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〜旅へ〜

色々と思考した事を二人に告げ、旅に出ることにした。二人と一緒に旅に出ても良かったんだけど、一人旅に憧れがあったから、一人で行くということになった。二人から聞いたのだが、この世界にはギルドという色々な依頼などを受けられる場所があるそうで。まずはヴィガルのギルドに行こうかと思って、ファースを使ってヴィガルに来ていた。

「相変わらずうるさい街だな…。」

ギルドは酒場ほどではなかったもののなかなかにうるさかった。まあ、声がうるさいおかげで、この前に使った魔法の効果も確認できたしな。

「お、あんたは…」

「あぁ、たしか…」

誰だっけ?たしか一番最初にこの街に来たときに一緒に来た人だったと思うんだけど…。名前忘れた。思い出せない…なんだっけ…ヴェスト?ヴィーラだ!ヴィーラ!

「お前に話したいことがある。ここではなんだ、場所を移さないか。」

たったの3日程度一緒に居たぐらいの奴に対しての警戒心が薄すぎないか…?とは思ったものの、あの騒がしい空間から出て、裏路地に入った。

「こんなとこまで連れてきて、なんのお話だい?」

「単刀直入に聞くが…今、巷で噂になっている魔王の事についてなにか知っているか?」

「あぁ…その噂かい。これでも冒険者の端くれ、知ってはいるよ。」

「話してはくれないか?こちらもそれに関しての情報を持ってる。情報交換でどうだ。」

「乗った。アタシが知ってるのは、最近魔王が復活したというのと、その魔王は人との共存を望んでいるってね…馬鹿げた話だけど。アタシが知っているのはこれくらいよ。そっちは?」

「俺が持ってる情報は…。その魔王が俺だってコトだ」

「なっ…!?」

その瞬間ヴィーラは剣を構えた。

「安心してくれ。噂通り、俺は人間との共存を望んでいる。」

「もしそれが本当だとして、信じられるわけが…!」

「お前は…。魔王になにか直接の被害を受けたのか…?例えば、家族とか」

「あぁ…!あぁっ!アイツは…アイツの配下は!アタシの、私のたった一人の妹を…!!」

思ったより話暗すぎるんデスケドー!?流石異世界…。

「そう…か…それは…俺は…いつか、自分の国を作りたいと思っている。俺に…できると思うか?」

「…あんたなら、できるだろう。でもそれは…あんたが魔王だからなんていう理由じゃなく、単純な人柄だ。あんたは優しい。さっきのような打算的な会話もできる。ただ…この世界で魔王としてとするなら難しい。皆が皆そうじゃないが…少なくとも私は魔王を歓迎するつもりはない。」

「ありがとう。ただ…俺はもう既に二人仲間を迎えた。あんたと戦うことにならないのを祈ってるよ」

ヴィーラが駄目となると…他の人を探さないといけないな…。あそこ…は、闘技場…か。闘技場なら、強い奴が集まるだろう。そこから勧誘するのもありかもしれないな。


「おっ、兄ちゃん、闘技場に来るのは初めてかい?」

「あぁ。強そうな仲間候補をな。」

「へぇ〜…今のトーナメント表だ。裏で賭け事なんかも行われてるが、首を突っ込まない方がいい。」

「これ、参加は無料なのか?」

「あぁ。参加は無料、勝ち残れば賞金が金貨200枚!」

200枚っていうと…たしか1枚が大体日本円で五万円だから…一千万!?!?

「すごい大金だな…。」

「だろう?だが勝ち残るのはなかなか難しい。トーナメントで勝ち残るのはまだいいかもしれないがその後に公式側からの魔物を一体倒さなければ賞金は手に入らない。」

「今からでも参加はできるのか?」

「今からこれはキツイが、次が5日後にある。その日までに受付をすませれば次から参加できる」

国を作るのが野望なんだ、資金なんざいくらあっても足らん。そういえば宿も何も探してねぇ…。とりあえずギルドで何か依頼をこなして宿に泊まる金ぐらい稼がねぇと…。

えっと…?依頼をこなす前に冒険者登録が必要なのか。あっ…職業なんて誤魔化せば…。

えーっと…ああもう知らねぇ!魔王って書いちまえ!

そうして書類の枠を全て埋めて係員に提出した。

「え?魔王…?ステータスバーをご提示願えますか?」

言う通りにステータスバーを見せると係員が悲鳴を上げた。

「本当に魔王っ!?この者がっ!?」

ギルド中の視線が俺を目掛けて一直線に飛んでくる。すると数分した後、警察的なポジションであろう人がギルドへやってきた。恐らく誰かが通報したんだろう。

「ご同行、願えますか」

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