ライラと異世界の少女
皆さんこんにちは!
ライラこと、ルライラック・トゥエニハです!
私はリンハイムの青魔女って呼ばれています。
青魔女っていうのは、代々受け継ぐ青い髪からついた異名で、もちろん私も青の髪。
私の髪は、今までの青魔女の中でもとても
鮮やかで綺麗っていわれてる。
私の自慢の1つ。
髪の色は魔力の強さに関係がある。
鮮やかで濃い方がより強い魔力を持つ。
だから、私は幼い頃からすごいと言われて
育ってきた。
しかし、その中にも例外がいる。
黒だ。
黒髪は鮮やかとは言えない。
だけど、どの色よりも強い魔力を持つ。
土地によっては、災いの対象になっている。
私は今、その色を持つ少女と話していた。
「・・・そういえば、
ライラのステータスってどれくらいなの?」
カエデちゃん、黒髪を持ち、実際に私より魔力が強い子だ。
実は、カエデちゃんについてはあまり知らされていない。
ただ、事故で記憶をなくしたので、いろいろ教えてあげてほしいという、『青魔女』への依頼だ。
ヴィータ叔父様からは、優しい良い子、という
情報しか話されなかった。
「ん?はい。」
私のステータスを見せる。
この子は情報通りでとても良い子だった。
まだ少し壁があるが、気軽に話せるし、
優しい。
それに、可愛いところもある。
魔法を使ってみないかと言ったとき、
それと魔法を使ったあと。
もうとっても可愛い顔をしてたの。
目を輝かせて嬉しそうな顔をして。
シューキもそれを見て赤くなってて。
あの2人がくっついたら面白いだろうな~。
「小さい頃はね、この透明化スキルを使って、シューキと一緒にいたずらしてたの。」
「なんか楽しそう・・・」
「でしょ。あ、カエデちゃんもやってみる?」
「いや、遠慮しとく。」
「え~」
残念。
一緒にやってみたかったのに。
私は肩を落とす。
私の透明化スキルは、自分と24時間以内に触れた物も透明にすることができる。
だから、いたずらなんて楽勝なんだけどな~。
「この『リンハイムの青魔女』っていうのは
青い髪だから?」
「あ、うん。そうそう。」
「見事にまんまだね・・・」
「ふふ、そうね。」
そろそろ、聞こうかな。
「ライラの髪、綺麗な青だもんね。」
あのことについて。
「ありがとう。
ねぇ、そういえば、カエデちゃんの称号っ
て、どういう意味? 」
「え?」
「あの、『転移者』って称号」
カエデちゃんの目が見開く。
結構分かりやすいな。
「・・・」
「話したくなかったら話さなくて良いよ?」
なんかいじめてるように見えているかもしれないが、そういうつもりはない。
ただ、知りたいだけだ。
友達として。
私は魔女だ。
尊敬してくれる人はいても、
友達になってくれる人はいなかった。
誰も私の心の隣には来てくれなかった。
寂しかった。
シューキといたけれど、女の子の友達が欲しかった。
でも、カエデちゃんが
私の友達になってくれた。
嬉しかった。
もっと仲良くなりたい。
別に教えてくれなくても良い。
「教えたくなるくらい仲良くなるから」
「・・・ごめん」
手をぎゅっと握る。
嫌がられたかな。
さっきの思いが嘘みたいに弱気になる。
知らなかった。
友達って嫌われるのがこんなに怖くなるんだ。
「ライラ、そろそろ時間、だけ・・・ど・・・」
「・・・シューキ。」
タイミングが悪い。
思わずじとっとした目で見つめる。
「え~と、邪魔した?」
「うん。すっごく。」
「で、でも、時間だし」
「・・・わかった。カエデちゃん、また後でね」
「う、うん。」
渋々立ち上がる。
今日は魔女としての大切な用事が入ってるから仕方ない。
部屋を出た後、
何かあったの?というシューキの声が聞こえる。
あいつ、後で八つ当たりでもしてあげようか。
用事を早く終わらせよう。
不安もあるけど、やっぱり早く聞きたいから。
用事が終わった後、急いでカエデちゃんのところに向かう。
だけど、ドアの前で足を止める。
ドアを見つめる。
怖い。嫌われたくない。
「行かないの?」
いつの間にかいたシューキが小声で話しかけてくる。
「別にシューキには関係ないでしょ」
シューキは小さい頃から一緒に育った弟みたいな存在。
「カエデに聞いたよ」
「え!?」
「ライラに話すときは一緒に聞いてほしいって
言ってた。」
カエデちゃん、なんでこんなのに話したの・・・
?
「で、行くの?行かないの?」
「い、行くわよ!」
私はドアをノックした。
「ライラよ。・・・入って良い?」
少し声が固くなる。
「どうぞ」
すぐに返事が返って来た。
部屋に入るとカエデちゃんがいつもの椅子に座っていた。
私とシューキが向かいの椅子に座る。
「ええと、・・・」
カエデちゃんは困った顔をして、迷ってる。
「その、ちゃんと話す。
私、ライラのこと、好きだから。
隠し事したくない。 」
「・・・うん」
良かった。
嫌われてなかった。
それから、カエデちゃんは話してくれた。
自分が異世界から来たということ。
その一部始終。
だから、この世界のことを常識を知らない。
とても驚いた。
別の世界がある。
カエデちゃんが異世界から来た。
でも、納得した。
カエデちゃんは記憶がないにしては賢い。
異世界から来たとすればそこが納得できる。
「・・・大変だったね。」
聞いた後、1番最初に口を開いたのはシューキだった。
「今までいたところから、いきなり知り合いもい
ないここに来て」
「・・・ううん。ライラとシューキ、ヴィータさんがいたから、全然平気だったよ。」
なにこの空気。
いつの間にこの子達こんな仲良くなったの?
「ライラ。」
「ん?」
「私と友達になってくれて、ありがとう。
これからも、今まで通り仲良くしてくれる?」
不意打ちだ。
いきなりありがとうなんて。
「もちろん。
でも、今まで以上にね。」
私がウインクをしてそう言うと、
カエデちゃんも嬉しそうに目を細めた。
そういえば、カエデちゃんの笑顔をみたことがない。
いつか見れれば良いな。




