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自称異世界の少女

私はヴィータ・レンハム。

田舎の領主で、伯爵の位を持っている。


ある日、茶会の帰りに13〜15程の少女を拾った

その少女が言うには、『異世界の人間』らしい。


聞いたときは頭がおかしいのかと思った。


しかし、どうも言動は正確だし、私がわざと触れなかった『少女の意思の尊重』に気づいた。

どうやら賢い子らしい。

それに、『異世界の人間』というのも気になる。

そこで私は自分の家でかくまうことにした。


「体調は大丈夫かい?」


「はい。大分楽になりました。

薬ありがとうございました。

・・・ヴィータさん、疲れているように

見えるけど大丈夫ですか?」



少女は、馬車に慣れていないのか、酔ってしまったのだ。


私の家、領地は西にあるため、馬車で数日かかる。


少女はアカギ・カエデといい、カエデが名前だそうだ。


昨日から話していて気づいたが、この子は不自然だ。


当たり前のことを知らなかったり、逆に私でさえしらないことを知っていたりするのだ。


まるで、本当に『異世界の人間』のように。

しかし、悪い子ではない。

あまり表情を変えないが、人を気遣うことのできる優しい子だ。


ああ、大丈夫だよと返事をする。

実はこの道中、トラブルが多かった。

しかし、彼女が来てからは驚くほど安全になった。

そのおかげでここ数日は久々によく寝れた。


しばらくすると、見慣れた景色が見えた。

もう少しで領地に着く。

無事に帰れたので私は安堵した。


帰ったらこの子にこの世界のことを教える者を

考えなければ。

候補は絞ってある。


ああ、それと服も用意しなければ。

今着ている服は不思議な目で見られるだろう。


食事は何が良いだろうか。

今までの様子だと好き嫌いはないようだが。


少しこの子との生活を楽しみにしている自分に気づく。

なんだか、娘、いや、孫ができたみたいだ。

頬が緩む。




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