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進め!魔法学園  作者: 木こる
3年目
113/150

遅すぎた2人

東京都港区某所、セレブ御用達の高層マンションの最上階にて

今日も今日とて2人の乙女がネットゲームに励んでいた。


「ねえ早苗、今回のイベント──」


「5月といえばこどもの日だからね!

 鎧武者とか鯉のぼりをモチーフにしたモンスターが出てくるんだよ!

 ちなみに鯉のぼりは魚っぽいけど、実はドラゴン系だから注意してね!

 ほら、滝を登り切った鯉は竜になるって言うでしょ?」


「ああ、うん 気をつける

 たしかそれが“登竜門”の語源だよね

 ……じゃなくて、思ったんだけどさ」


「んー?」


「早苗はよく『イベント期間中は経験値増量』みたいに言うけど、

 毎月新しいイベントが開催されて途切れない状況なんだし、

 それはもう、これが平常運転ってことじゃないかな?」


早苗は耳を塞いだ。


「早苗……!」




早苗はキッチンで菓子類を補充してきた。

彼女がポテチを持ってくるとは珍しい。

手を汚さないように箸を使うとしても、

片手が塞がるのであまりチョイスはしない。

とはいえ、好きな物だから常備しているのだ。

食べたくなったら食べる。それがここのルールだ。


ユキは最近ハマっている網状のスナック菓子をつまみつつ、

ゲーム内アイテムの取引価格相場を調査していた。


「うげ、アスカロン高騰してる……」


「ドラゴン特効の剣だからねぇ

 鯉のぼり狩るなら必須級だよ

 まだ持ってなかったんだ?

 必要なら貸したげるよ?」


「うん、助かる……

 実はこないだまで倉庫に眠ってたんだけど、

 暗殺者(アサシン)には装備できないと思い込んで売っちゃったんだ」


「あらら、もったいない

 でもまあ、そう思い込んじゃうのもしょうがない

 片手剣マスタリーとか片手剣専用スキルが存在しないから、

 装備可能だと気づく機会が少ないんだよね」


「片手斧マスタリーとかいう謎スキルの代わりにあればよかったのに……

 これって絶対に設定ミスでしょ

 なんでこんなのがスキルツリーに組み込んであるんだろう?」


「あー、やっぱそう思うよね

 でも公式の見解では仕様ってことになってるからねぇ

 暗殺者専用の片手斧も存在してるし、受け入れるしかないよ」


「え、そんな斧あったっけ……?」


「影薄いからわかりにくいけど、チャクラムがそうだよ」


「チャクラムって、あの輪っか?

 全然斧じゃないじゃん……」


「たまにそういう『あれ?』ってなる要素あるよね

 でもゲームだし、細かい点には目を瞑らないと」


「う〜ん……」




2人は16時間ぶっ通しで、ある作業に専念していた。

ゲーム内のNPCから“柏餅”なるアイテムを仕入れ、

倉庫が満タンになるまでひたすら購入と収納を繰り返す……

実に単調な作業だが、裏で動画を観たり音楽を聴いたり、

あるいは誰かと雑談を交わしながら取り組めばいくらかマシになる。

彼女たちの場合は話題になっているアニメを視聴したのだが、

元ネタを知らないパロディー多めの作品だったので、

あまり楽しむことはできなかった。


さて、この柏餅だがHPとMPを両方同時に回復できるだけでなく、

毒や暗闇などの軽い状態異常をも治療できる優れ物なのだ。

更には重量が軽いので非力な魔法職でもそれなりの数を持ち運べ、

ソロでもパーティーでもあらゆる場面での活躍が見込める。

そして優秀な回復剤というだけでなく、金の成る木でもある。

イベント開催中の限定販売なので、購入する機会を逃してしまうと

来年まで待つか他のプレイヤーから買い取るしかなくなる。

このプレイヤー間の取引では自由な価格設定が可能で、

イベント期間外の柏餅は3倍の値段でもバンバン売れるのである。


「毒って軽くないよね」


「そこにツッコむんだ」


「前から気になってて……

 よく知らないけど、他のゲームでもそんな扱いでしょ?

 なんかこう、ジワジワと持続ダメージを与えてくる感じ……

 で、薬飲んだらすぐ治る

 リアルじゃ絶対にそんなもんじゃないよね

 毒にも種類があるし、その場で治療できたとしても後遺症とかさ」


「そりゃリアルではそうだろうけど、ゲームだからねぇ

 さっきも言ったけど、細かい点には目瞑らないと

 いろんなことが気になって集中できなくなっちゃうよ?

