表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
憧れの異世界で:(旧名 異世界来ちゃった)  作者: ソ土ルク、
第2章 エジマリフ魔導学園編
133/141

114.報復

リョウ視点です。

街を再び宛もなく歩きながら俺とリンダはデートを楽しむ。

途中ピールを助けたりと、戦闘とは切っても切れない縁がある俺とリンダ達だったが、今はまったりとした時間を過ごしている。

まあそれでも楽しそうなリンダを見れるだけいいか。

こうして大通りを歩いていると、何人かの男がこちらへと近付いてくる。

見た限りだと5人、その他にこちらを遠くから伺っているのが2人、今日はよく絡まれる日だな。

もしかすると、さっきの奴等の報復かもしれないが。

ともかく、実力もないのに絡んでくると本当に面倒なことこの上ない。

しかも、俺だけならまだしも、リンダもいる状況で来なくてもいいだろうに。


「ちょっとそこのお二人さんよ、面貸せや。」


「こっちにも事情があるしな。」


こいつらがリーダー格みたいなもんか。

確かにこの中では実力はあるみたいだが、どんぐりの背比べでしかないな。

まあ、こんな人前で戦ってられないから、今は要求に従うか。


「だったらとっとと案内しろ、まあどこだって同じだけどな。」


相手がイライラしてくるのが伝わってくるが、まあ関係ないな。

そもそもこんなに怒気が伝わってくる時点で実力なんかたかが知れてるし。

こうして連れてこられたのは人の来ないような裏通りの少し広いところ。


「さて、さっきはよくも俺達の仲間をやってくれたな、償いはてめえらの身体で払ってもらう。」


「そこの女は投降すれば命は助けるがどうする?」


《そんなのに乗るわけないでしょ? ばかなの?》


「この人数見て言えるなら大したもんだよな。」


そうして、奴らの後ろから15人、俺達の後ろから30人、隠れているのが20人の計65人。

よくもまあこれほどの人数を集められたもんだな。

それでも今回はピールもいないからリンダも参戦できるし、問題はないけどな。


「雑魚ばっか揃えた所で無駄だろ、群れるだけしか脳のない馬鹿共が、御託はいいからさっさと来いよ。」


「はん、この人数でそれだけ大口を叩けるなら問題はないな、お前達行け。」


リーダー格の男が指示を出すと、集まっていたやつらが一斉に俺たちに攻撃を始める。

遠距離攻撃から近距離、中距離攻撃とあらゆう攻撃を加えようとしてくる集団。

だが、その練度は俺達金クラスと比べ物にもならないうえに、使ってくる攻撃や魔法も拙いものばかり。

こんな攻撃に万に1つなんかあるわけがない。

それに、今はピールもいないから手を抜く必要もない。


リンダに合わせ、俺もフリスネイドを使う。

自在剣はこういう一対多数の攻撃に向いている。

俺とリンダは魔法や遠距離攻撃を自在剣で叩き、近づいてくる集団の首や手や足を次々と切り裂いていく。

辺りに響き渡る絶叫、だがこいつらは自業自得でこうなっているのだから、慈悲などあるわけがない。

それに、俺だって黙ってやられるわけにはいかないしな。

こうして、俺とリンダの一振りで多くの命が散っていく。

ようやく、自分達がどんな相手に絡んだのか理解して逃げ始めるのも出てきたが、俺達の自在剣から逃げられる訳がない。

逃げる奴も次々と命を散らしてく。

こうして、わずか数分で集団は全滅し、リーダー格の連中だけになった。


「そんな馬鹿な、こんな短時間に俺たちが全滅だって!?」


「ひぃぃーー!」


「おいおい、お前らから手を出して来たんだろ? その位の覚悟は出来てるだろ?」


俺は血で紅く彩られたフリスネイドを一振りして残った血を飛ばしながら集団に話しかける。

リンダは同じく血を払い、既に剣を納めていた。


「た、頼む! 何でもする! 命を救ってくれ!」


「お前らそう言ってきた奴を見逃してきたのか? 悪いけど俺は敵には容赦するつもりないから、俺たちに喧嘩売ったのが間違いだったな。」


「まっ! 待ってく、、、」


最後まで言葉を発する事なくリーダー格の男達は命を散らす。

こうしてこの場に立っているのは俺とリンダだけになり、辺りにはおびただしい量の血が溢れかえっている。


「このままは流石にまずいよな?」


《はい、このまま放置してしまえば私達が疑われてしまうかもしれません。》


「やっぱそうだよな、浄化!」


浄化の魔法で辺りの血や死体、肉片を無害なものに変える。


「クリーン!」


そしてそれを全て分解して、俺の魔力と混ぜ俺へ取り込む。

こうすることで、少なくても反応が出ることはないだろう。

本当に面倒だったが、ああいった連中を一組織排除できただけいいだろう。

まあだからと言って人を殺して不快感が無かったとしても、疲労感がないわけではない。


「悪い、リンダ、流石に疲れたから転移で戻って休んでもいいか?」


《私も少し疲れたので賛成です! なんなら一緒に寝ましょう!》


「そうするか。」


《リョウ様が遂にデレた!?》


「アホな事言ってないで早く帰るぞ? 転移、マイルーム!」


こうして帰って来た俺達は夕食が出来ても起きる事なく次の日を迎えるのであった。



次回更新は8/19です。


引き続き、評価、レビュー、感想、ブックマークをお待ちしてます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