長く道のりを安置を求めて幾億光年(2)
一時間ほど過ぎた。
アミーラは街の住人達と共に火災の後始末を手伝っているところだった。
作治とパッショリが戻ってくるのを見かけ、アミーラは二人に声をかけた。
「思ったより早かったではないか。お主ら、手がかりとやらは見つかったのか?」
「アミーラさん。イーニー区4丁目16番地ってのはやっぱりここでいいの?」
作治の問いにアミーラは
「よくわからんが、この裁判所がある区画はイーニー区4丁目だぞ。で、それがどうかしたのか?」
それを聞いて、作治とパッショリは手にした地図と、アミーラの後方にある焼け崩れたビルを見比べる。
「となると、やはりやはりあの建物がそうなんでしょうか」
「あれしかないでしょ」
「何があれなんじゃ」
作治とパッショリがアレアレ言うので、アミーラもアーレと尋ねてみた。
「いや。役所で登記簿と地図の写しを用意してきたんだけど」
作治達はアミーラに地図と住所を書いたメモを見せた。
「本社、イーニー区4丁目16番地となっておるな」
「先ほど不死公が魔法で火を消したこの建物があった場所です」
火事は既に鎮火している。そこにあるのは水圧で崩れた焼けた木片が積み重なっているだけだ。
「この中にザーベラ・デプリメント社の社長に繋がる書類があったはずなのですが」
「すべて燃えてしまったであろうな」
アミーラは淡々と言う。
「どうしよう?これじゃもう手がかりなんて探せないよ」
「大丈夫です。まだ手はあります」
「やけに自信ありげだね。パッショリさん」
「恐らく今回の火災は不死公の自作自演でしょう。ですが問題ありません。決定的な証拠を突きつけて、その上でサクさんの無実を証明しましょう」
「だから証拠燃やされちゃったから無理だって」
「燃やされたのは『本社』と『本社の書類』だけです。それ以外は無傷です」
「え?」
「ザーベラ・デプリメント社は貿易会社です。人類諸国連合、つまり人間の国と取引がある。人間の国の取引先にお店と、その書類をすべて焼き払うことなど不可能です。つまり今から人間の国へ行って、同社と取引のあった会社の取引記録を洗えばいい」
「な、なるほど。でも二ヶ月かかるって言ってたよ?船で移動している間に僕死んじゃうんじゃ・・・」
「大丈夫じゃ。問題ない」
アミーラは言った。
「不死公が人間の国に軍隊を送るために造った転移装置がある。それを使えば一日で辿り着けるぞ」




