プロローグ
初めてこういった物を書くのでとても拙いと思いますが、読んでいただけると嬉しいです。
新しく高校生活が始まろうとしているある春の日、俺はそいつと出会った。
「じゃあ、もう行っちゃうのね?」
「息子が一人暮らしするのが心配なのは分かるけど、流石にそろそろ電車に間に合わなくなるから……心配しなくても家事は毎日さぼらずやるし、夏休みと正月にはちゃんと帰ってくるからさ、もちろん何かあったら連絡もするし大丈夫だよ」
「それもそうね、じゃあ気をつけてね」
「うん、じゃあ行ってきます!」
「「いってらっしゃい!!」」
そうして俺は一時間半電車に揺られた後、新しい土地へと降り立つ。
俺が新しく住む場所は、目の前にそびえ立ついかにも高そうなマンションだ。
母親が、一人暮らしをするなら絶対に安全な場所をと言って聞かなかったので、一人で住むにはどう考えてももったいないような、高級マンションに住むことになったのだ。
「別に俺はこんな場所じゃなくてもよかったんだけどな……」
部屋が大きくて困ることはそんなにないと思うが、一人で過ごすには少し寂しいな、とそんなことを考えながらエントランスに入る。
少し前に両親と来た時に、家具の設置や大きな荷物はあらかた設置し終えていたので、今持ってきた貴重品類を片付けた後に、お菓子の入った袋を持って部屋を出る。
きちんと扉を閉めてから、お隣さんのインターホンを押すと、少しして「はい」という声がしてドアがガチャリと開く。
「へっ?」
と素っ頓狂な声を俺が出してしまったのも仕方がないと思う。
だってそこには、とんでもないくらいの美少女がいて、そんなお隣さんが、俺の目をジッと見た後に、
「見つけた、私のビビッと来る人」
と言ってきたのだから......
のんびりと書いていく予定なので、気長に待っていただけると幸いです。