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普通学科の劣等生(旧題魔法文明滅亡一万年後)  作者: 虹色水晶
第七章 悪夢の中へ、悪夢の中へ、逝ってみたいと思いませんよ
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俺TUEEをおしつける奴は多いが、他人とってそれは悪夢でしかない(6)

「みつけましたわよ。フッフフ」


 『SUBWAY』の廃店舗の前。崩れかけた入り口に鮮血連理草スィートピー・ブラッディエナはそう息を吹きかけた。

 覗き込んで確認してみたが、アミーラと首だけになったパッショリしかいない。

 魔法の気配を探ってみたが、中にいるのはアミーラだけのようだ。二人を見捨てて逃げたか、あるいは奇襲をかけてくるのか。

 どの道無意味だ。この世界の主は自分、鮮血連理草スィートピー・ブラッディエナなのだから。

 入り口が狭い。中に入るには身長10メートルに巨大化した自分の姿を元に戻すか、或いは入り口を突き崩して広げるか。


「一番良い方法をとりましょう」


 鮮血連理草スィートピー・ブラッディエナは単純かつ有効な手段を選ぶことにした。

 夢の世界の彼らを殺してしまえば現実世界の彼らのまた死ぬのだ。

 ならば。

 女人兵は『SUBWAY』の看板がある廃墟ビルにヴァンヴレイスを装備した両手でジャブを叩き込み、グリーブを履いた左足でハイキックを叩き込む。

 踊るような襲撃で臀部を保護する蝶模様の防具が空を飛んでいるように見えた。


「アハハハ!いつまでそんなところに隠れてらっしゃいますの?!時期に建物が崩れてぺしゃんこになってしまいますのわよ?それともどこかに隠れているはずのサクさんが貴方を救うために魔法の一つでもお使いにな」


 顔面を中心に激しい衝撃を受けたので、セリフは途中で中断された。

 40メートルほど。派手に空中を転がされる。

 着地と同時に沸き起こる白煙越しに、銃声が聞こえた。

 マズルフラッシュ。銃弾を連続発射するマシンガンのもので、アミーラのP-90もどきに、とてもよく似ていた。

 7、8、9発。

 石を、いや。岩を削る音が聞こえた。

 それだけではない。


「が?ハッ?!」


 心地よい鉄の味がした。右腕が重い。いや左の太ももに激痛。そして腹部にも。


「ば、かな・・・?・・・!?」


 まるで銃創を受けたような傷が空いていた。

 『身長10メートルの大女』に『拳銃で空いた穴』が『全身に4箇所』開いていた。

 派手に血が吹き出す額を抑えながら鮮血連理草スィートピー・ブラッディエナは立ち上がる。

 心配はない。自分の今の生命力は常人の10倍。自然回復力、自己回復力も10倍なのだ。

 この程度の傷ならば、魔法を使うまでもなくすぐに塞がる。

 余裕の笑みを浮かべながら、自分を攻撃した相手を凝視した。

 魔法を使った気配はない。それなら術式でわかるはずだ。

 となるとアミーラがエンプーサの力で大砲でも造り、サクに撃たせたか。

 500メートル先に、それはいる。


「なんですの、あれは?」


『自分とほぼ同じくらい』の背丈、の、鋼鉄の鎧が、アスファルトの道路の上に立っていた。

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