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憧れの異世界で:(旧名 異世界来ちゃった)  作者: ソ土ルク、
第2章 エジマリフ魔導学園編
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8.個室へ乱入

リョウ視点とカリバーン視点です。

リナ、スート、ルイの3人に追い回され、散々愛でられた俺は疲労感MAXだったのでまだ早かったが個室に戻る事にした。

カリバーンのやろう、俺が3人から逃げてる途中で(意識共有)求めてきやがって、助けてもらおうと思ったら実況して楽しんでやがった!

しかも、いつの間にかデミアンもカリバーンと合流してたし、あいつらは帰ってきたら目にものを見せてやる。


まあ今回の事があって元から仲の良かったリナとルイだったようだが、そこにスートも加わったようだ。

とりあえず修羅場的な雰囲気にならなくて安心したけど、なぜルイがいつの間にか俺をロックオンしていたのかはよくわからなかった。

何か強さを気に入ったとか拳甲を壊されたからとか言ってたけど、まさか本気で俺の事好きになったりしないよね、、、

これ以上は円滑な人間関係を築いていけるとは思えないんだけど、、、


そんな事を悩みながら俺はベッドに横になる。

まあ、リナ達に捕まった時に俺の魔力を3人に送って疲れを回復させたし、ついでに俺の魔力も同調させておいたからこれで3人の居場所はわかるから、とりあえず連絡は取りやすくなるだろう。

