14.新武器とクラス内トーナメント?
リョウ視点です。
さて、訓練を始めるとしてもみんな何をしようか迷ってるようだった。
まあ、一部突出したメンバー以外はまだ戦い方や、戦いでの役割が決まってないみたいだ。
まずは、そのメンバーの地力を引き上げるとこから始めよう。
そう考えた俺は、クラスの全員に魔力と生命力について説明する。
魔力と生命力は誰もが持っているモノで、これを自由に操れるようになれば、様々な場面で応用できるということ。
そして、自由に操れるようになるためのイメージを説明していく。
敢えて細かな説明はせず、自分たちで有効的な使い方を考えさせる。
これでそれぞれがやりたいように戦う事が出来るようになるだろう。
最後に、技と魔法について説明する。
魔法は魔力を使って、技は生命力を使ってそれぞれ詠唱によりイメージを固める事で発動させられることと、どちらにも知識が必要なことを教える。
勉強を今までやってきた人達は魔法のイメージも多く持てるし、技を作る際のイメージの引き出しも増える。
彼らには今自分に必要な事を探してもらい、それぞれが自由に訓練してもらいたい。
フウトは魔法が、サクラは技が使えなかったが、魔力と生命力については理解しているようで二人で教え合っている。
シンとアジルは魔法も技も使えて、戦い方も決まっているようでそれぞれ自由に訓練していた。
リンダとフランは俺に付きまとってくるので、とりあえず俺から離れた所で訓練させた。
俺はその他のメンバーに目を向ける。
俺の説明を聞いてすぐに理解した者もいれば、中々イメージを掴めない者もいた。
だが、しばらくすると全員が魔力と生命力に気付けたようで、それぞれ自由に操れるようになった。
さて、これで下準備が終わった。
魔法は獣人族を除いて全員が使え、技は獣人族しか使えないとやはり偏っていた。
だが、技はそれぞれが自分で作り出すしかない。
幸い、生命力も自由に操れるため、使う武器を決めてしまえばそれほど苦労せず使えるようになることを説明すると、みなそれぞれが戦い方を決めていった。
さて、問題は獣人族だ。
彼らは何故か魔法を使うことが出来ないらしい。
技は生命力の扱いさえ掴めれば、魔法と同じようなものなので比較的簡単に使えるようになる。
魔法も技が使えるなら、詠唱さえ覚えてしまえば使えるはずなのだ。
では何故獣人族は技は使えるのに魔法は使えないのか。
獣人族のメンバーに聞けば魔力の感知は出来たようだ。
俺は試しに魔法を使ってもらうことにした。
そして体内の魔力の流れを見る。
すると、詠唱を始めると確かに魔力が反応しているのに、魔法に対応した色に魔力が変化しない。
案の定魔法は失敗する。
属性が合わないだけなのか分からなかったので、全属性試してもらったが結果は同じだった。
だが俺は解決の糸口を見つけた。
俺は彼らにアドバイスをしたあと魔法を使ってもらった。
すると、先程よりも時間がかかったが魔法を発動することが出来た。
彼らはまだ信じられなかったようで、もう一度魔法を使った。
先程と同じように魔法を発動させることが出来た。
彼らは大喜びして俺に感謝してくれた。
だが、これは彼らが魔法を使えない状態でもきちんと詠唱を覚えていたからでもあるので、それを彼らに伝えると、何故か感動され忠誠を誓われた。
困った俺は必要になった時は頼ると曖昧な返事を返したのだが、それでも彼らは満足だったようで、大喜びしながら訓練に戻っていった。
だが、これで俺は改めて魔力の使い道の広さと種族の差は埋められる事がわかった。
俺の今回の発見は獣人族にとってみれば、希望の光に成りうるかもしれない。
彼らの喜びを見ればそれは明らかだろう。
これを見ていたクラスメイト達に改めて尊敬と信頼の眼差しを向けられた。
