1/21
0話 祈り
本小説が自身の処女作となります。
お手柔らかにお願いいたします。
あぁ。
きっとこれは罰なんだ。
一人だけ生き残ってしまった私はきっと、この教会で一人きりで死んでいく。
お母さんも、お父さんも、お姉ちゃんもいない。
どれだけ祈っても伝説の英雄も、古の賢者も、救済の天使も現れない。
どんなにつらくても誰も救世主になることはない。
たった一週間で家族を何人も失った。
きっとここで全て終わっても、私は後悔はないとだろう。
でも。最後に一度だけ。私の死を誰かに見届けてほしい。
誰でもいい。だれか。
一緒に――。