今日はもう疲れたから無理だけど、ルイの生命力操る技術は教わらないとな。

あの戦闘の後、リナに悪戯して遊びながら一応目を改良して生命力を見えるようにした。


そうして見た結果、魔力は光で見えていたが生命力は全身を纏うオーラというか気というかそんな感じのものだった。

あの体育館にいた全員を見たが、カリバーンとデミアンはどちらも半端じゃなかった。

特にデミアンは魔力もさることながら、生命力を表すオーラの力強さと量は化け物だった。

カリバーンと比べても魔力は1.5倍、生命力は5倍位だった。


女子3人はリナが魔力が高く生命力が低い、ルイが生命力が高く魔力が低い、スートがどちらも二人よりも少し低い位とバランスが良かった。

それでもカリバーンの半分にも満たなかったのであの二人のぶっ壊れ具合がよくわかる。

ただ、自分の状態を見ることはできないのでどの程度なのかはわからなかった。


そして、(意識共有)も万能ではなかったようで(魔力創造)だがカリバーンは使えなかったようだ。

同時にまだ見たことはないが、カリバーンの新しいスキルも使うことは出来なかった。

というか、カリバーンもそうらしいが(魔力創造)やカリバーンの新スキルの使った感想等はわかるみたいだが、その他の情報を取ろうとすると、ジャミングのような物が入る。


まあ、完全に同じ事しかできないなんてつまらないので、これはこのままでも良いかという結論になった。

お互いの思考は共有できるので問題はない。

そしていつの間にか金クラスの何名かと仲良くなっていたようで、明日は俺も金クラスへ行かなければならないようだ。

まずは、学校に慣れる為に友達を作らないとお話にならないから、明日は金クラスで友好を深めよう。


ただ、カリバーンの意識で見た限りでは金クラスのメンバーは全体的に覇気がない。

というよりも、黒い異物の入っていた時のスートと似たような雰囲気を持っていて全てを諦めたような感じだった。

落ちこぼれクラスと言われていたが、そのダメージは思っていたよりも深刻なようだ。

だが、スートを見ても思ったが決して能力が無いわけでは無さそうだった。


そして、カリバーンの意識の中では俺の目はちゃんと機能しないため、実際に会ってみなければ実力などわからない。

もしかしたら、やり方が悪かっただけで相当な実力者もいるかもしれないのだ。

俺も主人公が成長して強くなる小説を見ててワクワクした。

金クラスのメンバーもそんな感じなのかもしれないと思い、今からワクワクしてきた。


そして、明日への楽しみからかもしくは疲労感かわからないが警戒が緩んでいたせいで接近する3人に気付くのが遅れた。

何となく目的が想像できた俺は慌てて部屋に鍵をかけようとしたが、気付くのが遅れていたのもあり間に合わなかった。

扉を開けて入ってきた3人。

その手には何も持ってはいなかったが、その代わりそれぞれがゲート付きの魔具を持っていた。


ただ遊びに来ただけ、、、そうだったらどんなに楽だったかとあり得ない可能性を考えてしまうくらいに俺は追い詰められていた。

俺の想像が当たっているなら彼女達は、、、


《リョウ、今日からここで過ごすことになったからよろしくね!》


《私はリョウの側にいるって決めた、だから部屋も一緒でよろしく!》


《リナがいなくなったらあの部屋にいる意味はないし、それにリョウが責任取ってくれるみたいだからお世話になります!》


笑顔を浮かべているリナとスートとルイ。

そして俺は苦笑を浮かべている。

何で3人とも俺の部屋に来るんだよ!!

しかも、ここカリバーンと共有なんだけどどうするんだよ!!

すると、カリバーンはまた怒られるのが嫌だったようで、デミアンを連れて金クラスの友達のいる寮へ移り住む事にしたようだ。

おいカリバーン!、こういう大事な事を(意識共有)で済ますんじゃねーよ!!

しかし、既にカリバーンは(意識共有)を切っていた。

何度呼び掛けても反応しない。

俺は次あったらボコボコにすると決めた。


だが、そんな事よりも今はこの3人の方が問題だ。

校則では個室への異性呼び込みは禁止されていないようだが、これを誰かに見られた際は恐ろしい事になるだろう。

そう思い、俺は彼女達にやんわり断ろうとする。


「ほ、ほら、みんなこの事がバレたらみんなも学園で過ごし辛くなっちゃうからさ、とりあえず自分達の部屋に戻ろう?」


すると3人を代表してリナが衝撃の事実を突きつけてきた。


《寮は解約してきたから私たちは今家無しだよ!》


俺は膝から崩れ落ちた。

いつの間にか肉食女子に囲まれていたようだ。

これで俺が断ればこの3人は下心満載の馬鹿共の餌食になるか、野宿することになるだろう。

俺だってそんな事はさせたくないし、ここまで想われているのは嬉しい。

だけどさ!、物事には順序ってもんがあるでしょう!!

だが、もう全てが遅い。

俺は覚悟を決める。


「わかった、リナ、スート、ルイこれからよろしくな!」


3人は俺がそう答えるとわかっていたようだったが、やはり言われると嬉しいようで満面の笑顔を浮かべていた。

3人とも魅力的なので思わず目を奪われてしまった。

その様子に更に満足したようで3人ともご機嫌だった。


とりあえずベッドを人数分用意したのだが、全員が俺のベッドにくっつけてきた。

嫌な予感もとい嬉しい予感を感じた俺は正しかったようで、俺はベッドに押し倒されていた。

そして、右にはリナ、左にはルイ、俺にのしかかるスートとなっていた。

だが、この体勢は色々と柔らかいしまずい。

リナとルイはプロポーション的に最強なのでこんな状態は生殺しだ。

スートも女の子特有の柔らかさがあるので俺の理性を吹き飛ばされそうになる。


だが、3人はそんな事はまったく考えてないようで心地よさそうな顔をしていて、少し経つと寝息をたてていた。

何となくこれから先はこれが当たり前になっていきそうで、俺は理性をしっかりと持つ事を決めた。

というか、何でこの3人は俺の事をこんなに想ってるんだろう。

ルイは別としてリナとスートは確かに救った事はある。


だが、俺の周りにはデミアンやカリバーン等俺とは比べ物にならないくらいのイケメン達がいる。

彼らはイケメンなだけでなく、気配りや優しさもある完璧イケメンなのだ。

だからこそ、この3人もいつまでも俺の事だけを思ってくれるかはわからない。

俺はこの3人を失いたくはないので、これからも現状に満足せずに成長していこうと心に決めた。


しばらくすると、俺も3人の暖かさと柔らかさに何となく安心感を感じて眠くなってきた。

これから大変だろうけど、3人が仲良くしてくれていれば俺はそれでいい。

俺はこの3人を大事にしていこうと決意し眠りについた。


∨∨∨


カリバーンはデミアンを連れて金クラスへと来ていた。

(意識共有)でリナとスートとルイが部屋に押し入ったのを見て、俺様は別の部屋を探すことに決めた。

きっとあんなところに戻ろうものなら、またさっきのように袋叩きにされるだろう。

思い出したくもねえ!

