スライム研究とゾウさんジョウロ
今日は訓練をそうそうに切り上げ今まで見れなかった研究所や畑や牧場やワイバーン騎舎などを見学する日だ
武道の先生のジュダイにつれられてくてく
研究所
「ここが研究所!!!」
「全部は見せられませんよ一部ね」
スタスタ
「あれは?」
茶色のスライムに何やらあげている
「あれはストーンスライムに蓄光石を食べさしたら体は光るのか?という実験ね、スライム研究よ、スライムは体内に臓器がないのに排泄物を処理してるから不思議でね研究をしてるのよ、貝類も浄化はするけどさらにスライムは道だからね」
「蓄光石食べたスライムですか…案外体に変化なしかもしれませんね」
「どうして?意見を聞きたいは」
「ストーンスライムが保護色変化する場合、土色から部屋と同じ青いタイルと同じ色になりますし、蓄光石を食べて変化するなら白っぽくなります、成分だけを分けて取り入る機能はないかとあればトイレのスライムから悪臭だらけですよ」
「正解…やはりそうよね」
「スライムをまじかでみたわ!!表面に触手さえなくつるっつるよ!!どうやっていきてるの?排便は?もしかしたら小さな小さな触手がありそれが分解吸収してるとか?じゃないとおかしいわよ」
「やはりそうだよね!!生物としての機能をなしてないものね、触手で大気中の魔素や栄養を取込み魔核に魔素を送る、臓器がないのもそのほうが効率的だからならわかるわ」
「しかしそれを証明しようにも…証明出来るものがないわ」
「なあ犬上、顕微鏡で良いよな?99のレンズ使えば何とかいかんか?」
「いや!ピント合わんだろ」
「砂利からガラス作ってって既にガラスはあるから透明度をあげて研磨するだけ試作機に半年はかかるはずだが行けるんじゃないかな」
「接眼レンズと対物レンズと集点距離とか正確に噛み合わせないとゴミの誕生よ…持っとかかるはず」
「簡易なものならな、ペットボトルとガラスビーズなどでもできるんだがここは研究所!!」
「あの〜レンズとやらの参考にしたいので99のレンズとやらが欲しいんですけど…」
「ちょっと会議」
「なあレンズもない世界でほいほいとあれは渡せないよね、他国のスパイなら国に持ち帰って量産して狙撃とかで狙われたら…」
「そうね……陛下に相談しましょう」
「すみません!禁則事項故に陛下と相談してからになります」
「かわりました…」
「代わりに飴ちゃんどうぞ!糖分があればいい考えが浮かぶ事があります」
「あーサクマですね!研究所でも人気ですよ、ありがとうありがとう」
パクっ
「ハッカ味!!」
合金研究など一部のみ見て次に向かった
※※※※
ワイバーン騎舎
「おー!!これは!!」
「ここではワイバーンの育成や繁殖を行っております。帝国への輸出品にもなります、野生のワイバーンより人工羽化させたワイバーンの方が扱い安くなるからです」
「あれは?2頭だけ色が違いますね、赤いし少しだけ大きい」
「あれはレッドワイバーンの雄ですな、通常ワイバーンにレッドワイバーンを交配させてより速く飛べる個体にと先代が仰ってどこからか連れてきたと言われます。」
「ハーフ計画か!!」「ダブルっていいなさいよね」
「ワイバーンも人も近い血筋だけで交配すると弱くなりますから定期的に新しい血を入れるのです」
「飛んでみたいわあ」
「ワイバーンは気位が高い種族、従者以外は載せませんよ!!まあ虚勢済みの弱い個体なら乗れますが…」
「何で虚勢するの?」
「ワイバーンはある程度の年齢で個体で強くなるか弱くなるかわかるのです、弱い個体がそのままだと自然交配をして全体の弱体化に繋がるので輸出にも向かない個体は虚勢します」
「殺処分とかはないのね」
「ワイバーンにいくらお金かかってると!!殺処分はありえないですよ!それに弱い個体のワイバーンは速度もおそく見習の練習用に最適で餌もそんなにガツガツ食べない上に固定の従者じゃなくても乗せるので扱い安いんです。」
「餌をあげてもいいですか?」
「どうぞ〜」
「ってこれアルミラージュ!!」
「アルミラージュはもともとはただのうさぎだったと言われております当初は頭に奇病のように角のような出来物ができた個体に物好きが魔石の粉を与え続ける研究をし魔物化したと言い伝えられておりますが真意は定かではありません、同様の研究を行っても一例たりとも魔物化をしないからです、アルミラージュを餌用として繁殖させております、肉は不味く硬いので人には向きませんがワイバーンには好まれます故」
