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普通学科の劣等生(旧題魔法文明滅亡一万年後)  作者: 虹色水晶
第八章 「ゲームでやったことがある。でも睡眠や食事を削って修行をしたことはない」
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紅蓮の弾丸(8)

 切り離された左腕は予め設定してあった通りに放物線を描いて飛んだ。

 別に狙っていたわけではない。だが、鮮血連理草スィートピー・ブラッディエナには自分に向かって飛んできたように見えたのだろう。

 その飛来する拳、ロケットパンチに対して、彼女は必要最低限の防御行動を取った。

 両手に持ったヒーターシールドで防ぐことだ。

 とっさの判断としては間違ってはいない。はずだった。

 その左腕の中に焼夷弾が握られていなければ。

 作治の乗る人型兵器の脚を切断し、その返り油を全身に浴びていなければ。

 ヒーターシールドに命中すると共に、飛翔した左腕は砕けた。

 拳に握られた焼夷弾と共に。

 マグネシウムの小さな輝きで充分だった。

 それは盾にあしらわれた蝶を紅蓮に染め上げ、ヴァンプレイスを伝い、全身に塗れた機械油に火を点けた。

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