物語の始まり
学校の始まりのチャイムが鳴った。普通なら教室の椅子に座り授業を受けるが、M-1組の教室の中に1つだけ誰も座って無い机があった。サボりだ…… その人は、今グランドの端で寝転んでた。
「たく、授業は面倒なんだよなぁ」
風が優しく吹くサボりの男子高校生が小さく呟いた。
「それで、サボっているわけ?」
何処からか女の子声が聞こえた。またか、実は見えて無いが誰かが俺に話しかけていることは分かってる、分かってるが見えない。
そうなったのは、2年前俺が中学の時ある事件のきっかけで聞こえるようになった。その事件………とでも言うのか?でも現実では事件として記事に取り上げている。とあるショッピングモールで起きた「無差別殺人事件」20歳前後の男が次々と人を無差別に殺した事件だった。記事としてはこう書かれているが、実は言うと得体の知れない生命体もはや宇宙人らしき人物が無差別に殺していたのが本当の事実だ。それを政府が隠している、なんの為なのかは知らないでも1つだけ言えることはこの事件は政府にとって不味いっこと。
まぁそれは今の俺が思える事、その時の俺は事実と違うって警察に言ってただろう。なんせ、何も知らないからな。平和と言われていたこの日本に潜む膨大な闇を、誰もが知る由もない。
ほんで、その事件以来から聞こえるようになった。何故か、
「サボりはダメだよ?成績落ちるよ?」
お前は母親か!?っとでも言いたいけど面倒なので心の中にお仕留めて置く。こいつはいつも俺のことを見ているようで逆に怖い。
だがこいつに感謝しないといけないこいつの助言でいつも助けられているからだ。交通事故の回避や、分からない問題のヒントなど色々と助けてくれる、だから正直邪魔なんて思えない。なんせこいつのおかげで今があるからな。
「成績は正直どうでも良いが、いい加減姿を見せたらどうだ?」
俺は、見えない彼女に言った彼女は少しため息をつき。「時が来たら」、と言ったまたこれだ、俺が姿を見せろとか、目的はなんだとか言っても同じことを言う時が来たらって、いつだよその時って。
そして終わりチャイムが鳴り俺は静かに立ちそのままカバンを持ち正門を出た。この時の俺は知らなかった。
悲劇の物語が少しずつ近づいていることを………
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
澄み切った空、風になびかせた草原。ちょくちょく見えるゴツゴツとした岩。その上に座り足を上下に揺らし陽気に鼻歌を歌いながら空を見上げてた。その少女の姿は、頭に龍の角や、尻尾、小さく生えた龍の翼。小鳥が少女の角に着いた瞬間、鼻歌を辞めた。
「お兄ちゃん、必ず私が守って上げるから………」
そう少女は呟き、目をそっと閉じ少女の周りから蛍光色に光る魔法陣が貼られた。
…………守護魔法エンブレム
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
とある賑やかな交差点。俺はスマホの画面を見ながら帰っていた。あ、そうだ!俺の名前まだ知らなかったんだな。俺の名は一ノ瀬 駆あるH高校一年生だ。これでええか、………
「とう!だーれだ」
俺の肩に飛び付き目を手で隠し始めた、もう誰かは分かっている女の子の声してたし、なぁー?
「拓也、お前だろ?手で覆い被せたのは?」
俺が答えた同時に実行犯は目を手で被せるのを止めた。俺は後ろを振り向き見えたのは同じ学年の眼鏡をかけた男子高校生だった。こいつの名前は、鷹羽 拓也こいつは学校では、学年の二番目に来る優秀な成績をもっており手で俺の視界を遮った実行犯、だがあくまで隠した実行犯、声は女の子声。
「それと、ミィー」
俺は視界をしたに向けた、見えたのは小学生にも見える女の子
岡田 安美こいつもこの身長だが高校生だ。小さいけどな。まぁ、こいつは中学からの友達。それくらい?
「もー、どうしてわかったの?むー」
「ん?あー身長差」
「こ、このやろ!私に対してそれは言うとか、バカ!クズ!サボり魔!アホ!」
俺はミィーのコンプレックスに触れ、ミィーは怒った、余り痛く無いが俺の太もも辺りをグーで叩いた。それを見て思うことはやっぱり………
「「子供だな」」
俺と拓也がたまたま同じことを呟いた。その瞬間ミィーはカッとなり俺に向かって襲い掛かろうとしたが拓也がミィーのを捕まえ抑えた。
「ムキー!許さねーぞてめぇ!このやろ、このやろー!」
そんなことしてるうちに後ろから誰かが来る気配がした
「まーた、やってんすか?兄貴達。」
こいつは、瀬武 龍馬、学校内のヤンキー。がとある理由で俺のことを兄貴と呼んでいる。別に俺がヤンキーでは無いけどな。
「まぁ、そうだが別にいつものことやしよくね?」
「ソウデスヨネー」
俺は適当に答え龍馬は、俺が適当に答えたのが分かったのか適当に答えた。
「もうちょっと、粘ってよ!?流石に泣くよ?私…………泣くよ?」
ミィーは、少し潤目だった。てか、待てよ?これって俺が悪いの?え?え?おいおい、まてまて冗談はきついってここで、泣いたら恥ずかしいじゃねぇか!
「わ、分かった俺が悪かった。だから、な?」
俺はミィーを慰めようとしたがミィーの表情は変わらず。それを見た俺は慌てた。
「これならどうだ、最近出来た人気のワッフル専門店で一個だけ奢るのはどうだ?、それでいいだろ?てか、それで許して下さい」
あ、やっべ、つい………
俺は余りにも慌て過ぎてつい、口走った。それを聞いたミィーは一瞬で泣き顔から喜びの変わり、さっきとはえらい違うテンションが上がっていた。
「んじゃ、それで許してあげる。さぁ早速行こう!」
「はいはい、行きますか」
俺とミィーは二、三歩進んだあと後ろに振り迎えり
「みんなも行こ?」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「君はいいのかい?、こんなことしてまだ変えれる運命、未来があったんじゃないか?」
魔法を唱え終えたあと後ろから天使の羽を持ち緑色の瞳に、赤色のポニーテール。背中に大きな大剣を持っていた。彼女の名は、『戦線の女神ヴァルキリー』、その名の通り女神だ。
「いいの、これしか無いから。私………バカだから………これしか思い付かないから………うぅ……」
少女は、思い詰めたかのような表情し、自然と涙が零れた。
少女の名は、『創造龍神ファフニール』。ヴァルキリーは、泣いたファフニールを強く抱き締めた。
「大丈夫、貴女のやり方は間違っては無い。きっと成功する。“彼が”必ず全ての世界線を救ってくれる」
………頼んだよ、君の妹は、私が守るから、貴方は貴方で、私達……いえ、全ての神々が託した使命をしっかり果たして。………