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憧れの異世界で:(旧名 異世界来ちゃった)  作者: ソ土ルク、
第2章 エジマリフ魔導学園編
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103.町巡りを終え

リョウ視点です。

「それでリョウはどんな事を聞きたいんだ?、さっきも言ったが、見る限りリョウの方が技術的に完成してるぞ?」


「色んな人にそういわれるけど、そんな俺の作った物と同格くらいの物を作れるソーマは凄いってことだから、どうやって作ってるのか知りたかったんだよ。」


「なるほど、そういうことか、リョウがあれをどうやってやってるかはわからないが、俺のやり方は単純で自分のイメージを魔力で作って、それを下書きみたいにして鉄とか木材とか色んなもんで作り出す感じだな。」


「ああ、だから俺と行程が似てたのか、俺は鉄とか木材とかの代わりを生命力だけでやってるんだよ、だから魔法を閉じ込めるのも比較的簡単にできるんだろうな、ソーマは魔力とか生命力の扱いは学んでるか?」


「一応、魔導学園の卒業生だからな、人並みには魔法も技も使えるぜ、ただ両方を混ぜるのは難しくてな、中々先に進めないんだよ。」


「ちょっと俺のやり方を試してみてくれないか?、もしかしたらソーマの作る物の質が数段上げられるかもしれない。」


「本当か!?、俺は何をすればいい?」


「それなら僕も混ぜてください!」


そういって半ば空気になりかけていたシーマも混ざり、いつものように魔力と生命力の扱い方を教える。

先入観があった分ソーマの方が思い通りに魔力を扱うのに時間がかかったが、それでも魔法を学んでいた事や、道具を作り出していた事で、コツを掴んでからはすぐに生命力まで使えるようになった。

シーマの方も話を聞くと学園で魔法や技については教わってはいたものの上手く理解できず、諦めて商業についての知識を学んでいたそうなので、俺のやり方を聞いて、すぐに実践する事ができ、ソーマよりも少しだけ速く魔力と生命力を使えるようになった。


「なるほどな!、確かにこうやって魔力を使えば全属性の魔法も使えるし、生命力が技の根幹を担って、イメージが威力に影響するのも、それを利用してリョウが道具を作っているのも納得がいく、だが俺にはリョウのやり方は無理そうだな、感覚だが、使う魔力、生命力どちらも足らないな。」


「ほんと、どんなにやっても魔法も技も使えなかったのに、リョウに教わったら僕でも使えるようになった!、ありがとうリョウ。」


「良かったなシーマ、それに俺の勘じゃ今の様子だとシーマはリョウと同じように道具が作れるんじゃないか?」


「それは俺も同感だな、ソーマは魔力、生命力は人並みだが、シーマは両方かなり持ってる、俺のクラスメイト達と比較しても遜色ないくらいだ、もしかしたら、本格的に戦いを覚えればかなり強くなるくらいな。」


「そんな、僕はそこまで優秀じゃないよ、でもリョウに言われると自然と自信がつくものだね、戦闘は無理かもしれないけど、店の商品を作るのは楽しそう!」


「俺も負けてられないな、リョウのやり方は無理だが、今までの俺のやり方に新しい力が込められるって考えればもっと良いものも作れるかもしれないしな。」


「2人ともやる気になったみたいで良かったよ、それじゃ頑張ってくれ、時々遊びに来るつもりだからこれからもよろしくな。」


「こっちもリョウが次来るときには、もっと良い商品を作っておくさ。」


「僕もお店の売上に貢献するよ!」


こうして、結果的にこの骨董品屋は質の良い物を売っている知る人ぞ知るお店として語り継がれるようになるのだが、それはまた別の話。


ソーマとシーマと別れると、丁度アベル達から学校に向かう準備が整ったとの連絡が来た。

俺もそれに伴い、アベル邸へと転移する。


「転移、アベル邸!」


そしてやって来たアベルとミロールは変装しているが、良く見ると今朝よりも身だしなみが整えられているように思える。

それを見ながら、朝の準備が整っていない間によくアベル達を連れてこれたなと、呼んできたリナ達の誰かに感心した。

最もおそらく転移で連れて来たのだろうから、呼んできたのはサクラだろうとは予想できたので納得もしたが。


「リョウお待たせ、悪かったね、僕にも準備があったからさ、いくら変装しているとはいえ、習慣までは抜けないからね。」


《そうですね、私も女として手抜きで人前に出ることは出来ません、リナ達とも会うことですし。》


「気にしなくていいさ、俺も有意義な時間を過ごせたから、それじゃ早速飛んでくぞ、転移、別、体育館!」


俺が再び体育館へと戻ると、すぐにリナ達に見つかる。

駆け寄って来ることは無かったが、後で覚悟しろよとでも言いたいかのような視線を送られ、視線を逸らすしかなかった。

すると、マドルから朝ごはんが出来たとの連絡が来る。

俺は丁度アベル達を連れていることを思いだし、誘ってみることにした。


「アベル、ミロール、良かったら俺達の朝ごはんに付き合わないか?、マドルの料理も食べてほしいし。」


「構わないけど、僕たちも朝食は済ませたからそれほど食べられないよ?」


「それで構わない、俺の思いつきだからマドルも十分な準備が出来ていないだろうからな。」


アベルとミロールの了承を得て、マドルにも了承を得られたため、俺達の部屋へ再び転移する。


「転移、マイルーム!」


こうして俺達の部屋に戻ってくると、朝ごはんの良い匂いが辺りに広がり、食欲がそそられる。


「これは美味しそうな匂いだね、それと結構広い部屋だ、でもこの人数だと流石にそれほど余裕はないみたいだけど。」


《ここがリョウ達の部屋なんですね、私達の屋敷と違ってシンプルだから趣を感じますね。》


『ありがとうございます、アベル様、ミロール様、お口に合うかはわかりませんが、私の食事をお楽しみください。』


「うん、突然ごめんね、楽しませてもらうよ。」


《私もそうさせてもらいます、ところでリョウ?、ここでもいつもの席決めはやるのですか?》


「ああ、あれはもう恒例行事みたいなもんだからな、やんないと下手したら模擬戦ものだよ。」


俺の言葉にその様子が容易に想像出来たのか、苦笑いするアベルとミロール。

遅れてリナ達が転移でやってくる。

いつの間にか全員転移を使えるようになったようで、俺は移動が楽になるなと思いながら食事の席へつく。

そして、席決めが始まり、今回はエルンとリナが俺の近くになった。

いつものメンバーにアベルとミロールを合わせた組み合わせでの食事はやはり楽しく、料理もいつもより美味しく食べられた気がした。





次回更新は8/8です。


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