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憧れの異世界で:(旧名 異世界来ちゃった)  作者: ソ土ルク、
第2章 エジマリフ魔導学園編
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23.娯楽製品

リョウ視点です。

機材を持ってきたドーマ先生が合流して、俺はルイと離れて機材の説明を受けていた。


{これはね、魔力の変換過程を観測するもので、その時にどれだけの魔力が使われたか、そしてどれほどのエネルギーになったのかを観測するものなんだよ!、こっちは魔力がエネルギーに変わったときにどうなっているのか確認するものだよ!、さあ早速色々と試してみてくれ!}


「わかりました!、早速この機材を守るための道具を作りますね!」


俺は意識を集中させ、魔力でイメージを再現、生命力で具現化させ、様々な効果を持つ魔力を流す。

衝撃を減らすインパクトダウン、魔法を弱めるマジックダウン、浮遊して範囲内で自動で反応するテリトリーオート、自動修理のリペア。

最後に攻撃を通さない意志を込めて完成。

かなり大きな盾で黒の見た目が強さと禍々しさを表現しているが、俺の魔力の込められた紋様が刻まれているので禍々しさが無くなり、独特な作品になった。

これを2つ同時に作ったので、それを機材の前に浮かせる。


機材で情報を読み取っていたドーマ先生は興奮しっぱなしだった。


{やはり想像以上に凄まじい技術だよ!、魔力を魔力のまま形を変えさせ、具現化させるときちんとした物質になってるし、エネルギーの流出が無くなってる!、使うMPは3000だけど、発生するエネルギーは最上級魔法の3倍以上だ!、これはすごい!、分類的には魔法だけどこんなの見たことないよ!}


{ただ、これをリョウ以外に使えるようにするのはかなり難しいと思う、まずこんなエネルギーを使う程のイメージを持てる人はかなり少ないし、具現化した後に送る魔力の1つ1つがリョウオリジナルの魔法みたいなものだし、あれだけ反発せずに魔力を足していくのは、相手の魔力に合わせる事に慣れている回復に優れた極僅かな人達にしかできないだろう。}


{しかもこれを他の人に渡すなら、自分の魔力をただ形にすれば良いだけではなくて、誰にでも扱えるようにかなり変化の自由のある魔力に変えなければならない、こんなのを同時にしたらどれかが絶対に疎かになる、一体どんな情報処理能力があればいいのか検討もつかないけど、少なくても、イメージの確立、変化しやすい魔力への変換、具現化の際の何らかの力を操る力、魔力を道具に同調させる力、これらを同時に処理できる力が必要になる。}


{僕が知る限りこんなのを出来る人物はリョウ以外に見たことがない、それくらい出鱈目な技術だよそれは、あと、その作った道具でお金儲けをするのはやめた方がいい、余計な問題を招くし下手したら国中の職人が不要になってしまうかもしれないからね!、まあでも、本気で職人が作った物の方がやっぱりリョウのより質がいいけどね。}


「俺のと職人さんの道具の違いは何ですか?」


{うーん、やっぱりリョウの作ったのはどこまでいっても魔力なんだよ、だからリョウのイメージの強さで無理矢理物質として存在してるんだ、その分余計なエネルギーを奪われてるってことだね、これが職人の物になると貴重な素材は使うだろうけど、文字通り誰にでも使えてもっと強力な効果を持つものを作れるはずだ、まあ、そんなのを作れるような人はあまりいないけどね。}


{もしだけど、リョウの能力と腕のいい職人が手を組めば物凄い装備が生まれるかもしれないね、それこそ神話とかに出てくるようなものがね、まあそんなものを作るなら、半端な素材じゃ駄目だし、リョウももっと強い魔力を込められないと駄目だろうけどな。}


「なるほど、参考になりました!、いつか最高の一振りが出来たら見せに来ますね!」


{そのときは、僕にも何か作ってね!}


笑いながら会話する俺とドーマ先生。

俺のこれからの課題もわかってきたから、いつか作る最高の道具の為に普段から頑張っていくか。

ドーマ先生はその後も機材を使って他の金クラスのメンバーのデータを取っていた。

俺はそれを皆に伝えに行く。


「みんなそのままでいいから聞いてくれ、魔力研究の授業をしているドーマ先生が俺たちに興味を持ってくれたみたいで、俺たちに知識を教えてくれる、ドーマ先生は基本的にここか研究室にいるそうだ、ドーマ先生の授業を受けられたのは俺たちのクラスが初めてだ!、強くなりたいなら今の内に聞きたいことを聞いておくといいと思う!、それじゃ時間を取って悪かった!、引き続き訓練を頑張ってくれ!」


俺の言葉に驚くもの、喜ぶもの、早速質問に走るものと様々な反応を示していたが、少しは自信に繋がったみたいだ。

そんなみんなを見て嬉しいなと思っていると、カリバーン達がやってきた。


『リョウ!、久しぶりに会ったが相変わらず面白れーことやってんな!、クラス内トーナメントが楽しみだぜ!、リョウと戦う機会は早々ないからな!、本気の勝負をしよーぜ!』


「ああ!、俺も楽しみだよ!、負ける気は無いからな!」


「久しぶりだねリョウ、僕も武術大会に出るのは夢だから、クラス内トーナメントが楽しみだよ!、もちろん負けないからね!」


「勝ち残れれば誰にでもチャンスはあるんだ、お互いに頑張ろーな!」


「よー!、ほんと久しぶりだよなーリョウ!、俺も毎日訓練とか授業で実力をつけてるとこだ!、クラス内トーナメントでは覚悟してろよなー!」


「それは楽しみだな!、俺も強くなってるから望むところだ!」


3人との会話が終わると、俺たちは笑顔で握手をして別れた。

すると、丁度リナから連絡がきた。


[ご飯出来るからみんな戻ってきてー!]