 例えばトイレはどうしてるの、とか

 どうしてモンスターがアイテム落とすの、とか」


「うん、実はそれも気になってる……

 今私たちが買い集めてる柏餅だって倉庫で腐らないか心配だし、

 戦いながらどうやって食べてるんだろう、とか

 一度に大量に食べたら喉詰まらせるよね、とか……」


「うーん、サラリと流せない性質(タチ)か……

 まあそれもある意味ゲーム世界に没入してるわけだし、

 本人が楽しそうだからいっか」




午後3時。

2人は休憩がてらゲーム部屋から離れ、

平井さんの買ってきたリアル柏餅でおやつタイムを過ごす。

その辺のスーパーで売っているようなお得用ではなく、

和菓子の専門店で仕入れてきた職人の手作りだ。

一口ずつゆっくりと時間をかけて味わうユキとは対照的に、

早苗は早食いでもしているかのようなハイペースで消化してゆく。


「たしかにこれを戦闘中に100個も200個も食べるのは無理だわー」


「戦闘中じゃなくても無理だよ

 せいぜい3個くらいかな」


「え〜、もっといけるでしょー?

 私はこれで5個目だけど、まだまだ入るよ」


「早苗は鏡餅みたいなお腹してるもんね」


「聞き捨てならない」


だが事実である。

彼女は学園を去って以来ろくに運動もせず、

栄養バランスを考えずにピザや菓子類を貪り、

ネトゲ中心の怠惰な生活を送ってきたのだ。

だらしのない体型になってしまうのは必然であった。


「そーゆーユキもかなり太ったよね?

 出会った頃はあんなにガリガリだったのにね」


「それはまあ……うん

 ちょっとヤバいって自覚はあるよ

 そろそろダイエットしようかなとは思ってる

 ましろから方法教えてもらおうかな……」


「ましろって……黒岩さん?

 言っちゃ悪いけど、あの子じゃ参考にならないでしょー

 背低いのに、絶対に私より体重あるし」


「いや、それがね……」


と、黒岩真白が1ヶ月で体重を半減させたという話を聞き、

早苗はにわかには信じることができなかった。

しかし相方が見せてきた写真が証拠となり、認めざるを得ない。

そして彼女の中にある感情が芽生える。


ずるい、悔しい、許せない、という気持ち……まあ嫉妬である。


自分はまだ大丈夫、自分より太っている女子を知っている。

その心の拠り所が崩壊し、憎悪の念が湧き起こったのだ。


「ユキ、ピザ食べる?」


「私を太らせても解決しないよ」




休憩を終えた2人は持ち場へと戻り、

それぞれの倉庫に柏餅を詰め込む作業を再開した。

退屈凌ぎにアニメの続きを観るかどうか相談するも、

彼女らには合わないノリだという理由で却下した。

それより今はある単語が頭から離れない状態であった。


ダイエット。


勘違いしている者も多いが、この単語の意味は『痩せる』ではない。

『健康な体を手に入れるための食生活』が本来の意味に近く、

以前のユキが標準体重を目指して増量していたのもダイエットに当たる。

だがまあ、今回は減量の意味で使用してもいいだろう。

なにせ彼女たちはどちらも適正体重をオーバーしているのだから。


「私は学園の筋トレマシンとか使い放題だからいいとして、

 早苗は近所にジムあるし、そこ通ってみたら?」


「やっ、あそこはちょっと……

 ムエタイジムだった頃に通ってたんだけど、

 そこで魔法能力者特有のトラブル起こしちゃって……

 苦い思い出のある場所だから近寄りたくないんだよね」


「ムエタイ……ああ、ムエタイか

 詳しくは知らないけど、蹴り技ありの格闘技だよね?

 そうか、あの時私を一撃で屠ったキックはムエタイだったのか……」


「ちょっ、その話はやーめーてー!

 あの時の私はどうかしてたってゆーかさー!

 ユキには悪いことしたな〜って反省してるよ!

 ……あ、そうだ アイス食べる?」


「ドサクサに紛れて太らせようとするぅ〜

 ……まあ、べつに恨んでないから気にしないで

 真剣勝負の結果がああなったってだけの話だし、

 場合によっては私が早苗に痛い思いをさせてたかもしれない」


「ユキ……!」


「あの頃は私も早苗もアキラにお熱だったからねえ

 絶対に仲良くなれないと思ってたよ

 それがまさかこんな、2人して徹夜で餅を買い込むようになるとは……」


「あはは、ホントよね〜

 餅が餅食いながら餅買って……って、やかましいわ!」


「…………」


「……ちょ、ユキ!

