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憧れの異世界で:(旧名 異世界来ちゃった)  作者: ソ土ルク、
第2章 エジマリフ魔導学園編
64/141

45.クラス内トーナメント1回戦①

リョウ視点とリナ視点です。

さて、ピット君を使いながら戦闘するから他の戦闘も無事観察できそうだな。

俺の相手はローク君、武器は槍か、何度か体育館で見たくらいしかないが、どこまで実力がついてるかな。

俺の審判役はリンダだ。

何かくじ引きしてたのは見なかったことにしよう。


《今回は、私、リンダが審判を勤めます!、2人とも準備はいいですか?》


「俺は大丈夫だ。」


「おいらもいつでもいいよ!」


《では、試合開始!》


こうして俺とローク君の試合が始まった。

同時にエルンやカリバーンの試合も始まったみたいだな。

ローク君は槍のリーチを活かすために突っ込んでは来ないな。

まあ、当たり前か。

俺は片手剣だから、俺から突っ込むしか無いだろうな。


そんじゃ、俺もそろそろ始めるか。

カリバーンを抜いて、身体強化無しの全開でローク君との距離を詰める。

俺としてはかなり遅い突っ込みなのだが、ローク君には対処するのがやっとの速さらしく、簡単に槍の有利な距離を無くしてしまった。

だが、とりあえず少しの予想はしてたみたいで俺の斬撃を槍で防ぐ。

それでも、俺の一撃はかなり重いようで、次の防御が遅れていく。

次で決まると思った瞬間、ローク君から魔力が放出され、強引に距離を開けさせられた。


そんな魔力の使い方に感心していると、ローク君は肩で息をしながらも、技を構築していく。

中々の速さで構築が終わった技が俺に放たれる。


「ピアニー!」


高速の1突きなんだろうが、俺から見たらイメージも甘いし、スピードも遅いので残念ながら技とも呼べない。

俺はローク君から放たれたピアニーをカリバーンで一閃して霧散させる。

特に生命力や魔力は出していないが、技による力よりも、俺の技量や力の方が上だったので簡単に霧散させられたみたいだ。

それを信じられないと言った表情で見つめるローク君だったが、その隙は勝負では致命的になる。

俺はその隙にローク君の首にカリバーンを突きつける。


《そこまで!、勝者リョウ様!》


俺はこけそうになるのを何とか抑えて、リンダの頭を軽く叩く。


「こら、リンダ、さすがに公私はしっかり分けろ。」


《わかりました、リョウ様!、それとお疲れ様でした。》


「それを治せって言っているんだが、、、まあいいか、とりあえずありがとう。」


俺の言葉にクネクネと腰を動かすリンダを尻目にトーナメント表に勝ちを○負けを●で記していく。

まあ、予想通りで俺と同じにスタートした試合は既に終了していた。

というか、始まって数秒で終わっていた。

ちょっと対戦相手が可哀想に思いながらも、これで少しは目指す高さがわかるだろうと思い、それに期待することにした。


1、ポポン●vsエルン○

2、カリバーン○vsペンドラー●

3、リョウ○vsローク●


次の対戦グループだが、他の人達には悪いが、メインはやっぱりリナとルイの戦いだろう。

一応、ピット君で他の試合も見ておくが、番狂わせがない限り、勝敗がわからないのはシンvsフウトの所くらいだろう。

俺がそんな事を考えていると、それぞれが対戦相手と向き合い、試合開始を待つ。

その中でも比較にならないほどのプレッシャーと緊張感を放つのはやはり、リナとルイの所だ。

その緊張感の中で審判をするのはエルンだ。

エルンの開始の合図と共に試合が始まる。


∨∨∨


ルイとこうして向かい合うのはこの学園に帰って来た時以来だ。

あの時は成長した私が勝てたけど、リョウに魔力の使い方も教わって、一気に強くなったルイはあの時とは比較にならないと思う。

それに、リベンジに燃えるルイは凄まじいプレッシャーを放っている。

だけど、私だってリョウに会って強くなったから、この程度のプレッシャーなら望むところだ。

負けじとプレッシャーを返す私にルイは楽しそうにしている。


こうして審判であるエルンからの開始の合図を待つ。

エルンが来たことで、緊張感が増す私とルイ。


『2人共良い緊張感だな、これより私エルンがリナvsルイの審判を勤める、用意はいいな?』


私とルイはエルンの言葉に頷く。

それを見たエルンが合図をする。


『では、試合開始!』


その声と共に武器を構える私とルイ。

ルイは手甲を、私は弓で戦いを始める。

先制は弓の私が取り、魔力を生命力で具現化させた矢を放つ。

弓を扱う以上、距離を詰められたら負ける可能性が高くなるので、今の内に仕留めるのがベストだ。

1射で3本ずつ放ち、それを2射、3射と放っていく。

きちんと、急所を狙ったり、足留めを狙ったりとずらしていく。


だが、ルイは手甲を使って、魔力矢の影響を受ける前に矢を流していく。

そして、少しずつ私との距離を詰めてくる。

それを見た私も矢の到達時間を変えたり、1本だけの高速の矢を放ったりして混乱させるが、さすがに訓練を続けているためか全然乱れない。

完全に私とルイの間合いを埋められ、ルイの反撃が始まる。

弓での反撃を許さないルイの連打、それを何とか勘と経験で避けていく。

ただ、さすがに全てを避けるのは無理だったようで、ガードの間に合わない所を突かれ、吹き飛ばされる。


だが、私もそれを機に一気に距離を詰めようとするルイに向けて矢で牽制する。

牽制しながら、技を構成していく。

ルイもそれを見て、技を構成してくる。

そして、技の完成は同時だった。


《ウォルスピカン!》


《タレイガー!》


私の放った一点集中型の鋭い矢と、ルイの放った虎とライオンを合わせたような動物型の技が衝突する。

ここまで来たらあとは、イメージの強い方が勝つ。

私もルイも一歩も譲らず、互いの技を潰しあう。

けど、私はまだこれでは終わらない。

技から意識をそらさないまま、魔力矢を作って放つ。

先程までの矢と威力もスピードも圧倒的に足りないが、ルイの集中を乱すには丁度良かった。


私の放った矢に気を取られたルイの隙を見逃さず、一気に技を強化する。

矢に気を取られていたルイは技から気をそらしてしまったため、競り負け、技と矢が直撃する。

そして、もう1射ルイからわざと外す止めの一撃を放つ。


『そこまで!、勝者リナ!』


こうして私の勝利が決まった。


次回更新は6/11です。


引き続き、評価、レビュー、感想、ブックマークをお待ちしておりまーす!!

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