[わかった!、ありがとな!、すぐ戻る!]


俺はドーマ先生にお礼と挨拶を済ませて体育館にいたハーレムメンバーと部屋に戻る。

すかさず隣で腕を組んで抱き寄せてくるルイとそれを羨ましそうに見るハーレムメンバー。

うん、明日も同じようになるだろうなと思いながら部屋へ着くと、既にエルンは戻ってきていたようだった。


『おーマスター!、仕事はきっちりやってきたぞ!、実入りも中々良かった!、明日はもう少し遠くへ行ってみることにするよ!』


「そうか!、今日はお疲れ様!、無理しないでくれれば大丈夫だ!」


「リナもマドルも料理ありがとな!、早速頂くよ。」


俺が席に着くと、ルイが近くに座り他の席をくじ引きで決めていた。

昨日よりもすんなりと決まったので、料理が冷めないで済みそうだ。

ちなみに俺に近いのはルイとリンダだった。

食事中自分の食事そっちのけで俺をガン見してくるリンダのせいでめちゃくちゃ食べづらかった。


「おいリンダ!、リンダのがガン見してくるせいで料理食べづらかっただろうが!」


《リョウ様が格好いいのがいけないのです!、それにこれも愛からくるお説教なのですね!、私感動です!》


「マドル、部屋に知らない竜族がいるからつまみ出してくれ。」


『かしこまりました、旦那様。』


《わー!、リョウ様ごめんなさい!、許してください!》


「全く、少しは落ち着いてくれ!」


《わかりました!、リョウ様の為なら動かざること山のごとしのように動きませんよ!》


「いや、動かない事が落ち着くことじゃないからね!」


こんな漫才をやっていたせいか、物凄く疲れた。

もう一度言う、大事な事だからな、物凄く疲れた!

何で訓練とか授業より部屋での会話の方が疲れるんだよ!?

そんな俺たちを笑いながら見ている他のメンバー。

俺のオアシスはどこにあるのだろう、、、

すると、リナから話し掛けられた。


《リョウ、そういえばマドルが夜見張りとかしてくれていて、私達みんな寝ちゃうから寂しそうなんだ、何とかできない?》


「じゃあ何か時間を潰せる道具を作ればいいのか?」


《うん!、お願い!》


「わかった!、マドル気づかなくて悪かった、今作るからちょっと待ってろ!」


すると、とても嬉しそうな表情を浮かべていたマドル。

俺は何を作るか迷っていた。

時間を潰せる物となると、人生ゲームとかのボードゲームとかしか思い付かないが、一人ではできないからな。

中々一人で遊べるのが無いんだよな。

とりあえず思い当たるのを片っ端から作っていくか!


俺は意識を集中させて、俺の記憶を再現し生命力で次々と具現化させていく。

オセロ、将棋、ウノ、麻雀、トランプなどの定番ゲーム。

その他には身体の疲れを癒すマッサージ機にリフレッシュヒールを付けたもの、自分の魔力を俺の魔力に変換して身体に吸収させるアイマスク。

特に喜ばれたのはアイマスクだった。

この辺はデミアンとあまり変わらないな。


ついでに今日の報酬として俺の魔力を渡す。

相変わらず頬を染めながら息を乱すマドルを見て、俺に批難の目が向けられた。

毎回思うけど、俺のせいじゃないよね?

ちょっと落ち込みながら俺はベッドにダイブすることにした。

みんなに寝る前の挨拶を終えると、段々と疲れが襲ってきて眠くなってきた。


俺との添い寝を賭けて今度はみんなであみだくじをしているみたいだ。

もうすでに隣が決まっているルイは俺の腕を抱きながら幸せそうな表情をしていた。

あみだくじでもう一人が決まる間にルイの頭を撫でていた。

気持ちよさそうにするから、俺も嬉しくなった。

今日はスートが勝ち残ったようなので、スートは俺のお腹の辺りに乗るので、もう一人選ぶようだ。

スートも俺に抱きついてくるので、ルイと同じように頭を撫でる。


もう1人はエルンに決まったようで天使の羽も使って俺の腕を抱いてきた。

天使の羽はフワフワして気持ちいいし、エルンも今は鎧ではなく部屋着なので全体的に柔らかい。

少しは慣れてきたとはいえ、何となく恥ずかしい気持ちもあるので、心拍数が自然と上がってしまう。

それを3人とも感じてるようで、笑顔でこちらを見ていて、更に抱き締める力を強めていく。

笑顔がみんな魅力的過ぎて俺は目線に困った。

だが、それも少しの間で安心感に包まれてくると一気に眠気が襲ってきて、そのまま意識を失った。


クラストーナメントまであと6日!






次回更新は5/20です。


これからも、評価、レビュー、感想、ブックマークお待ちしていまーす!!

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