そして、魔法を得意とするクラスメイト達はサクラを筆頭に詰め寄ってきて、先ほどの説明を求められた。
《リョウどういうことよ?、何で獣人族の人達が魔法を使えるようになったのよ!》
代表してサクラが俺に聞いてきたので、俺は質問に答える。
「魔力の操作はみんな出来るようになっただろ?、獣人族の人達が魔法を使えないのは、詠唱しても魔力が対応した属性に変わらなかったからなんだ、だから使う魔力だけ切り離して対応する属性に変えてから詠唱させた、これなら効率は落ちるかもしれないがおそらく全属性の魔法を使えるはずだ。」
俺の答えに一気にざわめくクラスメイト達。
だが、サクラはまだ納得できていないようだ。
《確かに理論的には可能かもしれないけど、そんなの実現できないわよ。》
そういって悲しそうな顔をするサクラ。
おそらくサクラも似たような事を試して失敗したのだろう。
だが、魔法と技はイメージがものをいうため、出来ないかもしれないと思ってしまえば決して成功はしない。
「なら今から見せてやる、みんな覚えてとけ!、イメージが必要なモノは全て自分の思いが反映される、心の中で出来ないと思ったものは失敗するし、勝てないと思ってしまえば実力が上でも負ける!、自分の可能性を信じろ!、限界は超えるもんだ!」
そういって俺は7属性の魔法を発動させる。
「アンリミテッドウエイトマジック、レインボー!」
俺の全身から7属性の魔法が発動され、俺の周りを漂う。
あまり数を多くしても意味はないので、それぞれの属性を一つずつ発動させている。
これを見たクラスメイト達はみな言葉を失っていた。
学園では、個人が使える属性は多くても4つと教えられているし、図書館で読んだ本でもそうだった。
だからこそ、先入観が邪魔をしてしまい思いついても実現出来なかったり、そもそも思いつかない状態になってしまう。
それをどう防ぐかは俺にはわからないが、考えられる可能性を少しでも増やして考え続ける事が大事だと思う。
今回のこれで俺の言葉に信憑性も出ただろうし、こういった例を見せることで参考にもなるだろう。
これをどう活かしていくのは今後のみんな次第だと思うので、これからみんながどんな新しい発見をしてくれるのか楽しみだ。
《すごい、魔法を全属性使えるなんて、しかも発動させたまま自由に操作もしてる、私が今まで学んできた魔法はまだまだ始まりの部分だったのね!、リョウやっぱりあなたはすごいわね!、でもいつか追い抜いてみせるから!、覚悟しなさい!》
「ああ、俺はいつまでもサクラの前を歩けるように努力を続けるよ!」
サクラからお褒めの言葉と宣戦布告を受けた。
これから長い付き合いになるだろうから、俺も今後も気を抜かずに精進していこう。
俺の魔法に言葉を失っていたクラスメイト達だったが、先程よりもやる気が増していた。
俺がみんなに新しい可能性を見せたことで、自分も何かを見つけてやるという意識が強く現れてきていて良い雰囲気が生まれていた。
これなら、1ヶ月もあればかなりの成長が期待できる。
俺には(グロウサポート)もあるため、クラスメイト達の成長をサポートしてくれるだろう。
さて、俺も訓練を始めようか。
その前に兼ねてから考えていた俺の装備を増やす計画を先に進めよう。
これも訓練に変わりはないからな。
今の感じなら万全の状態とあまり変わらないし、朝にも2つ作ったため、限界値も上がっているから作れるのは5つだろう。
限界まで作ると動けなくなってしまうため、4つ作ろうか。
まずは槍から作ろう。
中距離の攻撃手段もあれば楽だろうし、立ち回れる範囲も増えるしな。
俺が求めているのは状況に応じて武器を変え、戦い方を変えていく万能スタイルだ。
きっとこれから女性陣や金クラスのメンバーとギルドの依頼を行ったり、共に戦う場面もあるかもしれないので、メンバーに合わせて装備を変えられれば誰とでも組めるだろう。
