異世界の平和な土地
あたり一面黄金の麦畑が広がる。
そんな平和でのどかな王都から西の場所。
そこが私を助けてくれた老人、
ヴィータ・ラムハムさんの領地だ。
私は東京から出たことが修学旅行くらいしかなかったので、思わず「すごい・・・きれい」
と声がこぼれた。
いや、東京とか関係なく日本では見られないだろう。
こんな景色見たことない。
そんな私を見てヴィータさんは嬉しそうな顔をした。
ここで私は客人として迎えられた。
ー1日目
「お帰りなさいませ、旦那様」
よく漫画などで見る、ズラーとメイドさん達が並ぶ光景をいきなり見せられた。
ヴィータさんがその人達に私のことを説明する。
(異世界とかは入っていない←そりゃあ、そうだけど)
と、思っているとメイドさん数人に
「こちらへどうぞ」
と案内される。
ついていくと、大浴場にたどり着いた。
すごい豪華。
メイドさん達が私の服を脱がそうとする。
「じ、自分でできます!」
さすがにこの年になって手伝ってもらうのは・・・。
「いえ、領主様の頼みですので」
メイドさん達の完璧な笑顔。
なんだか少し怖い。
おとなしく体中を洗われ、白いワンピースを着せさせられる。
その後、使って良いという部屋に案内された。
そして、ドレスによく似た服が用意され、それを着た。
くるくると回る。
着てみると意外に軽くて動きやすい。
とりあえずその日は部屋にいた。
夕飯はヴィータさんと一緒に食べた。
馬車に乗ってた時も食べていたが、今までの食事もこの食事も洋食がメインみたいだ。
それだけでなく、建物や文化も西洋風だ。
ベッドに入るとすごいふわふわだった。
ー2日目
私は、家の中なら自由にして良いと言われたので、ぶらぶらと歩いていた。
中庭に行くと、銀杏の木があった。
緑の葉をのびのびと広げている。
光が差し込み、きれいだ。
ヒュッと風か吹き、息を呑んだ。