「もしかしてあまりアルミラージュがいないのは…」
「騎士団で定期的に捕獲させてます、牧場のアルミラージュは有限ですから」
「あたし乗りたい!!」「俺はいいや!!はじめてだし不安がある、それに冬!!」
沙紀だけが騎士と一緒に上空にきえてった
戻ってきた沙紀は歯をカチカチ鳴らし震えていた
ワイバーンは個体差があるが平時は時速60ほどで急がせると110程になるそうだ、レッドワイバーンが150キロ程出せる
ブレスなどははけないが硬い鱗と強靭な鉤爪と顎を使い狩りをする、石を掴み急降下しながら地面に投げる戦法を得意とし、バリスタで戦うしか手がなかったやっかいな魔物である
本来冬は野生では洞窟に籠もり冬眠するそうだ
まあ爬虫類も寒さに弱い
そんな冬がワイバーン捕獲シーズンらしく特殊な魔法糸の網で捕獲する、大きい個体は討伐し卵を持ち帰る、子供はあえて残すそんな事をずっとやっているとの事
何故騎士が好かれるのか?体温調節魔法にたけたものがワイバーンの世話役になる、冬でも温かく大空を駆け抜けられるこの場所をワイバーンは離れない、何度かいきのいい個体が脱走するも冬の空のあまりの寒さにすぐ戻ってくるそうだ、ここでは食べ物と温かい環境がある、離れる意味がわからんというふうに先輩ワイバーンからそう言われてるのかは不明だが秋から冬、春先にかけてワイバーンは従順になるという
※※※※
とある畑のインデックス
「ここが畑の区間か!!あっちには鶏や馬や羊や豚もいるぞ!!」
「人がたくさんいるのですね」
「王家では外部の食材は好まれません、毒の危険もありますから、籠城戦も意識つつこうして信頼できるものを集め農作業なとさせているのです」
「毒殺か!!本当にあるんだね」
「えー、権力者の宿命ですね、恨みを買う事もありますから」
「どんなにきたえても内蔵や体の中までは無理だからね…」
「そういえば畑をご所望かと伺っておらります、少しはなれにある小さな畑ですがどうでしょうか?古井戸も近くにあります」
15メートルほどの円形になり煉瓦に囲われた畑があった
「前は花を植えたりしてましたが時期ではないので今は使われておりません」
「おー!!試験場が手に入ったぞ!!色々植えてみよ」
「どの種をどの季節にまけばいいなんて知らないから助かります」
「いえいえ、しかしもっと広い畑でなくていいのですか?」
「これでも大きいぐらいだよ(笑)」
「慶ちゃんここでコボルト働かせないかな?雑草取りと水やりはできるよ」
「コボルト用のジョウロやスコップ、背負タンクから水圧式水撒き機の開発とかもしないといけないからなあ、その点僕らは魔法での水撒きで一瞬で終わる…まあダンジョン行くときに一応はいるか」
「コボルトですか?クワももてないですし小さなクワを作っても深くは耕せず土がうまく混ざりませんよ」
「だよねえ…」
「ロバにひかせたらいいんじゃない?コボルトにはクワみたいのに体重かけて乗って貰ってさ、それなら活躍できるし毎日耕さないでしょ?空気の入れ替えでたまにと基本は雑草取りと肥料あげとかじゃない?」
「僕は朝顔しか育てたことないからわからない」
「私達はパンジーやミニバラなどで野菜は…」
「俺はミニトマトはあるが畑ははじめてだ」
「コボルトでしたら一度農園責任者と警備のものに確認とっておきますから後日にでも」
「水圧式のポンプってあれよね?農薬まくみたいな感じのやつ作れるの?」
「中学生なめるな!!作れないぞ!ただ思っただけだ、スコップとゾウさんのジョウロだけだ!!」
「おやっ!待てよ!水圧式ポンプはあれだが背中に樽背負ってゴムチューブでジョウロに繋げたら!!」
「ゾウさんジョウロのイメージ捨てろ樽から直接ゴムチューブで水まけばいい!」
「あー」
「アレクもそう思うでしょ?」
「いや!チューブからジョウロに水を送り弁でチューブと閉じて水鉄砲みたいに空気を押して水圧をかけたら水巻にいいかなとね」
「タンク付き水鉄砲のあれか!!」
「あーあれならいけそうだ、ノズルをかえてまっすぐ飛ばしたり撹拌したりとね」
「ゾウさんジョウロ計画が水鉄砲になるとは…」
「水のやりすぎも枯れる原因の一つだしいいんじゃない?」
「まあ試作機を作って見ましょう、道具屋さんでいいよね」
「意義なし」
こうしてこの異世界に水鉄砲がうまれたのである
水鉄砲を使った夏祭りが流行るのはもっとあとのことである