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憧れの異世界で:(旧名 異世界来ちゃった)  作者: ソ土ルク、
第2章 エジマリフ魔導学園編
134/141

115.武術大会予選

リョウ視点です。

ドワルゴンを訪れた日から3週間程経ち、いよいよ武術大会予選の前日となった。

リナやルイは緑クラスなので、武術大会の予選では敵同士となるため、しばらくの間俺達とは別で訓練をすることになっていた。

まあ、部屋に帰ればいつも通りに楽しく過ごしているのだが。

そんなこんなあったが俺はリナとルイを除くメンバー達の要望により、武術大会予選までの間は特別に何かをアドバイスしたりしないで、それぞれの主体性に任せることになった。

その間、俺がリナとルイを除くメンバー達と自由日を過ごすのは不公平という意見が出たため、しばらくの間は1人で過ごしていた。

今までリナ達の誰かしらと一緒にいたから、何となく寂しい気もしたのだが、それも数日あれば慣れ、リナ達がいない間に勉強や分身達の成果の確認などをしていた。

結果的に分身達を自由に動かしていたおかげで、分身達を操作する能力が上がり、より多くの分身を操れるようになったのと、分身の移動速度が上がった。

それに、軽い風の魔法で空を飛ぶことにも成功したおかげで世界各地を旅することに成功した。

どうやって書いたのかわからないが、図書館にあった世界地図で各地の地名や街の名前を確認していき、実際に訪問して頭の中で地図を完成させていく。

また、各地にダンジョンと呼ばれる謎の洞窟も多く存在し、入ってみようかとも思ったのだが、分身では荷が重く、俺自身が訪れても威圧感が半端ではなく、1人で入るのは危険と判断し、特に何か入る理由もなかったため、調査を後回しにした。

中には地図に載ってない街や村、森、山等も存在していたため、俺の頭に出来た地図は非常に新しく詳しい物になった。

しかも、この世界に来てからの俺の優秀な頭脳のおかげで頭の中の地図はゲームの世界の地図のように扱いやすい物になっていた。

もちろん、俺もこの3週間ただ過ごしていたわけではなく、訓練も欠かさず行っていた。

転移魔法で人の来ない場所でやったり、モンスター相手に実戦訓練したりと、更に俺の動きは洗練されていた。

慢心するつもりはないが、おそらく武術大会予選ではリナとルイ以外は相手にならないだろう。

というか、チーム戦な以上俺に回ってくる事すらないかもしれない。


そんな事を考えながら、武術大会予選前日の今日、俺は訓練をそこそこに最近お気に入りの場所で日向ぼっこを楽しんでいた。

まあ、無いとは思うが一応実力者が出てきた時に遅れをとらないように体調は万全にしておく必要がある。

それに、大会1日前に頑張ったところで、成果などたかが知れていて、こういう物は日々の積み重ねの結果で得られるものだ。

俺はそんな日々の訓練を欠かした事もないし、焦っても仕方ないと割りきり、緊張しないように

ゆっくりと体を休める。

そうしてしばらく過ごしていると、体が軽くなった気がして、全身から疲れが抜けやる気が満ち溢れる。

今からこんなにテンション上げてどうするんだと思うが、まあ気にしないことにした。

そんな気を紛らわせる為にオーノスへと戻り、町中を散策する。

特に何もなかったが、ここ最近は他の国の街に行く事が多かったせいか、なんとなく懐かしい感じがして楽しめた。

あまりに楽しかったおかげで時間を忘れて歩き続けていたようで、いつの間にか日が沈んできていた。

そしてマドルから連絡が入ったため、部屋へと転移魔法で戻る。

武術大会予選の前日だから、少し緊張しているかもしれないとリナ達の心配をしていたのだが、俺と同じようにリナ達も自分達なりに頑張ってきたようで、特に気負った様子もなくむしろ自然体で過ごしていた。

それに安心して、いつも通りに楽しく会話して過ごす。

そんなまったりとした、とても武術大会予選前とは思えないような気楽さで、明日に備えて早めに寝ることにした。

今回は俺と添い寝をしたりせず、それぞれのベッドで眠りに着いていく。

みんなの寝息が聞こえてくるが、俺はどうしてもまだ寝る気になれず、外の空気を吸いに行くことにした。

この高揚感の原因はもちろん武術大会予選で、昼間には他クラスの人物達のピリピリした雰囲気を感じ取っていたせいもあったのか、中々眠気が襲ってこない。

途方に暮れてはいるけども、明日に影響が出るかもしれないからリナ達を起こすわけにもいかない。

結局外に出ていても関係ない事に気付いたため、部屋へと戻り、ベッドに寝っ転がる。

眠くはないが、目を瞑って少しでも体力の回復に務めた。

やがて、知らないうちに眠っていて、より体力回復が速まった。


こうしていよいよ迎えた武術大会予選当日、俺はここ最近手に入れた戦闘用ではないお洒落服で開会式へと向かった。

他国の貴族達や王様が集まる席で下手な格好をしてはいけないからな。

まあ、開会式の後はすぐに戦闘だろうから、戦闘用の準備もしていく。

こうして準備を整えた俺達は学園へと歩いて向かう。

面倒だが、転移魔法対策も万全にしておかないといけないようで、武術大会予選中は転移魔法で学園に向かうことが出来なかったからだ。

それぞれ着飾ったリナ達は非常に魅力的で周囲からの視線を集めていたが、所々で俺が近づく相手を牽制しているので絡んでくるような人物はいなかった。

そんなこんなで学園に着くと、クラスの違うリナとルイは俺達と別れ、それぞれのクラスへと向かう。

俺たちも金クラスへと向かうと、クラスメイト達からは激励の言葉を掛けられる。

それに予選に出る俺、スート、シノグ、ガリバーン、ソルンはより一層やる気に満ち溢れる。

俺達とまともな戦いの出来る相手がいるかはわからないが、負ける気は更々ない。

こうして気合いを入れ直した俺達はクラスメイト達を引き連れて本校舎体育館へと向かった。

次回更新は8/20です。


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