そう考え、先程を思いだし震えてしまう身体をどうにかおさめて俺様は横にいるデミアンを見る。


俺様も剣に宿りながら長い年月を過ごしてきたが、こんな悪魔は初めて見た。

というか、これ程の圧倒的な強者は俺様が生きてきた中でもほとんど見たことがない。

そんなやつを召還魔法で呼んでしまうリョウに俺様は苦笑してしまう。

リョウには人を惹き付ける魅力がある。


特に容姿が優れているわけでもないし、強さは確かにあるがそれはあいつの本当の魅力ではないと思う。

だが、あいつは周りの意見に流される事なく自分の思いに正直だ。

だからこそ、あいつは俺様やスートやデミアンのような世の中から少し外れているようなやつでも他とまったく同じ対応をしてくれる。

それに、仲間が困っていたら迷わず手を差し伸べる。

きっとそんな所がリョウの魅力なんだろうな。


だからこそ、俺様はそんなリョウを支え守っていきたいと思う。

金クラスにリョウより先に来たのもどんな場所かを確認して、リョウの役にたとうと思ったからだ。

幸い、このクラスのやつらは本校舎のやつらと違って、相手を見下してきたりしない。

というか、自分達を低く見すぎて絶望を感じているようにも見える。


だが、これは俺様には解決できないと思う。

俺様には、強くなれない者の気持ちがわからない。

今までやればやるだけ強くなってこれたからだ。

だが、リョウは違う。

あいつは俺様と同じでやればやるだけ強くなってきたにも関わらず、強くなれない者達の気持ちを理解し、何とかして相手の希望を叶えようとしている。

だからこそ、このクラスにあいつが来たことでこいつらがどれ程変わるのかが楽しみで仕方ない。


そして、俺様達を散々馬鹿にしてきた本校舎の奴等の悔しがる顔を拝めるのが待ち遠しい。

そんな少し先に訪れるであろう未来に楽しみを持ちつつ、とりあえずは今日からお世話になる寮探しを始める事にする。


『よう、シンちょっと頼みがあんだけどいいか?』


「カリバーン、どうしたの?、僕に出来ることなら力になるよ!」


俺様の話しかけたこの人族はシン=ヤマトといってこのクラスに初めて来た俺の話相手になってくれた良い奴だ。

シンとは意外と話が合ってすぐに意気投合して昨日はスートをリョウの元に送り込む前と後も話続けていた。

そんなシンにデミアンを紹介し、案の定驚いていたシンだったが、俺様の友達だと知るとすぐに打ち解けたようだ。

そしていよいよ本題に入る。


『それでシン、良ければシンの寮に俺様達も入れてくれないか?、もちろん金とかはきちんと払うし強くなる手伝いもする、だから頼む。』


俺様の願いに初めは驚いていたシンだったが、すぐに笑顔になり俺様達を受け入れてくれた。


「うん、僕は構わないよ、丁度寮に僕しかいなくて寂しかった所だしむしろ大歓迎だよ!、それと無理かもしれないけど強くなれるならなってみたいし!」


そういって後半は諦め顔だったがとりあえず了承はもらえた。

俺様はその諦め顔を希望に変えてやろうと思い、リョウに期待することにした。

こうして、シンの部屋に行った俺様とデミアンはシンにリョウというダチがいることを説明し、そいつに教われば大丈夫と薦めた。

シンは何となく信じ切れないようだったが、会うのが楽しみならしく俺様にリョウの事を聞いてきた。


ここに来るまでにあったことを色々と話したところで、いつの間にか夜遅くなったので明日に備えて寝ることにした。

明日はリョウが金クラスに初めて来る。

明日が楽しみで中々寝つけない俺だったが、目を閉じたままでいたのでいつの間にか寝ていた。


やはり2話更新は難しかったので毎日1話で続けていこうと思います!


次回更新は5/5です!


引き続き、評価、レビュー、感想、ブックマークお待ちしております!

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