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憧れの異世界で:(旧名 異世界来ちゃった)  作者: ソ土ルク、
第2章 エジマリフ魔導学園編
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35.マテリアマジック

リョウ視点です。

俺が目を覚ますと、やはりみんなは既に訓練に出掛けたあとだった。

また俺が料理をしてもいいが、レイモンドとかいう謎の人物に狙われている事を考えると、俺自身ももっと強くならないといけないと思うので、俺はリナ達の行かないであろう本校舎の体育館へと向かった。


絡まれるのが面倒だったので、いつもは来ないのだが、今日は俺1人なのでそんな心配はいらない。

むしろ、俺だけの時に絡んできて欲しい。

フルボッコにして、二度と戦意が湧かないようにしてやるから。

体育館に着くと、中には人が誰もいなかった。

やはり、こんな時間から訓練しているはずないか。


俺はいつもの別校舎の体育館との違いに、何となく残念さを持ってしまった。

少なくても、今の金クラスのメンバー全員俺が出会ったばかりの頃のドーラとイルデ位の力を持っている。

他のクラスがどれ程の強さを持っているかわからないが、あの時点でイルデとドーラはクラス代表で、今回もそうだった。


そんな状態で戦って勝負になるのかと俺は疑問に思いつつも、それぞれの武器を呼び出し動き方の復習から始めていく。

こればかりは繰り返しやらないと意味はない。

確かに、俺の今の身体は物覚えもいいし、イメージトレーニングもかなりの精度で出来るが、身体はすぐについてくる訳ではない。

こういった基礎の動きを繰り返す事で動きを慣れさせ、イメージへと近づけていく。


一通りの基礎を終えると、俺はマテリアマジックの訓練をする。

結局昨日は、ブラックアサシンからの襲撃から共闘に移ったので、使う機会がなかった。

あらかたのイメージは出来ているが、まだ完全ではないため、早い内に慣れておかないとならない。

それに1人だとシナイルードンを使った動きが出来ない。

そう思い、俺はマテリアマジックとアンリミテッドマジックを使い、魔法を展開していく。


「レインボー!」


魔力の扱いに慣れてきたおかげで今ではかなりの数の魔法を出すことが出来るようになった。

軽く500ほどあるが、まだまだ増やすこともできる。

ただ、あまりやり過ぎるとどうなるかわからないので、とりあえずはこの辺で止めておく。

これを俺は(並列思考)で操り、(分析)も合わせながら、攻撃と防御を同時にこなしていく。


攻撃側はシナイルードンを抜けるように、防御側は俺への直撃を避けるように、それぞれ工夫しながら試行錯誤していく。

一見自作自演のようにも見えるが、結局後だしジャンケンを永遠とやり続けたり、普段やらない悪手と思える動きや奇抜な発想もやっているので、かなり実戦に近い動きができる。

時折危ない一撃も飛んで来るが、これは防御側に有利なようになっているので、直撃はなかった。


マテリアマジックを改めて使った感想としては、これは簡易の道具生成のようなものだ。

魔力矢等も似てはいるが、あれは劣化魔法のようなものだ。

ようやく本来の魔法との差が埋まってきたが、それでも同等まではいかない。


けれど、このマテリアマジックは魔法がそのまま実体化しているので、本来の魔法と威力は遜色ない、だが本来の魔法が発動と共に魔力の分散が始まるのに対して、マテリアマジックは実体化するため、魔力の分散が起きない。

俺も普段使う魔法にも魔力分散を抑えるようにしているが、完全ではない。

それをこのマテリアマジックは解決してくれる。


しかも、相手に当たった後はマテリアマジックの持つエネルギーが無くなるまでダメージが蓄積されていく。

簡単に言えば魔法が長い時間発動されたままということだ。


だが、これにも弱点はある。

まず、サクラのブレイカーや俺のイーブンのように魔法破壊をすることはできないし、実体化しているので、ある程度の腕と強度がある武器があれば防がれてしまう。

当然飛んできた魔法を迎撃することはできないし、相殺に持ち込もうとすれば、結局は実体化した物質なので相手へと向かう力が無くなってしまえば、相手に当たることなく不発になってしまう。


