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異世界の国

『それで、カエデはライラにいろいろ教えてもらっているのね』


「うん」


ここは私が使わせてもらっている部屋。

ペンタス達に今までのことを話していた。

ペンタス達は異世界からの転生者を知っているみたいだったから、異世界から転移してきたことも。


『私達も長く生きているけど、転移してきた人間

は見たことないわね』


『転生者も記憶を持っていたり、なかったり』


「そうなんだ」


『ええ、転生者は偶然が重なって死んでしま

った"あちら"の人間が"こちら"に送られて

新しく人生をやり直すという仕組みなの』


「偶然で?」


『いわば神様のミスね』


「なるほど」


そういう漫画もあったな~。

死ななくて良いのに死んじゃって異世界に転生するってやつ。


『"あちら"から"こちら"に来るにはそのルート

しかないと思ってた』


『だからカエデのことはよく分からないわ』


『ごめんなさい』


「ううん。良いよ。

この世界の方が楽しいし」


友達がここではできたしね。


「ペンタス達はこの世界の仕組みとかに詳しいん

だね」


『まあね、私達一応高位妖精だから』


「え、そうなの?」


私、高位妖精を使い魔にしちゃったの?


『ええ、上から3位くらいには入るんじゃな

い?』


「え・・・?」


大物じゃん。


『私は花の精なの』


『私はシルフ』


『私はルナ』


ペンタス、黄緑、青の順で言う。

シルフってなんか聞いたことあるような気が・・・。


『だから私に花の名前をつけたのは良い判断だったわ』


「なら良かった」


『それにペンタスの花言葉は

希望が叶う、願い事。

とても良い言葉だわ。

この名前をつけてくれて、ありがとう。』


希望が叶う、願い事・・・か。


「うん。ペンタスにぴったりな言葉だね」


『当然よ!』


胸を張って自信満々なペンタス。

小さくて、きれいな、私の新しい友達。


「改めてよろしくね、ペンタス」


『ええ!』


差し出した私の指をペンタスが小さな手で包む。


『私達もね』


『よろしく』


シルフとルナもペンタスと同じようにする。

私はそれが嬉しかった。


「うん!」





コンコン


「カエデちゃん、ライラです」


「どうぞ」


「・・・あら、妖精達じゃない」


『ライラ、久しぶりね』


「ええ」


シルフがライラの側へ飛んでいく。


「今日町で会ったの」


「町に行ったの?」


「うん」


なるべくなんでもないように言う。

ミーシャさんの店で働いていることはライラにばれないようにしないと。


「1人で?」


「ううん。シューキと一緒に」


「ふ~ん」


あれ、なんかニヤニヤしてる。


「妖精達に会ったってことはミーシャさんの店の近くまで行ったの?」


「うん」


近くっていうかそこに。


「何か買い物に?」


「まあ、うん」


「・・・へ~?

買い物ねぇ。

私にも言ってくれれば良かったのに」


「い、急ぎの買い物だったから」


「ふーん?」


ヤバい。

怪しまれてる。


「まあ、そういうことにしときましょう。

さて、今日は何を教えましょうか」


ライラありがとう!

そしてごめん!


「じゃあ、この国のことについてとか」


「分かったわ。

前に教えたけど、この国はナスターム王国。

大国と言われていて、かなり大きい国。

王制で、王族は代々赤い髪と黄色の目を受け

継いでいるの。

今は王様の長子が王太子様で、

王位継承第1位。

その他に双子の王子様、3人の姫様がいる

わ。

王太子様は18才、双子の王子様達は12才、

姫様達は13、16、20才。

成人は16才だから双子の王子様達と、1番下

の姫様はまだ成人していないの。

1番上の姫様はもう結婚していらっしゃる

わ。


貴族は王様の下でそれぞれの役割を持って働く

の。

ヴィータ叔父様のように領地を治めたり、

政治や産業に関わったりね。


ナスターム王国は元々小さな国だったのだけど、

500年前にたくさんの偉人達が貢献して大国になったの。

その時にいろいろゴタゴタがあったんだけど・・・この話はまた今度ね」


ライラは部屋にあった紙を広げる。

この世界の地図だ。


この世界には大きな大陸、小さな大陸がたくさんあり、島国もいくつかあるらしい。

赤道は上寄りだ。

つまり、地球は\、少し上向き?に回っていたが、この世界は/、下向き?みたい。

回っているのかは分からない。


ライラは地図の西の方にある中ぐらいの楕円形の大陸。その下の方を指差す。


「ここがナスターム王国」


覗き込むとたしかにそう書いてある。

ここの文字はローマ字のような物なので

分かりやすい。

すぐ覚えられた。


ナスターム王国はこの大陸の大部分を占めているみたいだ。

たしかに大きい。


「リンハイムはここら辺」


ナスターム王国の限りなく西の端。


「中心から随分遠いね」


「ええ。

王都は中心にあるから祭りや舞踏会の時に行

くが大変なの」


「舞踏会なんてあるんだ」


「お祝い事がある時に王族が開くの。

それ以外にも婚約者を探したり、

社交の場として開かれることがあるわ」


「へ~」


舞踏会とか物語の中でしか知らない。

女の子としての憧れがないわけではない。

物語で語られる舞踏会。

幼い頃に誰もが憧れただろう。


「正直言って私はうんざりしているけどね」


「なんで?」


「だって私が行っても田舎者だって影で笑われる

か、独身の女性を狙う男性に話しかけられるだ

けでつまらないもの。

女性に話しかけられてもどうせ社交辞令で、

ダンスを申し込まれたりもするけど形式に忠

実に踊っているだけで疲れるだけだし」


・・・流石貴族令嬢、慣れていらっしゃる。

私の夢を軽々と壊される。


「それに魔女だから長い間リンハイムから出られ

ないし」


「あ、そっか・・・」


魔女は土地を守る力を持った女性。

土地を守るのが仕事なのだ。


「でも、貴族は貴族でドロドロしているから

むしろ早く帰りたい時もあるからそっちの方

が良いかもね」


「そ、そう」


やっぱりこっちでも社会には黒い所があるのか。




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