キュウ
待って下さってた方、ありがとうございますm(__)m
今日は一時間後に連投します。
「ま、マリアンヌ様...!婚約おめでとうございます。」
「あら、ありがとう。」
花束?しかも、なあに?この白くて地味な花。
こんな趣味の悪い花束なんて、私に渡さないでほしいわ...
えーっと、いまのご令嬢。誰でしたっけ?
やだわ、私が王妃になった暁には絶対側へ近寄らせないよう覚えておこうと思ったのに。
「マリアンヌ様。今度私の家でパーティーを開くのですけど...」
うふふ。みんな私に来て欲しいのね。
知ってるのよ?この間まであなたがレティシアなんかに憧れてたこと。
あの子こういう地味な子にはうけてたみたいだから...でも、もう私に夢中。
私をいじめたって噂であの子が酷い目に会えばいいと思ってたけど、これはこれで楽しいからいいわ!
正直レティシアが学園に来ていたらもーっと楽しいことしようと思っていたのだけど...
もうレティシアなんかに構っている暇もないのよね。
だから、後は勝手に落ちていってね...
レ・ティ・シ・アさんっ。
「マリアンヌ様!」
「ルカくん。」
うーん。私をみて嬉しそうな顔をするところは高得点なのですけど...それだけなら犬でもできますわよね?
もう少し背が高くて、派手な顔立ちでしたら、あの吟遊詩人のように素敵なのに...
まあ、ルカくんのお父様もパッとしませんものね。髪の色だけは綺麗だけど、そこはルカくんに似なかったみたいですし。
「マリアンヌ様にご相談があるのですが...」
「どうしたの?何でもいって。」
「実は、一番人気の技術師が捕まらなくて...父上に呼んでおくよう言われているんですが...」
一番人気?そんなの私が独占するに決まってるじゃない。
ハイドローザ家?レティシアもその技術師にドレスを作ってもらうってこと?
絶対イヤよ!
「ごめんなさい。、その方は私がドレスをお願いしてますの...」
ほら、悲しげな顔をすれば一発だわ。
...あ、ユリウス!
「ルカくん、婚約披露パーティーには是非ご家族でいらっしゃってね。」
レティシアには招待状も送ったけど、来るか分からないものね。
レティシアの悔しそうな顔が見れるなんて、婚約披露パーティーってなんて楽しいの!
私はスキップしながら、ユリウスの方へと駆け寄った。
「ユリウス!」
「ああ、マリアンヌ。廊下は走らないように。」
ユリウスったら、紳士的だわ...
私の体を気遣ってくれるなんて...
きっと、王子の婚約者としてだけじゃなく、個人的に心配してくれてるのね...
「ユリウス、あのね今日一緒にお茶でもどう?」
うふふ。ダニエルのお友達だもの。私がユリウスを誘ってもおかしくないでしょう?
「マリアンヌ、残念だけど仕事が忙しいんだ。」
「そうなの...」
そういえば、単位を取りおわって仕事を始めている人もチラホラ見かける。
ユリウスなんかは大分前から始めていたし、ルカも父親の仕事を手伝い始めたみたい...
私たち王族は楽でいいわ!
将来が決まってるんだもの。なーんにもしなくったって、ダニエルは王に、私は王妃になれるわ!
ユリウスが冷静な目で「マリアンヌは王妃には相応しくないな...」なんて分析しているとはツユシラズ。
マリアンヌは今まで以上に、チヤホヤされる生活を楽しんでいたのだった。
...そう長くは続かないと知らずに....