「所詮、スポーツなんて、甘ちゃんの世界」と思った瞬間
大○なおみ選手が騒がれているのを見て、
四年前にUさんが言ってた
プロで通用する日本人の女の子
って、
この娘か!
と思い出した。
Uさんは、
テニスのプロで、
全日本クラスくらいなら優勝していて、
世界ランクにも格付けされたことがあるらしい。
今はテニスの指導をしている。
息子さんを私の塾に入れるために、
面談に来た。
この人なら、指導者の本音を話しても、
理解してくれる!
と思って、嬉しかった。
普通の父兄には、言えない話とは?
能力値を上げようとして、
本気で鍛えたら、
皆、逃げちゃうよね。
他人に勝つ
って、
何だと思っているの?
他人と同じことをして、
他人に勝てると、
本気で信じているの?
まあ、こんな内容だ。
Uさんも同意してくれて、自身の経験を語り出した。
その中に、
Uさんが、テニスの強豪高校に入学して寮に入る時に、
「死ななければ何をしても良いから」
と、
父親が監督に言った
話が出て来た。
まあ、今だったら、パワハラ問題になっちゃうけど。
それを聞いて、
テニスは勝負の世界じゃないな
Uさんは期待ハズレだな
と
がっかり
した。
スポーツの試合に負けて死んだ
という話は聞いたことが無いが、
受験で敗れた人は、
たくさん死んでいる。
私は指導者としては、一人も死なせていない。
それだけが誇りだ。
精神病院送りになった人と、
宗教に洗脳されて、勧誘に来た人
はいるけれども。
私が若い頃いた下宿では、
二人死んだそうだ。
一人は、
後に都営地下鉄線の駅名になった橋
から飛び込んだらしい。
その橋の下には、川は流れていない。
道路だ。
車に突っ込んで。
ドライバーには迷惑この上ないよね。
二人目は、
下宿の共同トイレ
で首を釣ったそうだ。
昔の水洗トイレなので、
天井近くに、
水を溜めるタンクなどの設備が有り、
そこから鎖が垂れ下がっていた。
今で言えば、完全な
事故物件
だろう。
でも、
当時は、
事故物件という言葉自体が無い
ので、
武勇伝として、
大家が下宿人に話した。
特攻隊を自慢するのと同じ感覚だよね。
「死んでもいいから結果を出せ!
人生には、
死よりも辛いことが有るだろ!」
と、言いたい部分もあるのだけれども、
微妙なところが有って。
東大に受かって半年後に、
餓死しちゃった人が
現実に
いた。
その葬式で、
「私の息子は、
男子の本懐を遂げて死んだ」
と、父親は挨拶するしかなかった。
これを葬式帰りの後輩から聞いたのだが、
それもねえ?
スポーツと勉強の違い。
スポーツは、
練習しているところも、
試合も、
他の人が見ることが出来る。
結果に関わらず、
努力や熱意
を認めてもらえる。
不信感を抱かれることが無い。
でも、勉強は。
ある東大生が言っていた。
共通一次試験の自己採点が、
前年よりも下がった
ただ、これだけで、
「お前は、この一年間、
いったい、何をして来たんだ!」
と父親に言われたそうだ。
一緒に生活していたのだから、
どれだけ真剣にやっているか、
当然知っていてくれている
と信じていたのに。
東大に受かった人でも、
ちょっとでも、
結果が出せなければ、
実の親でさえも信用してくれない世界
それが本当の
結果が全て
の
勝負の世界
だ!