白い巨塔はタピオカの味 六話
パィーツのマノアだとぉ?!
ナイフ投げをしていたから只者ではないと思ったが・・・むふ
パィーンツのマノア。
かんざし風の櫛を刺し、金髪を後ろで纏め、黒のレオタード姿でミコを見詰めて来る。
自らを王国の内偵官だと知らせ、片方では金銭の授受を策動する女。
「マノア婦長!あなたの目的はなんだというのですか?」
ミコが構えつつも、間合いを執る。
「賄賂を摂るなんて、国家に対しての反逆にも等しいと思いますけど?」
ミコはマノアのメス裁きを知っていた。
どこからともなく手術刀を取り出しては、相手に突き立てる。
魔法使いなのか、それとも術を使える訓練を受けたのか。
「言いたい事はそれだけかしら、子猫ちゃん?」
嘲笑うマノアに、ミコの頬が赤くなる。
「こ、子猫じゃないからっ!あれはマノア婦長に言い包められただけだから!」
・・・何かあった様だな?
「ほほぅ?子猫になりますって私に恭順したのは、どこの誰だったかしらね?」
「あ、あれはっ!看護師見習いだからっ!恭順じゃなくて教えて欲しかっただけだよ!」
・・・むぅ?つまり?
「あらあら?!
看護師が猫耳と尻尾を付けるなんて、間抜けな姿で業務するのよ?
疑わない方が可笑しいに決まってるじゃないの?!」
・・・まさか?本当に猫耳尻尾付きで?!
「だって!魔物さん達に馴染んで貰う為だって言ったじゃないか!
病人の中には獣型魔物さん達も居るんだからって、そう言ったから・・・」
・・・真に受けた・・・と?
ー ふむ。想像してみるに・・・なかなかのビジュアルだな?!
狐モドキは想像した。
ナース服のミコが猫耳生やして、尻尾を揺らして・・・だっちゅーのポーズを決める姿を。
「にゃんと?!素晴らしいではニャいか?!」
思わず想像が爆発したか?!リュートがニャ語を口遊んだ。
「リュートぉ?!何考えてんだよ?」
ジト目で幼馴染を観る損なトランスジェンダー娘。
「ムフ・・・ミコがなぁ。猫娘化するってもの悪くないかもなぁ?」
自分が狐モドキにされたからって、ミコまでケモミミにしてどうする?
「ケモ耳で尻尾あり・・・萌えるシュチュだよな?」
ジィ~ンと、感動するリュート。
ジトォ~っと、白けるミコ。
「マノアさん、やっちゃってください」
親指を立てて指し示し、厳罰を求めるミコ。
「そう?!」
促されたマノアは物の弾みという奴で。
ビュシュッ!
狐モドキをメスの錆にした。
「錆になんてするなぁ?!」
狐モドキは怒る・・・怒ったが、どうにもならない。
「どうかしら子猫ちゃん。あなたの相棒はベットに釘付けよ!」
狐モドキリュートは、魔物ベットに釘付けにされていた。
建て掛けられてあるベットに、魔法衣の襟をメスで突き刺され動けなくされていた。
「お見事!って・・・あああっ?!リュートの馬鹿!」
慌てるミコをジト目で観るリュートが、言うには。
「馬鹿はお前も同罪だろ?」
魔物ベットにくし刺し状態で、ブランと揺れながらだ。
「ほーっほっほっ!子猫ちゃん、今度はあなたの番よ?覚悟完了?!」
ピクンとミコが固まる。
「はいぃぃっ?!なんで僕まで?」
串刺しにされなきゃならないのか?そう言いたかったようだが。
「アナタにはジタバタされると面倒なのよ!
ここから出られなくしてあげなきゃ、私の仕事に差しさわりがあるの!」
「そーんーなーぁっ?!」
構えるというより、ビクつくミコ。
魔法衣を着ていないし、肝心要のリュートはベットに磔(だんだん表現がきつくなった?)。
ミコの眼に、マノアの両手に光ったモノが飛び込んで来た。
「うひゃぁああああっ?!」
避けるタイミングも掴めなかった。
光った鋭利なナイフが、ミコの脇を飛んで行き・・・
「あわわっ、助かったぁ・・・・え?!」
突き刺さらなかったから、ほっとして気を抜くと。
「え・・・えええっ?!//////(真っ赤)」
メスに斬られたナース服が、音も無く千切れていく。
右肩から胸の上まで、左腰のスリットから脇の間にかけても。
ミコの肌が露出し、下着まで覗いていた・・・・
ー にょほぉっ?!後ろから観ても・・・いい景色だ!
ベットに磔状態となったリュートは、自分の立場も忘れて驚喜する。
ミコの至近を通り抜けたメスは、狐モドキの周りに突き立っていた。
それも気にしない程、前に居る幼馴染の姿を見詰め込んでいたのだ。
ー ぜってぇー、ミコは気付いていないな。確信した!
ナース服の左脇を破ったメスが、もう一つやり遂げたのは。
ー ミコも、だいぶんとレベルが上がったって事なんだな。うん・・・善き哉
うんうん頷くリュートの前には。
「どう?!そんな姿で廊下に出たら・・・間違いなく生贄にされちゃうわよ?」
・・・なんの?
「パンツ丸出しの娘が歩き回ってたら・・・魔物達も本性を剥き出しにするんじゃなくて?」
「パンツ?!えっ・・・うわぁ!」
ー ちっ!マノアめ、教えなくても良いモノを?!
メスで破り取られたスリットから後ろ部分に観えたのは。
「ぎゃあっ?!なんて事を?!」
必死になって隠すミコが、リュートに向けて合図を送っている。
どさくさに紛れて、信号を送って来るのはミコの常套手段でもあった。
ー ふむ。いざとなれば・・・変身するってか?
それならば、お遊びはこれでお終いだな・・・
狐モドキの眼が、きらりと光った。
「こんなことで、ボクを閉じ込められると思わないでよね!」
ピクピク震えてミコが俯く。
「裸にされたって!
きゃぴきゃぴしてても、裸にされても!
ボクは・・・魔法の衣装が着れるんだよ!」
・・・キャピキャピは、関係ないだろ?
ミコの指がリュートとマノアを指す。
「相手が手強いなら!ボクも本性を身に纏うだけだからねっ!」
ミコがお構いなしに変身を命じて来た。
幼馴染の翔龍に対して。
「おっけぇー!いくぜミコ!」
リュートを誡めていたメスが抜け落ちる。
モフモフの尻尾を燻らした狐モドキの身体が、鋼と化した!
おおおっ?!
この展開はマジな闘いか?!
意外にもまとも過ぎて拍子抜け・・・な、狐もどき?
さて、次回は決着が着くのか?
次回 白い巨塔はタピオカの味 7話
どっこいマノアのスピードは見切られていた?!で?どうやってナイフを避けるの?




