1話
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どうも、ルルリーア・タルボットでございます・・・・。
やっぱり、この目覚めるか目覚めないかのまどろみが一番気持ちが良いと、再確認の真っ最中です。
加えて、王都(波乱の種)から遠く離れた我がタルボット領にいる、というのが、一番大きいのかもしれない。
え?『国王専属愚痴聞き係』は良いのかって??
前回陛下に嵌められて厄介な人たちに(またもや)目をつけられてしまった私であるが、それを盾にとって自領に引っ込んだのだ。
そう告げた時、陛下に泣いて縋られたのはドン引きしたものだが、固辞した。それはもう絶対だ!!
そうして勝ち取った今。
ああーー!!我が家はいいなー、安心するなー。気に入ったものに囲まれた私の部屋。
さて!もう一眠りするかなっ!
-----ざわざわ
んん????なに?窓から見る外はまだ朝靄が立ち込めていて薄暗い。
もーこんな朝早くから何なの??
まっ!いいか!!さあさあっ!いざ二度寝という至福の時間へっ!!
・・・・きゃあぁぁああああぁぁぁああああ!!!
悲鳴だ。
・・・・・なんだろう・・・嫌な予感がしてきた。
仕方がない。起きるか・・・。あぁ・・・私の二度寝が・・・。
まだベットに戻りたがっている身体を起こして、寝間着の上にローブを羽織っただけの格好で、バルコニーへの扉を開ける。
「ぎゃあああああ!!」「なんだあれぇぇぇ!!!」「やばいやばい!この世の終わりだァァァ!!」「いやぁぁああ!!死にたくないぃぃぃいいいい!!」「おい港だ!船で逃げろぉ!!」
・・・・・ふぁっ!!????え、想像以上に、大混乱な感じですが、なにかあったの??
バルコニーへ出て辺りを見渡す。
館の周りを取り囲むように街が造られているので、ちょっとした高台に建てられた我が家からは街全体が見渡せるのだ。
・・・・領民たちが騒いで逃げ惑っているぐらいで、火事とかの災害は起こっていないようだけど・・・。
強いて言えば、予想よりも日が高いのになんだか薄暗いことぐら、い・・・・・・。
「な、なんじゃぁぁああああ!!!ありゃぁああぁああぁあっ!!!!」
目の前に、巨大な、ドラゴンが、飛んでるぅぅぅぅうううう!!!
え!!??なんでっ!!これ、でかっ!成体のドラゴンじゃないか!!???
成体のドラゴンなんて、一度も確認されたことないはずなのにっ!!!
どんどん近づいてくるドラゴン。飛ぶために広げられたその翼は、街を覆い尽くすほどに大きい。
・・・・・街を、覆い、つくす・・????
「や、やっばぁああ!!!」
不味い事実に行き当たった私は頭を抱えた。と同時に部屋の扉が勢い良く開いた。
「リーアっ!!無事かっ!!!」
「兄様っ!大変ですっ!!このままだと街がっ!!」《・・・鱗無・・者よ・・・》
「なっ!!あのドラゴン、降りてくるのかぁ!!???」
青ざめながら私の隣に並ぶ兄様。
「これでは避難など間に合わんぞっ!」
《・・・聞こえて・・・鱗無き者よ・・・》
ん??なんかさっきから頭に声が響いているがだれ・・・・・。ま、ま、さ、かぁぁぁああ???
《鱗無き者よ、其処へ降りても良いか?》
っ!!!!!!?????はっきりきこえたぁぁぁあああ!
え?なに私ドラゴンに話しかけられてるのっ!!??
いやっ!それはいまは重要じゃないっ!!!!いや一応重要だけど最重要じゃないっ!!
私はバルコニーの柵から身を乗り出す。
「っ!?リーア!!なにをっ」
「やぁめぇてぇぇぇええええ!!街がっ!!街が潰れちゃううううっ!!!」
《むぅ。しかしの・・・》
げっ!やっぱりこの声はあのドラゴンかっ!!!
しかしぃ!!会話が成り立つならこっちのもんだぁ!!!
「ちっさく!ちっさくなれないのぉぉぉ!!!!!」
《おぉ其れがあったの》
上空に広がっていた恐怖のドラゴンが、忽然と消えた。
「・・・・・おいリーア。またお前か」
「ぬ、濡れ衣ですぅ!!冤罪ですぅ!!」
胃の辺りを握りしめながら疑惑の眼差しでこちらを見る兄様へ、精一杯主張するが疑惑は晴れなそうだ・・・。
《鱗無き者よ、其処に行けば良いか》
庭を見下ろすと、逃げ惑う使用人たちの間を逆らって、ゆっくりこちらへ歩いてくる人影が。
・・・・・・あれがさっきのドラゴンか。威圧感半端ないもんな・・・。
兄様とバルコニーで呆然と眺める。
「・・・・あれ、さっきのドラゴンか?」
「・・・・どうやらそのようです、兄様」
「・・・・あれ、こっちに来るのか?」
「・・・・そう言っていたので、そうだと思われます。兄様」
そう答えると、決意を漲らせた顔で兄様が振り返った。
「父上が居ない今、我が領民を守るのは俺の役目だっ!」
うんうん!そうだよね!!ひゅーひゅー!かっこいいぞ!兄様!!
「部下たちを率いてみなを避難させてくるから、お前は家を頼んだぞ!!」
・・・・・・・ん???え?ん?????
に、にいさまぁぁぁ!!!い、妹も守ってよぉぉぉ!!!
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