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憧れの異世界で:(旧名 異世界来ちゃった)  作者: ソ土ルク、
第2章 エジマリフ魔導学園編
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97.アベル邸での食事

リョウ視点です。

こうして再びアベル邸へと戻ってきた俺達は、見張りの兵士達にロードの見たことない姿を疑われ、スタイルチェンジリングを外して謝罪という見張りの兵士達に申し訳ないことをしながら、屋敷へと入っていく。

最も、警戒をしっかりしているという面で言えば全く問題はないし、ロードもそういう反応を引き出す為にわざわざスタイルチェンジリングを付けたまま、戻ってきたわけだから、悪戯成功みたいな満足した表情を浮かべていたのだが。

こうしていると、ロードが一国の王であることを忘れそうになるが、ふと見せるオーラというか存在感のような者はやはり王族なのを意識せざるおえない。

まあ、公の場以外では関係ないんだけど。


こうして俺達が帰ってくると、既に食事ができていたようで、良い匂いがいつもの部屋から漂ってくる。

アベル達もその匂いに気づいたようで、いつもより少しだけ早足で歩いている気がした。

それもそうだろう、何しろアベルとミロールは互いに全力で戦ったあとに、ロードと再び全力で戦ってぼこぼこにされたんだから、消耗も相当なものだろう。

それだけエネルギーを使えばお腹も空くだろうし、俺も時間が時間なだけあってお腹すいたしな。

今回は早めにマドルにも連絡してきてもらっているから、食事の用意の手間をかけさせなかったのは良かったと思う。

まあ、食事を作っていたら、明日のご飯になるだけなんだけどな。

そうしていつもの部屋に着いた俺達はテーブルの上に広がる数々の料理に目を奪われる。

この前に見たのと同じ料理を1つとしてなく、どれも見たことのないようなソースやモンスターだと思われる丸焼き等があった。


「相変わらず豪華な食事だな、あの丸焼きのやつとかどこにいるんだ?」


「ああ、あれはペックルンっていうやつで、かなりの山奥に巣を作る習性があって、発見するのは難しいんだけど、ペックルンは捨てるとこが何もなくて、丸焼きにするだけで全てを食べられるし、美味しいっていう凄い食材なんだよ、まあ、ペックルン自体も強いから、中々手に入らないんだけどね。」


「そこは王族のコネじゃな、まあ頻繁に使うと横暴だとか言われるから、気が向いたときだけじゃがな。」


「そんな貴重な食材を用意してもらって嬉しいな、俺達がペックルンを取ったときはアベル達にも持ってくる。」


「楽しみにしてるよ、それじゃこの前やった席決めだっけ?をやろうよ、僕も早く料理を食べたいし。」


《楽しみね、あのあみだくじというものはとても面白いものですし。》


「ほほう、何やら面白そうじゃのう、儂もやるとするかのう。」


そうして、いつものようにあみだくじを作って席決めをするリナ達とアベル達。

尚、俺は席の基準であるため、あみだくじには参加しないのだが。

そうして歓喜と残念がる声、面白がる声が響きながら席が決まった。

俺の隣はロードとアベルという、またしてと王族に囲まれる不運。

まあ、ミロールがリナ達と楽しく食事ができると考えれば悪くはないのか。

全員が席に着くと、今回はロードが食事開始の挨拶をする。


「リョウとその仲間達、アベルとミロールとこれからも仲良くな、これは儂からの気持ちじゃ、存分に楽しんでいくのじゃ!、乾杯!」


そうして、配られた飲み物を魔法で動かし、コップ同士をぶつけるという異世界ならではの乾杯を行い、それぞれの食前の挨拶を行い、料理を食べていく。

どれもマドルが作るものに勝るとも劣らない美味しさで、高級な物なのに変に飾らないで素材の良さが活かされていて、どれも美味しい。

そんな俺達の様子に満足そうなロード。


「どうじゃ?、この前の料理もそうじゃが、気に入ってもらえたかの?」


「ああ、どれも美味しい、それもいくらでも食べられるくらいな。」


「それは嬉しい限りじゃ、時にリョウ、お主から見てアベルとミロールはどうじゃ?」


「流石は王族って感じだな、今まで戦闘を知らなかったことも良い方向に働いていて、俺達には想像もしないような工夫が出来てる、それに資質もロードの血のおかげかかなり高い、どれくらい学園にいられるかにもよるが、少なくてもそこら辺の人拐いやらの類いにあったとしても軽く捻れるくらいにはすぐに強くなると思うぞ?」


「ほう、そこまで買ってくれているのじゃな、確かに以前までのアベルとミロールではそこまで強くはなれなかったと思うのじゃが、リョウに会ってからは考え方が変わったようでのう、今日の模擬戦でも感じたのじゃが、眠っていた才能が開花しかけているような印象じゃった、改めてリョウには感謝しないといけないのう。」


「いや、成長したのはアベルとミロールの決断なんだから、2人を褒めればいい、俺も出来る限り教えられる事は教えようと思ってるからな。」


「それは助かるのう、少なくても武術大会までは学園に通わせる予定じゃ、まあリョウが送迎をしてくれるのなら、このまま通わせ続けるのもありかもしれん、どうじゃ?」


「俺は構わないぞ?、リンクイヤーで連絡をくれれば何とかなるだろうし、その為には1度グランバニアに行かないとだろうがな。」


「それなら問題はあるまい、儂が帰ったついでに転移で飛んで来ればその時に城の護衛達には説明できるしのう。」


「じゃあ、決まりだな、俺が2人を王族として尊敬されるくらいに強くしてみせる。」


「ははは、期待しておるぞリョウ。」


こうして俺達は豪華な食事を食べながら、楽しいひとときを満喫したのだった。

その後、俺達はアベル邸を後にして、自分達の部屋に戻ってきた。

今日一日で色々な事があったため、知らない内に疲労が溜まっていたらしく、部屋に戻ると一気に眠気に襲われた。

ただ、いつも俺だけが先に寝てしまうので、今日はリナ達と過ごす時間を大切にしようと思い、他愛ない話を続けながら、ゆっくりとした時間を過ごす。

まあ、途中で眠くなって寝てしまい、それを見たリナ達がそっとベッドまで運んでくれたらしいと聞くのは明日の話だった。


次回更新は8/2です。


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