 ノーリアクションはこたえる!

 真顔だと特に……!」


と、早苗は相方に反応を促してみるが、

ユキは沈黙したまま腕を組んで考え込むそぶりを見せる。

初めのうちは早苗の発言をスルーすることで

恥ずかしさを際立たせる作戦かと思っていたが、

それが分単位の長さになると話は変わってくる。

ユキは今、真剣に何か大事な考え事をしているのだ。






「──思い出した」


どうやらユキの考えがまとまったようなので、

早苗はコントローラーを机に置いて話を聞く態勢を作った。


「そもそも私が早苗ん家に押しかけたのは、

 アキラの話をするためだったんだよね」


「え、アキラ君の……?」


甲斐晃。

容姿、頭脳、肉体のどれもが高スペックという男子だが、

ロリコンという大きなマイナスポイントにより評価が一転し、

早苗が身を引いた相手である。


勢い余って学園まで退いてしまったが、後悔はしていない。

あのままあそこに留まっていたら今の生活は無かっただろう。

怠惰な早苗には、力無き者たちを守るために命懸けで戦うような、

そこまでの情熱を持ち合わせていなかったのである。

剣と魔法の世界はゲームの中だけで充分だ。


「あの人の話はもういいよ……

 実は私、ロリコンにはトラウマがあってね……」


「それ、早苗の勘違い」


「え?」


「アキラを観察し続けて判明したんだけど、

 どうやら彼は小さい女の子以外にも興味を持てるみたい

 ダンジョンで1週間過ごした時も、

 コソコソ隠れて巨乳モノのエロビデオ鑑賞してたし」


「それはただ妥協しただけじゃないかなぁ?

 どうせ入手できた映像がそれしかなかっただけでしょ」


「そうかもしれないけど、

 それでもロリの専門家(プロフェッショナル)でないのは確かだよ」


「どっちみちロリ狙いだろうけどね

 ほら、入学式の時に小学生みたいな子をナンパしてたじゃない

 それまで私がどんなにモーションかけても(なび)かなかったのに、

 あの子を見た途端にコロッといっちゃったからねぇ……確定だよ」


「それも誤解っぽい」


「え?」


「アキラは前の生徒会長から、

 あの子の面倒を見るように頼まれてたみたい

 特訓中にふざけてる様子は無かったし、

 彼はただ任された仕事をこなしてただけだよ」


「そうなのかな……」


「……と、これが12月までの話」


「え?」


「3学期が始まって早々に、アキラは例の子にフラれて落ち込んだの」


「ほらやっぱりそうじゃん!!

 ロリコンじゃなかったら落ち込まないって!!」


「うん

 その一件で私も確信に至ったよ

 ……で、それからアキラは彼女と距離を置くようになって、

 1人でダンジョンに籠るようになったの」


「暗くて狭い所が好きだからねぇ」


「その時にシャドウに関する大発見をしたとかで、

 研究所の方でも大騒ぎになったんだよ」


「研究所……

 へえ、そんなのあるんだ」


「あ、研究所ってのは国立魔法技術研究所のことでね──」


「いや、その説明は省いていいよ

 なんとなく想像はつくし」


「そう……

 で、その後は特に何事も起きずに2月、3月が終わったのね

 強いて言えば下級生の有馬って奴が進級試験で暴走したり、

 山田班がバルログ2匹に囲まれてピンチになったけど、

 神崎って子の活躍で切り抜けられたらしいよ」


「知らない後輩の話をされても困る」


「そして4月、事態は急展開を迎える」


「へえ」


「なんと、アキラと例の子がくっついたんだよ!

 春休みの間に! どういうわけか……!」


「ふーん」


「情報源の話によるとまだ手を繋ぐ以外の行為はしてないみたいだけど、

 その先に進むのはもはや時間の問題だね!」


「そうなんだ」


…………。


「……興味無い?」


「うん」


「そんな、もっと食いついてくれないと私が困る!

 これじゃまるで私だけがショック受けて、

 1人でギャーギャー騒いでるみたいじゃん!」


「実際そうだと思うけど……?

 ってか、結局ユキは何が言いたいの?

 失恋して心痛めてるって話?

 そんな時はピザとかアイスとか思う存分ドカ食いするといいよ」


「またそうやって太らせようとするぅ〜!

 せっかくだから食べるけども、そういうことではないの

 早苗にも少しは理解できるはずだよ

 ぽっと出の女に意中の相手を持っていかれる悔しさがさあ……!」


「そりゃまあ少しだけ……本当に少しだけならわかるけど、

 もう終わった話だし、今更どうすることもできないしねぇ」


「それが問題なの!!」


「はい?」


「私にはチャンスがあった!!

