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リアル吊り橋効果ってやつか!?

PV10000ありがとうございます!!



「バレてもバレなくてもこのグループが過ぎ去ったら、俺らも旅館に戻るぞ」

「むぅ」

「……そんな顔してもだめだからな、くしゃみもしてたんだから、体が冷え切る前に戻って風呂に入るぞ」

「じゃあ今日は誠と背中洗いっこする」

「えっ、それは……」

「そうじゃないと入らないわ」


 そう言って、プイッと顔を背けられてしまっては俺にはどうしようもない。


「……分かったよ、その代わりこれ終わったらすぐ帰るんだからな」

「分かったわ」


 俺が折れると、詩織が嬉しそうにするのだが、自分には男の背中を洗うのの何が楽しみなのかね?


「っと、そんな場合じゃなかったな。もうすぐそこまで来てるっぽいんだから静かにしないと」


 と小声で言うと、木の陰から二人でひょこッと顔を出す。

 数秒もしないうちに、道に人影が見え始めたので、ギリギリだったなと冷汗をかきつつそちらをよく見ると、何故か二人しかいない。


 はぐれたのだろうかとも思ったのだが、もしメンバーがはぐれていたのだとしたら、こんな悠長に最後まで歩いてこないよなと考える。

 だとすると、どうしてこのグループだけ二人なのか、実行委員の人が一人抜けて四人グループのところはいくつかあったのだが、流石に三人も抜けるとは考えずらいよな……


 と思案していると、その二人組もどんどん近づいてくる。


「陽彩?」

「えっ?」


 急に詩織が小さな声で柊さんの名前を呼ぶのでビックリしたのだが、よーく見ればたしかに柊さんだ。

 ……ということは今柊さんに腕を掴まれてる奴は――


「ホントに聞こえたんだって」

「そんな訳ないだろ? お前が怖いっていうから、無理言って中野さんに予めどこにお化けが出るか聞いてるんだぞ? そして、ここより後はもうゴールだけなんだから、そんなにビビらなくても――」

「でもホントに……」

「はぁ、仕方ないな……俺の腕にしがみついたままでもいいからさっさとここを抜けて帰るぞ」


 ……やっぱり優斗だった

 なるほど、俺と詩織が抜けて、更に実行委員の中野さんが抜けた結果二人きりで肝試しをする事になった訳か。

 しかも、柊さんの方は怖いのが苦手なのか優斗の腕にベッタリとくっついて、優斗もそれをなんやかんや言いながらも、嬉しそうにしている。


 これが、リアル吊り橋効果ってやつかっ!


「私も誠の腕を掴んだ方がいい?」

「……なんでだよ」

「だって、ちょっと羨ましそうに見てるじゃない」

「そんなことは――」


「やっぱりなにか聞こえるって!」


 かなり近くまで来ているためか、小声で話していても話し声が聞こえてしまったらしく、柊さんが反応する。


「俺も確かになんか聞こえた気がするな、確かにこっちの方から……」


 と言いながら、俺と詩織が隠れている木の陰の方を向くと、バッチリ俺と優斗の目が合った。


 ……。


「……」

「何か、いる?」

「俺さ、今まで幽霊とか見たことなかったから陽彩の気持ち分かんなかったけど、今分かったよ」

「え?」


 そう言うと、優斗は猛ダッシュでゴールめがけて走り出した。


「ちょ、ちょっと待ってよ! 私をおいてかないで!?!?」

「無理無理、マジで無理だって、いるとは思わないじゃん! それも二人もいるとか、俺呪われないよな?」

「ブツブツ言ってないで待ってよ!」


 そうして二人はここを去っていった。


「……なんか悪いことしたな」

「こんなに驚かれるとは思わなかったわ」

「いい感じの雰囲気にも水差しちゃったし、明日謝ろうな」

「うん」


そうして、俺と詩織も旅館の方に足を向けた。




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