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普通学科の劣等生(旧題魔法文明滅亡一万年後)  作者: 虹色水晶
第八章 「ゲームでやったことがある。でも睡眠や食事を削って修行をしたことはない」
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紅蓮の弾丸(5)

「・・・いや。普通右手に武器出すだろ?銃とか剣とかさ」


 操縦席内で作治は文句を言った。

 咄嗟の判断で廃墟ビル街で戦っていたのだ。右にも左にも回避はできない。

 とっさの判断でジャンプしたのはいいが、左脚部を持っていかれたようだ。

 ダメージ警告表示が点滅しているし、先ほどメインモニターに脚部パーツらしきものが飛んでいくのが見えた。


「アミーラさん。左脚を、僕のじゃなくて、乗っている人型兵器のをやられた。直せる?」


『妾の体力、気力とて、無限ではないだぞ?まぁできないことはないが・・・』


 つまり回復はできるが回数制限はあり、ということらしい。

 損傷と、機体の状態を確認する。

 手持ちのライフルは残弾はゼロ。新しく銃弾を造って転送魔法で送ってもらわねば只の鉄の棒だ。

 斧や剣などの近接武器もない。シールドの類もない。

 そもそも接近戦を挑むには五体満足ではなくてはならい。

 外側から確認することはできないが、ダメージモニターで見ると左脚の下半分が真っ赤になっている。脚部は、おろさくは左の膝の下から先が切断されているのだろう。

 となればまずはアミーラに左脚を修理してもらい、何か武器を。

 いや。

 作治は自分の乗っている人型兵器のメインカメラを使い、モニター越しに鮮血連理草スィートピーブラッディエーナを観た。

 その全身は作治の機体の脚部から跳ね返った返り血ならぬ返り油を全身に浴び、どこかエロチシズムな雰囲気を醸し出している。


「アミーラさん。損傷した脚部を修理しないでください」


『は?サク。お主何をいっておるのだ?』


『そうですよサクさん。手足がなければ戦うどころか日常生活すら満足に送れませんよ?』


 パッショリがそういうのもの当然だ。小指の一つでも怪我をすれば日常生活にも支障をきたす。ましてや生死をかけた戦いの最中ならば尚更だ。だが、作治はアミーラにこう要求した。


「代わりに造って欲しい物があるんだけど」


『造って欲しい物?』


「ああ。この世界に存在するもの。アミーラさんにも想像(創れる)ものだ」

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