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夢色はモノトーン   作者: 文月 彩楽
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act3 黒い人たち

翌日。学校のお昼休み。廊下にてりさと純和じゅんな鈴奈れいなは、紗友里さゆりによる“霊感テスト”を受けていた。

目を閉じ、自分の家を思い浮かべる。その空間で全ての窓やドアを開けていき、終わったらまた閉めていく をくり返す。

作業中に誰かとすれ違えば霊感アリ。

すれ違わなければ霊感アリの可能性は少なくなるのだ。

りさは誰ともすれ違わなかったが、純和じゅんなは昔飼っていた猫とすれ違ったらしい。どちらにしても永愛とわが見えるので多少の霊感はあるのだろう。

そして鈴奈れいなは…?

「…黒い人。黒い人達と会ったよ。」

「黒い人?」

話を聞くと、“黒い人”とは、シャドウマンのような全身黒い人型の物体で、最近不定期で鈴奈れいなの夢に出てくるらしい。

「お兄ちゃんの部屋の窓を閉めようとした時、いきなり入ってきたんだよ。だから無理矢理むりやり閉めたんだけど、今度は廊下で待ち伏せされて、視界が暗くなったからやめたの。」

「それは やめて正解だよ。」

「なんか 怖いね〜。」



その頃 みかは再び電気屋を訪れていた。ケータイを買う理由ができたからだ。

「同い年くらいの女の子達は、だいたいケータイを持ってるんですもの。あの子たちだって持ってるよね。きっと。 そしたら、メールとかもできるかもだし…」

独り言を呟きながら格安スマホの中で気に入ったものを選び、早速レジに向かった。

手に入れるまでに色々と嘘をついてしまったが、(登録の手続きに手間取ったのだ)結果ケータイが手に入ったので問題ない。

ケータイ会社だとまた嘘をつく羽目になりそうなので、ネットでメルアドも手に入れた。

「早くりささんや純和じゅんなさんとメールしてみたいなぁ…」

でも、まだ私がロボットだった事、話してないなぁ…。永愛とわさんには話して、普通に受け入れてもらえたけど…。今度もそうとは限らないし…。


みかはフラッとあの公園に立ち寄った。

「ねぇ、永愛とわさん、純和さん達に、私がロボットだって事言おうか迷ってるんだけど…」

「いいんじゃない? あの子達は何かを差別したり、避けたりする子達じゃないと思うなぁ。」

「そうですね。頑張ってみます。」

永愛とわと別れて、一度家に帰ってから、みかは高架下の人気のない駐車場で本を読みながらりさ達を待った。



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