だから、これ単体で使うのはサクラのような魔法を突き抜ける時や盾持ちの相手に牽制として使うくらいしか出来ないだろう。

ただ、うまくこれを扱えば、ルサフルの力を更に引き出せるし、格闘の時でも十分な武器になるだろう。

戦いの幅が広がったのは確かなので、あとは色々な使い方を考えていけばいい。


そのままルサフルの矢を、魔力からマテリアマジックへと変える。

すると、案の定矢の威力がかなり上がった。

まあ、魔法を撃っているようなものなので、当たり前と言えば当たり前だが、これでルサフルとレイワロンで後衛最強の組み合わせとなった。


あとは、トライゴルクとフリスネイドの中距離武器の扱いをもう少し上手く出来れば、誰と組んでも問題のない状態になるだろう。

まあ、これはおいおい考えていく事にしよう。

これはおそらく、仲間との連携が鍵になりそうだから、1人では出来ないだろうからな。


訓練を一旦中止して、ブラックアサシン達への装備を用意することにする。

手助けはすると約束したからな。

早速シャームに声をかける。


[シャーム、今から武器を作るが希望とかはあるか?]


[そうだな、槍と弓も同じくらいの割合で送ってくれ、やっぱり使い分けられた方が便利だからな!]


[わかった、じゃあとりあえずどれくらいの数が欲しい?]


[訓練もさせたいからな、それぞれあと30ずつ用意してくれ、まあ期間はそっちに任せる、頼んだぞ!]


[任せろ、今からきっちり送ってやるよ!]


一応、彼らにも序列は持ってもらわないと困るので、これから用意する装備はリペアだけを着けた装備だ。

当然意志も込めていないので、いつもより消費が少ない。

だが、その代わり扱いやすさは抜群なので、誰でも使いこなせるだろう。

あとは、シャームと俺の判断で武器の改良はしていくことにしよう。


俺は剣と槍と弓をそれぞれ30本ずつ作り、ブラックアサシン専用のゲートに入れていく。

多少マジックキープリングを使ったが、しばらく貯めておいたのでストックはまだまだある。

知らない内にMPも増えているようだ。

シャームへの連絡の前に確認しておくか。


ステータス


天神 凌 (てんじん りょう)


HP16000/26000

MP5000/62000


装備 (エジマリフ魔導学園制服) (靴) (カリバーン) (レイワロン) (リフールリング) (ブラッドリング) (マジックキープリング) (リンクイヤー)


スキル (並列思考) (浄化) (登り降り) (拳技) (精神耐性) (異世界言語理解) (意識共有) (魔力創造) (グロウサポート) (ウエポニック)

(分析)


模擬戦やらモンスター狩りやら色々とやっていたおかげでステータスが相当伸びてるな。

これで、道具生成もやりやすくなるだろう。

さて、ステータスも確認できたし、シャームに連絡しよう。


[シャーム注文されたのが出来たぞ、とりあえずこれは仮の装備みたいなもんだ、実績を残した奴には改良を加えるって伝えといてくれ。]


[何から何まで助かるぜ、その時はまたよろしく頼むぜ!、とりあえず俺から渡せる情報はまだないから出来たら連絡するぜ!]


[喜んでもらえてよかったよ、じゃあ連絡待ってるな!]


シャームとの会話を終えると、入れ替わるようにリンダから連絡がきた。


[リョウ様、私の愛を込めた料理ができたので戻ってきてくださーい!]


[あ、ああ、すぐ戻るな。]


リンダのやつ、わざわざ俺だけにリンクイヤーで呼び掛けてきたな。

相変わらずのリンダに苦笑いを浮かべながら俺は体育館をあとにした。



次回更新は6/1です。


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