表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
壊滅の運命を辿りたいくーでりあ。  作者: 壊滅のくーでりあ。
6/9

人は限界を迎えるとどうなる?


「双極性障害じゃないかと思われます」

 自分には精神疾患の知識もないし、病名を言われただけではなんのイメージもつかず、とりあえず働きすぎなんだなぐらいにしか考えてなかった。

 とりあえず薬をもらって、社長に報告。病名を伝えても社長もパッとしなかったみたいで、とりあえず薬飲みながら無理しない程度に、また何かあったらすぐ連絡するという形で話はまとまってしまった。


 薬を飲むとあら不思議、もやもやな思考が消える、やる気が出てくる。これならまだなんとか働ける。

 そうして通院しながら働き続けていた。


 正直、事故を起こした時期も受診した時期も覚えていない、とりあえず3~4年は働いていたと思う。

 20歳になったある春の日、薬を飲みながら働き続けてたある日、母親から連絡があった。

 一緒に暮らすつもりはないか、と。

 

 もちろん二つ返事で了承した、が。家賃だけ持ってほしいと頼まれた。

 そのころは借金も完済が見えていて、それが終われば払える額だったのであまり深く考えずに引き受けてしまった。自分が家計を支えることになるんだなぁと感慨深くなりながら。


 そして無事約百万の借金を完済し、新しい家を母親が契約して家族が集まった瞬間に次の悲劇は起こる。


 借金を完済して安堵しながら働いてると、ちょっと調子が悪い。社長も気づいたようで、少し元いた店舗に戻ってみたらどうだと提案を受けたので乗っかることに。

 ある日、いつも通りに出勤していつも通りに野菜を加工してるとちょっと具合が悪いことに気づく。

「なんだか調子悪いなぁ」

 そんな時はいつも決まって頓服薬を飲む。そうすると一時的にだが調子が良くなる。

 だがその日は違った。


 薬を飲んで作業場に戻る。

 そこから次に記憶されるのは、真っ白な病室の天井の景色。


 何が起きたのか理解ができなかった。

 目が覚めたらなぜか病室にいた。前後の記憶もなかった。最後の記憶は薬を飲んだことだけ、そこから数歩歩いて確かに作業を続行しようとしていた、なんの異変も前兆もなく意識がなくなったらしい。

 職場の人たちは野菜が置いてある倉庫で倒れていたのを見つけ返事がなかったから救急車を呼んだらしい。


 立って歩けるようになって社長と面談、これからどうするか、どうしたいかを問われた気がする。

 自分の中ではまた同じことを繰り返してたら貢献より負担の方を大きくかけてしまうと考え迷惑にならないよう身を引きます。と退職することに。


 これで少しは休めるかな……。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