敗失
「...」
「..て」
小さな声がする
少女の声だ
「..て」
「.きて」
少年
「!!」
(ここはどこだろう)
少年は目を覚ました
(ここはどこか見覚えがあるな)
森の入り口付近だ
少年「これならもう帰れる」
少年は男の事を思い出す
「ゴルドさん?」
少年は男の名前を口に出した
少年は、辺りを探していると
茂みの中に人が倒れていた
それは、致死量の血が体に付近していた
少年は焦る
少年
「ゴルドさん?起きて!」
男の意識はなかった
「!?」
少年はなぜだかこの出来事に覚えがある
少年の脳裏に血まみれの青年が一瞬出てきた
少年はそれに疑問を持った
少年の意識が戻り、もう一度男を見た
少年は状況を理解した
少年は焦りながら男を背負おうとした
体重の差が大きいので少年は時間をかけて
男を森の出口付近まで連れて行った
森の外に出た、少年は男を見て今更涙が流れた
森の出口の側に少年は、男を置いた
少年は、城に帰った
帰ったところに少女がいた
少女
「おかえりなさい」
少女
「その顔、何かあったの!?」
少年は黙る
少女
「ゴルドさんは!?」
少女は必死に少年に質問する
少年
「....ゴルドさんが...死んでた...」
少年は小さな声で言った
少女
「!!......」
「どうして!?そんなこと信じられないよ」
少年
「森に行ってたんだ..」
少女
「森は、たまにゴルドさんも行ってたし.命を落とすなんて、
ゴルドさんからも聞いたことがないよ.」
少年
「わからないんだ...わからないんだよ
どうしてああなったのか」
少女
「........」
少年は部屋に戻った
そして布団に飛び込んだ
しばらくするとドアの音が聞こえた
青年の声だ
青年
「ただいま」
そして少女の声も聞こえた
少女
「..おかえりなさい」
青年
「どうしたんだ?元気がなくないか?」
少女
「......」
青年
「..ところで.」
「今日はなんと、ステーキだぞ」
「国から支援をもらったんだ」
少女
「....」
青年
「......」
「ところでウィルは、どこにいるんだ?」
少女
「自分の部屋で寝てるよ..」
青年
「分かった、ありがとう」
青年は少年の部屋に向かった
青年
「ただいま、ウィル」
少年
「.....」
青年
「どうしたんだ、その顔、何かあったのか?」
少年
「..........」
青年
「何があった?」
少年
「...さんが」
少年
「ゴ..ゴルド...さんが」
青年はなにかを察っし聞いた
青年
「今、どこにいる?」
少年
「も、森の入口」
青年
「わかった、ありがとな」
青年
「今から俺はそこに行く、帰ったら、夕飯を食べるぞ」
青年は城から出た
数十分後帰ってきた
ここは、ダイニングのような場所だ
この城は、城と言ってもあまり広くはなく
かなり古くさい
青年は肉を食べながら二人に話す
青年
「話すことがある、」
「、ウィル、お前は、町に行け」
少女
「えっ?そしたら、」
「.....」
「いや、なんでもない」
青年
「...」
「ゴルドさんは、死んでいた」
少女
「!!!」
「ほんとに..」
少年
「.......」
青年
「俺が庭の辺りに埋葬した」
「ウィル、お前は町に行って色々なことを学んでいけ」
少年
「...わかった..行くよ」
少女
「!」
青年
「明後日、お前は町に出発してくれ」
少年
「うん、..わかった」
そう言って少年は、城の庭に行った
少年は部屋に戻りノートになにかを書きこんだ
そしてそのままベットに寝た
少年は、夢を見る
知らない男がそこに倒れこんでいる
一部出血をしていて
そこにいる自分(少年)は息を荒くしているようだ
夢から覚める
少年はリビングに向かった
そこには、少女がいた
少女
「おはよう.」
「朝ごはん、あるから食べて」
少年
「うん、ありがとう」
少年がご飯を食べる
少女
「どう?おいしい?」
少年は頷いた
少女
「ありがとう、ウィル。」
少年
「ごちそうさまでした」
少女
「ウィル、話したいことがあるんだ、
庭に来て」
少年
「どうしたの?」
少女と少年は、庭に出た
少女
「ウィルと会ってから2年,」
「ウィルは、その前のことを覚えてないんでしょ?」
「ゴルドおじさんと私とお兄ちゃんとウィルで
二年も過ごしたんだ、」
「お兄ちゃん以外はほとんど、ずっとこの城にいたよね、」
少年
「うん、」
少女
「私は、ウィルは外に行かない方がいいと思う」
「だってウィルはここに来る前何か嫌なことがあったんでしょ?
だからその前のことを覚えてないんじゃない?」
少年
「!!..]
「あと、この世界は、ウィルが思うより残酷で、自由に生きることが出来ない、」
少女が呟く
少年
「.....」
少女
「ウィル、私、お兄ちゃんと話したんだ、ここを出たら、
とても苦しい事が待っているって、ウィルが記憶を取り戻したら、...」
「こんなこと、言わないほうがいいよね、.ごめんね、ウィル」
少女の話を聞いて少年は、半分笑みを浮かべて言う
少年
「そうか、」
「でも、そんなこと、どうでもいい」
「僕は、ただ、知りたいだけなんだ」
「この世界、いや この世界という、概念を、」