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3,さらなる神のミス、暴動による抜け穴

行く前に吸い込んでおこう。


数分かかって俺は、お腹を満たした。



ーーレベルが上がりましたーー



よしよし順調だな。



『早くしなさいよ! 無知な魔物は欲望が強いから【吸い込む】で一回で2つレベルが上がるから急ぎなさいよ!』



は!? まじか。



『まじよ。』



なら急ぐとするか。どこにいる?


『ここから南に100メートルよ。』



南ってどっちだよ! コンパスもねぇし。


『知るわけないでしょ! 右とか左とかどういうのよ!』



なら知っとけよ! ったく……そうだ鑑定したらいいんじゃないか?




***




スキル【鑑定】!



ピコーン


お? 向こう側か。すいすいっと


体が小さい割りに泳ぎやすいな? これは魚だからだな。



…お、3体いるじゃん。ステータスは…



____________________________


%%+%+



☆%¥〒♪→~


@#×☆♪%%


☆♪☆=+-☆¥


♪〒☆¥÷¥☆¥



ス〒る



女神殺殺殺殺殺殺殺殺殺我女神死求


____________________________



……は? なんだこれ? おい、女神説明しろ。



『ん? 何が? ってこれどうなってんの!? システム! ……不味いわ…部下たちが暴動を起こしてシステムを1部破壊してる…….これじゃステータスを表示することができないわ……』



まじかよ……って最後の方、ただの女神に対する暴言だな…というより部下の気持ちだな…



【神の声】 どうにかできないか?



『プフッ修理不可能です。ただし神たちならばどうにかすることは可能かとブフゥ。』



機械っぽいが少し女性の声が聞こえてきた。【神の声】にまでにも笑われてんじゃん…


ん? ていうか【神の声】の機械的なのって意識あんの?



『ん? あるわよ? 元々は、導きの神ユニちゃんの意思があるわ。意思っていうか現在進行形で導いてるけど』



ふぁ!? 神が介入してんの? ん? でも前言ってたのと違うような……



『気のせいよ』



そ、そうか……


ガチトーンで言われて、これ以上首突っ込んだらいけない気がした。これでも神やってんもんな……


なんかこの女神リリシアが、今になって神に見えてきたわ……あ、いやシステムとか言ってる時点でも神っぽいけど、ガチトーンとかまじ怖いからな?



別に怖くないやろとか思ってるやつ、お前友達とかのガチでやばい黒歴史には首突っ込まんほうがいいぞ……


これは体験したことのある人からの忠告だ……って自分は誰に話しているんだろう……まあいいか



『ていうかあの3体の小魚をどうにかしなさいよ。それと3体のレベルは、左右のやつが1、真ん中のが2だから気をつけるのよ?』



よし、自分より低いな…ていうかあの左右のやつ、絶対強いやつに媚び売ってる雑魚のやつだろ……


魚だけにな…あっはっは!



待って! かわいそうな子を見る目をこっちに向けないで!


魚の目がこんな悲しく見えるのは、生まれて初めてだ……



さっき生まれたんですけどね? 実は2、3日経ってるようで、生まれてから1時間くらいしか経ってないのだ。


子鹿だったら足ガクガクさせてやっと立てたくらいだね!



そんなことは置いておいて、どう戦うか……あ、そうだ…ぐへへへへ、いいことを思いついたぞ。


おいリリシア、見ていろ…



『…カッコつけないでもらえる?』



はい、ごめんなさい、やって見たかったんです。


まあそれは置いといて……まあ見ていろ。



『結局するのね? 』



……まあいいだろ?



俺はゆっくり魚に近づいて……ここだ! 【吸い込む】!


【吸い込む】のスキルを発動させた。


俺の考えた策、そう、それは魚を吸い込めばいいんだ! さっきちょうどお腹減ったし。



スキルを発動させた、いや、正確には発動させようとした。なぜなら…



ーースキルは消滅しています。発動できませんーー



は? え? なんで?



『あ、そういえば部下の暴動のせいで私の作ったスキル消されたんだった。』


リリシア…潰していいかい?



『な、何よ。わ、私は悪くないわ……部下である天使達が悪いのよ…』


へぇー、部下って天使のことだったのか。……ていうかお前、その部下達に日頃どんな事をしてきたんだよ…



『ん? 年中無給で働かせたり、見せしめに1人こ…なんでもないわ』


鬼かよ…ていうかその天使はどうなったんだよ…



『ま、まあその魚達は殺さなくてもいいから良かったじゃない』


そ、そうだな…ってご飯のときどうすんだよ!?



『ん? ああ、あれ思いっきり息吸いながら口パクパクすればいいだけよ?』


あ…そうだったのか…レベルは上がるのか?



『ええ』


そ、そうか



『ドゴーン…あっ、ごめんなさい! 少し暴動を抑えてくるわ』



すごい音してるな……一体何が起こっているんだ?



そう聞いてもリリシアは暴動を抑えに行っているため返事は返ってこない。


そういえば俺…これから何すればいいのだろう…ま、まあ少し食っちゃ寝生活でもして見るか…




***




それからずっと食っちゃ寝、食っちゃ寝、を繰り返した。レベルは上がってついに5になることができた。



ーーレベルが上限に達しま〒♪-÷%=♪ーー



え? 進化は? 頑張って食べたのに……実は4まですいすい上がったのだが、そこから一つあげるのに20回分の食事をした。なぜ「分」なのかというとすぐ上がると思って、一気に5回食事を済ませようとした。



しかし、なかなか上がらないし3回分でお腹がちぎれるくらいの痛みがしたのだ。2回目の走馬灯を見た瞬間だった。川があって、渡りきりそうなときにじっちゃんが川の向こうから来て体(魚のな?)を掴んで俺が来た方向に、投げ返してくれた。



今思えばあれは、三途の川で、じっちゃんが渡りきるのを阻止してくれた気がした。…ありがとう…じっちゃん……



ていうか最初の死のときに投げ返してくれよ……そういや進化はどうした?



ーーステータス崩壊が確認、異世界人であることを確認、レベル転生を実行しますーー



え? 転生? また転生?



ーーレベルが☆1となりましたーー


ん? これってもしかして強い?




***




レベル転生、これは恐らくはステータスは進化直後のものでありながら、レベルは1へと戻るのかな?


つおくね? いやまじで、最強目指せるな!



暴動のおかげでこんな抜け穴を発見できるとは……嬉しいぜ…しかしまたここで食っちゃ寝、食っちゃ寝を繰り返せば次のレベル転生が可能になるかも……



いつの日か異世界からやってくる者の脅威を知らない俺は、また同じ生活を始めるのだった。

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