祈り
私の人生、こんなにある本のどれとも違う。
私の人生、正解も間違いも分からない。
朝起きて眩暈がして、それでも仕事に行く。
私の人生、私のためにあるのかな。
私の人生、誰かが笑うためにあるのかな。
頭の中が嫌なことで埋め尽くされて、何も考えられなくなる。
もう、大切な音楽だけ持ってどこまでも遠くへ行ってしまいたい。
もう、嬉しかった記憶だけ残してあとは全て忘れ去ってしまいたい。
ちぎれそうだよ。
つぶれそうだよ。
涙をこらえすぎて喉が痛い。
自分も他人もどうでもいい扱い方で生きてた最悪な昔より、今が悲しい。
見えない鎖、日に日に重く絡まり合って。
躊躇する間に道は狭く細く、行き止まり。
好きな人の心に黒いインク一滴落とすことで救われる、なんて病んだ願望を押さえつける。
正体は見え隠れしてる。
心優しい女なんかじゃない。
それでも優しい微笑みをつくる。
私の人生、朽ちたプラスチックみたい。
少し触れたらパキパキ割れる。
私の人生、デタラメだらけの計算で答えが永遠に出ない。
鏡のような水面の湖に漕ぎ出したい。
神々しい満月に星々も姿を隠してしまう、そんな夜に。
祈りたい。
ただ祈りたい。
私の人生を祈っていたい。
お金持ちになりたいとかいい思いしたいとかじゃない。
祈って生きてゆきたいだけ。
私の人生をただ、祈って生きてゆきたいだけ。