 チャンスはあったのに何もしなかった!!

 早苗が退学してからの9ヶ月!!

 アキラがフラれてからの3ヶ月!!

 計12ヶ月……1年間を無駄にした!!」


「そう、だね……」


「早苗には、その無駄にした私の1年を清算する義務がある!!」


「んんん〜〜〜っ!?

 私は学園にいなかったでしょ!?

 ユキがアキラ君にアタックしなかったのは、

 ユキ自身が背負うべき責任だと思うよ!?」


「厳密に言えばそうだろうけど、私は早苗のせいだと思いたい!!

 あの勝負に負けて以来、私はアキラに近寄らないようにしてた!!

 早苗が退学した後もそうし続けたのは、

 『負けた方が身を引く』って暗黙の了解を守ったまでの話!!」


「それを律儀に守ってたの!?

 私のことなんか気にしなくていいのに!!

 何もかもぶん投げて逃げ出した女だよ!?」


「それに気づくのに9ヶ月かかった!!

 当時の私はほら、栄養不足で頭回ってなかったし!!

 とにかく冬休みになって早苗ん家までやってきた理由は、

 そろそろアキラに近づいてもいいか許可を取るためだったんだよ!!」


「律儀……!!」




早苗はヒートアップするユキを宥めつつ、

いつもより砂糖多めのコーヒーを振る舞って落ち着かせた。

ユキが一歩前へ踏み出せなかったのは早苗のせい……

暴論だが、全てが間違いとも言い切れない。

気持ちの問題に正解なんて無いのだから。


言葉にしなかった約束を9ヶ月も守り抜くような性格だ、

驚くほど純粋で、そして物分かりがいいはずである。

自業自得だと言い聞かせ続ければいつかは納得するのだろう。

だが、本当にそれでいいのだろうか?

今早苗の目の前で悩んでいる女子はどうでもいい存在ではなく、

貴重な青春時代をネトゲという名の泥沼で過ごす仲……戦友なのだ。

彼女の力になりたいと思うのは至極当然であった。


「まあ冬休みまでの9ヶ月はともかく、

 そっから先は私にも責任あるって認めるよ

 ユキを()()()()に引き込んだのは私だ

 クリスマスに始まってお正月、豆チョコ、ミルキーホワイト雛祭り、

 そして先月に行われた異世界新生活応援キャンペーン……

 ずっとイベント三昧で忙しかったし、

 リアルで恋愛なんかしてる場合じゃなかったもんね

 だからその失った3ヶ月……いや、4ヶ月?

 を取り戻すために、ユキが今したいと思ってることに協力するよ

 それがなんであれ……ね」


そう言い、早苗は拳を握り込んだ。

彼女にはわかっていたのだ。

ユキが今どんな気持ちであるか、何をしたいのかを。

そして自らの発言を反故にするつもりは無い。

戦友の願いを成就させるために尽力する所存だ。

それがたとえ(いびつ)な願望だとしても、だ。


「本当に……いいの?

 自分で言うのもなんだけど、()()をしたところで

 アキラが振り向いてくれるわけじゃないけど……」


「だとしても、ムカつくでしょ?

 ぽっと出の下級生が先輩に断りもせずに獲物を掻っ攫っていくのは」


「うん、ムカつく……許せない

 あの女……立花希望(のぞみ)は先輩を舐めてると思う」


「だったらやるしかないよね?

 生意気な後輩を指導するのも先輩の役目だよ」


「そうだよね……

 うん、やろう

 個人指導」



「「 立花希望をシメに行こう 」」



それは言わばただの腹いせ……まごうことなき八つ当たりである。

不毛だし、実行する意味が無い。

結果の成否に関わらず、誰も幸せにならないのは目に見えている。

だが、彼女たちはやると決心したのだ。


杉田雪が、何もできなかった過去の自分にサヨナラするために。

森川早苗が、かけがえのない存在の失われた時間を取り戻すために。


この不毛な八つ当たりには意義があると、彼女たちは信じているのだ。


「それじゃあ決行日はいつにする?」


「細かい作戦はゴールデンウィークが終わってから考えよう」


「ああ、そうだった

 今年はスーパーゴールドラッシュが開催されるんだったね

 換金アイテムの売値が3倍になるだけでなく、

 その辺のザコから金塊ドロップは美味しすぎる」


「眠れない夜が続きますなあ」


そしてこの先延ばしである。

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