1/7
1日目
ある朝、騎士が家に来た。
森に連れて行かれた。
サバイバルグッズが入ったリュックサックを渡された。
騎士は帰った。
私を1人だけ置いて。
1人になった私はわくわくしながら森を探索し始めた。
川に辿り着き流れを眺めていた。
いつの間にか焚き火の前に座っていた。
茜色の空になっていた。
私は焚き火で魚を焼いていた。
こんがり焼けて美味しそうなそれを眺めていた。
星輝くときも眺めていた。
魚が焦げることはない。
ずっと食べ頃のまま。
とても美味しそうと思っているのに食べない。
ただ眺めているだけ。
時だけが過ぎていく。