俺は意識を集中させて、魔力で槍を形成し生命力を流し具現化、ここに様々な効果を持つ魔力を込める。
手元にいつでも戻せるリターン、自動修理のリペア、分解接着を自由にできるシングルダブル、魔力を加えることで武器の性質を変えられるマジックチェンジ。
最後に挫けぬ意志を槍に込め完成させる。
こうして出来た槍は黒の持ち手に三叉にわかれた金と銀の先端を持つ。
持ち手には俺の魔力と意志が込められた金と銀の紋様が刻まれる。
長さはスートのよりも1.5倍ほど長く、俺の身長を超えて2メートルくらいだった。
だが、元は魔力なのでそれほど重さは感じないので振り回すのに問題はない。
効果はスートの槍と似ているが、見た目は俺好みに作っているので満足した。
次は弓だ。
リナと隣合わせで弓を使うとかもう浪漫しかない。
っていう俺の欲望は置いておいて、先制で1発でも入れられるのは便利だろう。
魔法でもいいが、弓の方がより遠い距離を攻撃できる。
その代わり魔法は広範囲を高威力で同時に攻撃できる利点がある。
集中力を高め、魔力で弓を形成し生命力を流し、具現化させたあとに様々な魔力を流す。
矢を強化するブースト、狙われにくくなるハイド、自動修理のリペア、魔力で武器の性質を変化させるマジックチェンジ。
最後に後方から戦況の全てを把握する意志を込めて完成させる。
完成した弓には弦はなく、魔力を込めると薄い青色の弦が張られる。
弓自体は大きく、込められる力の限界の高さが一目見るだけでわかり、ルビーのような輝く強い赤色を放ち、そこに魔力の込められた銀色の紋様が刻まれている。
満足のいく出来だ。
次に杖を作る。
サクラを見ていて杖の力で魔法の使い勝手が大きく変わることに気付いた。
今の俺の実力で込められる魔力に反則的なものはなく、最高でも4つまでしか付けられないが、それでも十分強力なものが出来るだろう。
集中してしっかりとイメージを作り魔力で再現し生命力で具現化したあと、様々な効果を持つ魔力を込める。
魔法の効果範囲を広げ対象を自由に選択するスプレッドテリトリー、魔法強化のマジックブースト、自動修理のリペア、狙われにくくなるハイド。
最後に味方を支える意志を込めて完成させる。
こうして作られた杖は先端に7色に輝く宝石が埋め込まれ、それを強調するかのように他は真っ白だった。
先端の宝石から赤、青、黄、緑、紫、銀、白の属性エネルギーが流れていて真っ白な杖の存在感を上げていた。
やっぱり思い通りのモノを作れると楽しいなと思いながら俺は最後の作業に取りかかる。
トリを飾るのは両手斧だ。
片手の斧も考えたが、剣を二刀流で使うならそれ以上の利点が思い浮かばなかった。
それに、今の俺には一撃の破壊力がある攻撃がない。
魔力圧縮でもいいが、純粋な一撃の破壊力はやはりそれほど高くならない。
その点両手斧ならそこそこの広範囲を凪ぎ払う事もできるし、一撃が強力っていうイメージを持ちやすい武器なので一撃必殺のような技が作りやすいだろう。
俺は最後の作業でも気を抜かずにこれまで以上の集中力で魔力でイメージを再現し、生命力で具現化後に様々な魔力を込める。
攻撃対象に与える衝撃を増加させるインパクト、力を蓄え任意のタイミングで解放させるチャージバースト、自動修理のリペア、魔力で武器の性質を変化させるマジックチェンジ。
最後に立ちはだかるもの全てを跳ね除ける意志を込めて完成だ。
大きく厚く鋭い銀の両刃にそれを支える黒の持ち手、魔力の込められた金の紋様が刻まれ、見るものに威圧を与えるほどの圧倒的存在感と力強さ。
俺の身長とほぼ変わらない長さを持ち、両刃の付く先端は大きく盾としても使えそうな程だ。
試しに振ってみるが見た目と異なり重さは感じない。
