウンドに出ると先生が
「では、達也君は初めてだから、ステータスを見せてもらおうか!!!」
「はい」
どうしようどうしようどうしよう!!隠すか見せるか!?でも、ステータスを改ざんなんてでできないし…。
さすがに魔族ってばれるのはまずいよなぁ~。
「ご主人様。あの、お困りでしたら古代遺物を使ってみては?確かステータスの改ざんができる遺物があったはずですモ」
と、ポモンが小声で話しかけてきた。
「まじ?持ってるの?」
「持ってるモ」
「くれ」
「お代はリンゴ五個もらうモ」
「おけ」
「はい」
ポモンは”しっぽの先端から”何か小さくて丸く、青く輝く石を取り出した。
「四次元ポケット?」
「シッポモ。そんなことより、はい!これ使うモ。使い方はステータス表にそれをかざしてステータスをいじるモ。」
「なるほど。ありがとう。じゃ、やってみる」
HPは、平均にして
MPもへいきんいして、
種族も変えて…
これでよし!
「これが俺…私のステータスです」
先生にステータスを見せる
「ふむ!平均的だな!…ん?さすがに平均的すぎないか?もう少し偏っててもおかしくないが…?」
やべぇ、ばれそう
「えぇあぁいや、しょ、しょんなことないでしゅよ…」
とりあえずごまかした
「そうか?まあ、平均的なことはいいことだからな!!!!」
あぶねぇあぶねえ。
「ところで、達也君の得意としている武器や魔法はあるかい!!!?学年別戦闘大会でそういった情報も”王”に伝えないといけないのでな!!!!!!!」
「ん?その大会って学校が行うんじゃなくて、国で行うんですか!?」
「そうだ!!!」
まじかよ。でも、王の前でリューネバをぼこぼこにできるならいいか。
「私が得意としている武器は剣―」
「大鎌モ」
「は?いやいやないない。俺は剣が得意で…」
「契約した結果、ご主人の適正にあった武器は大鎌だったモ。ちなみに、大鎌と鎌以外の武器は使えないモ」
「てことは俺、もう一生剣振れないの…?」
「そゆことモ」
「達也君の得意な武器は大鎌なんだね!!!!!じゃあ、一回この土の壁を切ってみてくれ。傷をつけるだけでもいいぞ!!!」
そういって先生は分厚い土の壁を魔法で出した
「えぇあぁはい、ん?」
切る?無理無理無理無理
俺がぽもんの方を見ると、
「じゃあ大鎌になるモ~」
とかってにポモンは俺の両手の上で形を大鎌に変えた。
黒くて刃の部分が赤い厨二心がくすぐられる大鎌だ。
「重」
どん!あやべ。あまりの重さで手放しちゃった。
「いったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁい!!モ」
「ごめん。重すぎて無理」
「もう!軽くなればいいモね」
と言って鎌が緑色に光りだしてそして光が消えた。
「持ってみるモ」
「そんな軽くなってるわけないだろ…は?軽」
まじ軽くなった。それ全人類が欲しいランキング上位に入るぞ。
「振ってみるモ」
「あのー、大変申し上げにくいのですが、振り方、構え方、その他もろもろ、全くわかりません」
「大丈夫モ。いま脳にご主人が欲しい情報送るからモ」
「うわ!!ほんとに来た。なんか変な感じ。え~と何々…?『知るかボケ。自分で考えるモ』…?」
「おう!ぶっ殺されたい?じゃあ適当にやってみるか」
俺は鎌を両手で構えて切りかかった。




