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憧れの異世界で:(旧名 異世界来ちゃった)  作者: ソ土ルク、
第2章 エジマリフ魔導学園編
71/141

52.クラス内トーナメント2回戦スートvsフラン

リョウ視点とスート視点です。

3、サクラ○vsシン●


さすがサクラとしか言えないくらいの圧倒的な試合だったな。

インベルを使うまでもシンを近寄らせなかったし、光属性を操るシンに対して圧倒するのはさすが魔法の才能に溢れてるだけあるなと思う。

しかも、やはりインベルは容易に突破できない魔法だし、味方と戦う上では使いづらいかもだが、個人で戦うなら、動けない欠点を除けば弱点はほとんどないな。


あれは流石に俺の(分析)を用いても使うことはできない、サクラ専用の魔法になってる。

きっと、今はまだないが、他のメンバーもオリジナルの魔法やスキルを覚えていくのだろう。

それを得た時は俺も容易に勝つことは出来なくなってるだろうな。

だがまあ、男としてかっこつけていたいから、俺も負けないようにしとかないとな。


さて、次の試合はスートvsフランか。

盾持ちと剣士と槍使い、間合いでは槍が有利だろうけど、盾を持っている以上距離を詰めるのもそれほど苦労しないだろう。

そう考えると、どちらが勝つかはやってみないとわからないな。

そういった意味でかなり見応えのある試合になりそうだ。

そう思いながら、2人が向かい合うのを眺めていた。


∨∨∨


私は、リョウに救われた。

近い内に暴走してモンスターになってしまうだろうっていう恐怖から解放してくれた。

そして、リョウの側でリョウを守るって決めたけど、私の実力じゃまだまだリョウを守れない。

それどころか足手まといだった。

リョウと2人で出掛けて、ソルンと会った時に見たドラゴン、あれを見た時私は動けなかった。

だけど、リョウならおそらく襲ってきても返り討ちに出来たはず。


私はリョウの力をそうやって近くで見ている。

圧倒的な強さと成長スピード、なのに私たちの事を置いていかずに、一緒にいてくれる。

それがすごく嬉しい。

そんなリョウだから私や他の子達も集まってくるんだと思う。

目の前のフランもそうだけど、リョウの周りの女の子はみんな強者ばっかりだ。

それぞれに個性と強さがある。

だからと言って、リョウを守るのを任せてばかりはいられない!


私はこのトーナメントを勝ち抜いて、少しでも強くなってリョウを支えていきたい。

リョウと直接戦う機会は滅多にない。

そんなリョウとの対戦は自分の成長に大きく繋がってくるはずだと思う。

だから、私は負けるわけにはいかない。

リョウの側に居続ける為に、強くなるために。


私の決意が固まった所で、フランも戦闘準備が整ったみたいだ。

フランの盾を使う戦い方は、味方の時は心強いけど、敵になるなら厄介きわまりない。

でも、私はもっと盾を扱う強者のリョウを知ってる。

確かに盾の扱い方の技量では、まだまだリョウはフランよりも劣るかもしれないけど、フランの盾は1つだけ、ならいくらでも戦える!

お互いの緊張感が高まった所で、ルイがやってきた。


《はいはーい、良い集中力だねー!、審判は私がやるよー!、準備は出来てるみたいだから始めちゃうねー!、試合開始!》


先手必勝、私はフランの不意を突くために槍にリョウのやってるオーラ状態と同じようにする。

これで槍の威力は大きく上がる。

この槍をフランに向けて投げつける。

全身を使って槍のスピードを上げて、力の全てを槍へと乗せる。

フランに向かって真っ直ぐ飛んでいく私の槍。

今回は長槍状態だから威力もかなりある。

音をも置いていくように私の槍が飛んでいくと、フランは特に動揺もなく盾で槍を弾く。

超高速の槍を軽く受け流す実力はさすがだと思う。


《リターン!》


弾かれた槍をリターンで戻す。

投槍が効くとは思わなかったけど、ここまであっさりと無効化されるとは思わなかった。

次は、槍の間合いの中距離から勝負をかける!

槍を受け流してからこちらへ距離を詰めてくるフランと少し距離を詰めて槍で突いていく。

それで止まるはずもなく、盾を上手く使って強引に距離を詰めてくる。


中々止まらないフランに焦りながらも、槍の突くスピードを更に上げていく。

それで少しは盾を突破できたが、致命傷まで至らない。

やがて、槍の間合いの内側に入り込まれた私は防戦一方になる。

ただでさえ、槍の攻撃がまともな間合いでも入らなかったかったのに、自分の不利な間合いでフランに通るような一撃が入るはずもない。


けど、盾の扱いは優れてるフランでも、剣の扱いは圧倒的にリョウが上だ。

それを昨日は近くで見ていたし、その時の剣速も覚えてる。

だからこそ、防戦一方の今でも何とか戦えてる。

けど、このままじゃ負けないまでも勝ちを拾えない。

フランの攻撃を受け流したり、避けながらこの状況を覆す手を考える。


でも、まずはフランの一撃をかいかぐぐって距離を自分の間合いに持っていかないといけない。

そこで私の使える魔法を思い出す。

あれは、暴走した私の魔力が使った魔法だけど、それでも私の身体で使われたのに違いはない。

だから、あの時よりももっと強くなった今の私なら問題なく使えるはず!

私はフランの攻撃を捌きながら詠唱を始める。


(スート)は求める、燃えさかる業火、私の思いに応えよ、グラン.ファイア!》


詠唱を止めようと、必死に攻撃してきたフランだけど、私にはフランの攻撃は通らない。

やがて、私の魔法が完成してフランは距離を開ける。

だけど、今の私のグラン.ファイアは私の魔力が勝手に使ってた時の応用で自由に操れる。

だから、フランの防御している位置をずらしながら魔法を当てようと動かしていく。

かかった!

これを陽動に私は今自分の使える技の最高峰、リョウにイメージを固めれば俺でも防ぐのは難しいって言われた技、あのリョウに認めてもらえた私の最強の攻撃。


《ストルピア、ダブートピーア!》


魔法の陽動に加えて高速の一閃ストルピア、2本の短槍に全開の力を込めて投げる。

フランの盾は1つ、リョウの9つの盾ですら私の技を完全には防げなかった。

だから、これが私の最後の攻撃、フランに当たれば勝ち、全て防がれたら私の負け。

そして、私の技と魔法が上下左右と後方の全てから同時にフランへ向かう。


《キャッスルガード!》


フランの声と共にフランの生命力が具現化して盾のような形になってフランを囲む。

それに私の技や魔法が当たっていく。

魔法はフランの盾に防がれて霧散してしまったけど、他の技はフランのキャッスルガードと拮抗している。

技同士の戦いなら、勝負を決めるのはイメージの強さ。

リョウに言われてからずっと磨いてきたイメージ、それが私の武器。

だからこれで負けるわけにはいかない。


そしてフランのキャッスルガードにダブートピーアもストルピアも1つずつ防がれたけど、ダブートピーアの1本がキャッスルガードを貫き、止めになった。


《そこまでー!、勝者スート!》


こうして私は無事に勝利を得られた。

次回更新は6/18です。


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