片手でも振れるのだが、両手で振った時と比べると雲泥の差があり、初めのイメージ通り両手で使うようにする。
こうして出来た4つの武器を並べて、俺は名前を付けていく。
やはり、自分のオリジナルの武器であり愛着を持つには必要な工程だ。
リナ達に渡した時は、俺が名前を考えるよりも使う本人達が考えた方が使いやすくなるだろうと思ってつけなかったが、今回は俺の装備になるためきちんと考える。
槍にはトライゴルク、弓にはルサフル、杖にはレイワロン、両手斧にはアノスブレイル。
名前もつけおえて、さすがに疲れたので張り詰めていた気を緩めると、クラスメイトがいつの間にか訓練の手を止めて俺の近くにいた。
見ているのは俺が作った武器。
そして、いつの間にか合流したリナとルイもいた。
何故か普通にクラスに馴染んでいるように見えるのは気のせいだろうか。
おそらくスートと仲が良い所から始まっているのだろうけど、他クラスなのに普通に馴染んでしまう辺り二人の社交性の高さを感じる。
「やあリナ、ルイわざわざありがとな、ちょっと武器作りに集中してて気づくのが遅れてすまないな、そんでみんなはそんなにこの武器が気になる?」
《リョウ、気付いてないと思うけどリョウの作る武器の質はすごい高いよ!》
《この拳甲前のと比べ物にならないくらいの高品質だよー!》
《そうよ!、何その杖!、作業見てたけど意味わからないしめちゃくちゃな性能じゃない!》
『リョウはそろそろ自分のやっている事がぶっとんでる事に気付けよ!、何普通に俺様と同格の剣作ってんだよ!、今朝もらって使ってみたら質高過ぎてビビったわ!』
『確かにマスターの作る武器の質は高いですね、わたしが扱える武器など人間界ではほぼありませんからね、それにいつでもマスターの魔力を味わえるなんてこれ以上の装備はありませんね!』
そういってベタ褒めする俺の仲間達とサクラ。
そして俺に期待の眼差しを向けるクラスメイト達。
どうする、これは無言で武器を作って欲しいっていうアピールだ。
多分何日か掛ければ作れるだろうし、俺の訓練にもなるんだが、そこまでやってみんなは成長できるのか?
俺はよく考えあることを思いついた。
「そんじゃ、これから1週間毎にクラス内トーナメントをやる、これで武術大会予選の出場メンバーを決める、優勝と準優勝すれば装備を作って一つ作ろう。」
「もしサポートや回復中心の戦い方を選んだから勝てないみたいなやつがいるなら、それは工夫で何とかしろ!、いつでも周りに仲間がいるとは限らないのだから自分一人でも何とかできる実力は必要になる。」
「前衛で戦おうと思うメンバーなら尚更後衛メンバーに負けられないはずだ、これで負けるようなら後衛のメンバーを守ることなど出来ないからな、さあ初めての開催は今から1週間後の4月24日だ!、みんな気合い入れろよ!」
俺の提案にすっかりテンションを上げるクラスメイト達。
そしてここに乱入してきた二人組。
「何かおもしれーこと考えてるじゃね-か!、俺もその装備欲しいからな、参加させてもらうぜ!」
「俺達は今来たとこだが、その武器はリョウが作ったそうだな、見るだけで装備の質がわかる、俺も欲しいから参加しよう!」
そうして混ざってくるイルデとドーラ。
こいつらはこれがクラス内トーナメントで、しかもクラス代表を決定するものってわかってて言ってるのか?
確かに白と紫の代表になる程の実力者なのだから、経験を積むなら申し分ない相手ではあるんだがな。
俺が迷ってるとリナとルイも混ざってきた。
《なら私も参加する!、リョウと戦うと得られるものも多いし、予選で戦うかもしれないから対策も立てたいし!》
《私も参加するよー!、リョウにリベンジするためにやってきたし、リョウのクラスの実力も見ておきたいからねー!》
リナとルイまで参加してきた。
これってもうプチ予選会じゃね?
