∽気持ち
9∽気持ち~
気付かない振りをして、半年が経った。3月になったら豊先輩は、居なくなる。
寂しい気持ちになる。卒業前にバレンタインデーのチョコ渡したい。
計画的に2学期は、裁縫クラブ
さん3学期には、調理クラブに入る事に決めていた。
調理の先生達にも手際が良いと言って貰えて、3学期には、よろしくね~!と言われてた。
部活の先輩達も最後の試合が近い。そんな事を考えながら、歩いていると。
(3年高先輩)「花❗️」
すれ違いに気づかなかった。
(花)「はい。すみません。」
いきなり肩を組まれ。
(3年野崎先輩)「この前の練習中見てたんだよね。」
(3年高先輩)「いい感じだったけど、何か言う事ないのかなぁ~。」
周りから見ると明らかに絡まれてるかな?と思いつつ。
(花)「何か、ありました?」
(3年高先輩)「とぼけるなよ!」
考えていると。
(3年野崎先輩)「豊がボール拾ってくれただろ?アイツあんな事今までした事ないんだよ。」
(花)「そーなんですか?良く声掛けて頂いてます。やさしいですよね。こんな、私に。」
(3年野崎先輩)「豊の奴同じ小学校じゃあないから、良く知らないけど、1年から知ってるから言うけど、誰にでも噛みついてどうしようもない奴だよ。最近、大人しいけど!あれで、生徒会長もないよな。」
(花)「あっ!でも、凄く良い人で、やさしいです。」
(3年高先輩)「う~ん?花ちゃん豊の事どう思う!」
(花)「好きです。やさしいです。」
(3年高先輩)「見た目怖いから言ってるの?」
(花)「いいえ。違います。本当は、やさしい人って分かってるからです。」
(3年高先輩)「そういえば、見えちゃう人だったよね。花!」
まるで、私の事分かってくれる様に先輩達は、笑いながら手を振って帰って行った。
きっと、告白なんて出来ない❗️でも、気に掛けてくれてる。
事情を知ってる私、余分な事は言わない。豊先輩の行為に甘える事が、きっと豊先輩も喜んでくれる。そう思う事に決めて。