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憧れの異世界で:(旧名 異世界来ちゃった)  作者: ソ土ルク、
第2章 エジマリフ魔導学園編
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66.シノグの成長

リョウ視点です。

部屋を出て、シノグを探すために校内を散策する。

まあ、シノグも金クラスの一員なので、おそらく本校舎の方にはいないだろう。

俺は迷わず別校舎の方へと向かう。

ついでにピット君を半分ほど別校舎へ先行させ、シノグを探す。

やはりというべきか、シノグは体育館で訓練をしていた。

ただ、誰かと模擬戦というわけではなく、ピット君越しに見る限りでは昨日の動きを復習、アレンジを加えるという、朝のリナ達と同じ事をしていた。

俺はその様子を見ながら、別校舎の体育館へ歩みを進めていく。

途中、絡まれそうになっては気配を消し、何やら騒がしくなっていたのはまた別の話。


そして俺が体育館に着くと、待っていたかのようにシノグがこちらへと歩いてくる。

その事に驚きながらも俺は用件を伝える。


「シノグ、今日空いてるか?、もし空いてたら俺と一緒にモンスター狩りに行かないか?」


「特に予定はないが、どこに行くんだ?」


「マッドシルダー山脈」


「おい、超危険区域じゃねーか!、しかもどうやってあそこまで行くんだよ?、日帰り出来る距離じゃねーだろ?」


「今のシノグの実力なら問題ないさ、それに余裕で日帰り出来る、行き方は見せた方が早いな、全てを遮る力、シナイルードン!」


俺はシナイルードンを呼び出し、盾の上に乗ると体育館をぐるっと一周飛んでくる。

それを見ていたシノグは呆気に取られていた。

そして一言。


「やっぱ規格外だよな、リョウって。」


いつもどこかのサが付く女の子と同じような事を呟いた。


「それで、マッドシルダー山脈には今から行くのか?」


結局俺とマッドシルダー山脈に行くことを決めたシノグはこれからの予定を聞いてきた。


「俺は少しだけシノグの為に必要な物を揃える必要があるから時間がかかるが、シノグは何か準備はあるのか?」


「いや、俺は常にマジックボックスに必要なものは入れてあるからいつでも行ける。」


そういって指差したのは腕輪、どうやらシノグのゲート付きアイテムは腕輪のようだった。

俺は早速いつも通りに魔力と生命力を用いて、リンクイヤーとインセプションリングを作る。

俺が道具を作っている所は何度か見たことはあるはずだが、興味深そうに見ていた。


「ほら、リンクイヤーとインセプションリングだ、使い方は着ければわかるようにしてあるから、とりあえず着けてくれ。」


「サラッと物凄い技術を説明するんだよな、ってこれ凄いな、今までよりも頭の中がスッキリする、今なら出来るか?」


そういって、リンクイヤーとインセプションリングを嵌めた後に、何やら独り言を話し、その後に先程の俺と同じように道具生成のプロセスを辿っていく。

俺は内心驚きを隠せなかった。

今までこの道具生成は消耗が激しいし、かなり多くの生命力と魔力を使う。

今の俺には微々たるものだが、普通の生徒達や金クラスのメンバー達から考えればかなり多くの負担が掛かるし、脳の処理速度が足りなかったりして使うことが出来ないと思っていた。

そんな中でいくら思考速度を上げるリンクイヤーの効果があっても、真似できるシノグに素直に喜んだ。


流石に1回目だけあって、消費する魔力も生命力も多いし発動もゆっくりではある。

けれどその分丁寧にイメージを固め、具現化させているため、質としてはほとんど変わらないだろう。

そうして時間を掛けて作られた1本の剣は俺のブラークとは違い、銀に輝くキレイな剣だった。

何の効果が付いてるのかまではわからないが、俺の武器と同じように何かしらの効果と意志が込められていた。

そしてシノグは自分の剣を握り締め、満足感をこれでもかと出していた。


「ぶっつけ本番だけどやっぱ出来たわ、ただ消耗が激しすぎて今のところは1日1本が限界だな。」


「それは使っていけばその内気にならなくなるはずだ、それにしてもまさかシノグが道具生成を使えるようになるとは思わなかった、おめでとう、お祝いにシナイルードンを3基やる、多分シノグの実力があれば上手く使えるはずだ、慣れてきたら自分でこれと同じのを作って増やせばいい。」


「これくれるのか!?、サンキューなリョウ、ってこれもとんでもない性能してるじゃないか!、しかも、リョウの使ってきた感覚が頭に流れ込んでくる。」


そうして、稚拙ながらもシナイルードンを3基操って見せるシノグ。

俺は再び道具生成でシナイルードンを4基足す。

これでシナイルードンは10基になるため、ハーレムメンバー達とパーティーを組んでも全員をフォローできる。

そして、シノグも俺のようにシナイルードンに乗り、体育館を何周も回っていた。

流石の成長速度で、俺のスピードにも着いてこられるくらいにすぐに成長した。


「それじゃあとは現地に向かいながら訓練しよう。」


「ああ、そうする、それじゃ行くか!」


それにしても、マッドシルダー山脈に向かう前に思わぬ収穫があって良かった。

これでシュウと戦わせたらもっと面白い事になりそうだと思いながら俺とシノグは体育館を後にした。


次回更新は7/2です。


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