まあ、細かい事は気にしないでいこうか。
「そんじゃ、イルデ、ドーラ、リナ、ルイの4人にも参加してもらう、4人は他クラスだから予選へのメンバー選びとは関係ないが、いずれ倒さなきゃならない相手だ!、ここで勝てないのに本選で勝つのは難しいだろう!、せっかく各クラスのトップが相手をしてくれるんだ!、チャンスだぜ!」
こうして俺の思いつきで考えられたトーナメントに向けて再び訓練に戻るクラスメイト達。
その目は会った当初に比べ、やる気に満ち溢れ全員が本気で優勝を目指しているのがわかる。
そんな姿を見て俺は自然と笑顔になった。
あの時倒れてまで黒い異物を取り出した甲斐があった。
さて、当初の予定だったルイの魔法使用訓練を始める前にリナとルイには話さなければならないことがあるからな。
気が重いが仕方ないか。
「リンダ、フラン、サクラ訓練中悪いがちょっと来てくれ!」
俺の声に反応し集まってくる3人。
リンダはものすごい勢いで走ってくる。
猛烈に嫌な予感がする。
《王子様ー!、このリンダに何の用ですかー!、告白ですかー!?、喜んでお受けします!》
その勢いのまま抱きついてこようとしてきたので、ギリギリで避けて足をかけてその勢いのまま壁に吹き飛ばす。
壁にぶつかり地面に熱いキスをしたまま動かなくなるリンダ。
まあ、訓練所で身体ダメージは軽減されるし、ケガは後で俺が治すし、そもそも竜族であるリンダはこの程度では大したダメージも受けないだろうから放っておく。
困った顔をするリナとルイ、リンダの来た方から呆れた顔をして歩いてくるサクラとフラン。
《あの子は相変わらずよね、リョウも中々容赦ないけど、何となく呼ばれた理由は想像できるけど紹介はよろしく頼むわ。》
《リョウ殿、ご用はなんでしょうか?、私の身はリョウ殿のもの、何なりとお申し付けください。》
呼んで数秒でもう頭が痛くなってきた。
ほんともう泣きたい。
リナとルイも困ったようで俺に助けを求めてるし、もうなるようになれ!
「えっと、紹介するね、そこの人族のお嬢様がサクラ=ハグス、ドワーフの真面目さんのフラン=ドワル、そこの残念竜族がリンダ=リドルだ、リンダとフランは本人達の強引さとスートの強い推しで側に置くことになった、サクラは模擬戦の時に色々あって責任を取ることになった。」
「3人とも俺の個室に来るみたいだ、何の相談もなく話を進めてすまない、特にリナ、俺がリナを好きな気持ちは変わらないが行動がともなってないし、信用も出来ないと思うがここで3人を見捨てることはできない、本当にすまない。」
俺の言葉を聞いてリナとルイはお互い顔を見合わせ、続いて3人を見て笑顔で俺に話してきた。
《リョウの気持ちは嬉しいし、ちゃんと伝わってるし信頼してるよ、それに私はリョウを好きでいて支えられる女の子が増えてくれて色んな話が出来そうで楽しみだよ!、ただここまで集めたんだからちゃんと平等に接するんだよ!》
《まあ、私もリナが好きでいるのを知りながら着いてきちゃったから人の事は言えないんだけど、まあリナが良いって言うなら私は構わないよー!、それに平等に接してくれるらしいし期待してるよー!》
意外と好意的な二人に驚きが隠せないが、ちゃんと釘は刺された。
これから更に大変になると思うと泣きたくもなるが自業自得なのがほとんどだし、責任は取らなきゃいけない。
俺は改めて覚悟を決めた。
その後、起き上がってきたリンダとサラリとやってきたスートも交え、改めて女の子同士の話で盛り上がっていた。
どうやら喧嘩は無さそうだ。
俺は安心して彼女達の邪魔をしないように離れて訓練を始める。
だが俺はこの後に起こるであろう問題を完全に忘れていた。
次回更新は5/11です。
引き続き、評価、レビュー、感想、ブックマークどんどんお待ちしております!
これからも「憧れの異世界で」をよろしくです!!