しーい
ブックマークが480件越え...!
思った以上の方々に読んで頂けて光栄です。
ご期待に沿えられるよう、精進しますm(__)m
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[高等部:マリアンヌ]
「あの女、なんでこんなこと...」
あまり仲良くなかった騎士団長の息子カルロス。
「マリアンヌが悪いのね...皆と仲良くしてたから...」
さめざめ泣く。
あー本当、ちょろいわ。
みんな、私を信じてる。
あの女、目障りだったのよね。
ふふ。
どうせばれたって、王族に手出しできない。
私が責められることなんて、ないんだもの。
みーんな、私の魔力で生きてる。
反対なんでできない。
ダニエルと結婚するのは私。
そんなの、当然でしょ?
「マリアンヌ様....」
ルカが来た。
「申し訳ありません。私の姉が...」
しゅんとする。
「ルカくんは悪くないわ。レティシアさんはダニエルのことが好きなのよ。許してあげて?」
「許せん。あんな卑怯な手で!」
ほえるカルロス。
ふふ、みんな私のモノね!
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[レティシア家]
「おい、レティシア。マリアンヌ様に手を上げたそうだな。」
何年かぶりに顔を見せた父。
殺気立っている。
「せっかく、王子との婚約が決まったんだぞ.....それを!貴様は!」
バシンッ
驚いて顔を上げた。
ビリビリと頬が熱くなる。
「わ、私、なにも、」
「マリアンヌ様は王族だぞ!お前みたいなやつが歯向かうな!」
「貴様は大人しく嫁に行けばいい!ルカにまで迷惑をかけるな!」
迷惑?
...ルカが?
全身の震えが止まらない。
「お〜、おもしれぇことになってんな。」
ディディオンはいつものように言った。
「最悪!う、うぅ...」
「お、おい、泣くなって!」
涙が止まらない。
悔しさと怒りが込み上げる。
「でも、護衛はつかねぇみてーだぜ?」
護衛の監視がなくなる。
自由?いや、
「そ、それだと私危なくない...?」
「そこは、まあ、うーん、大丈夫だろ。」
「てきとう!」
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いや、私だって泣くことくらいありますよ。
だって女の子だもん!....
いや、私だってただの女の子ですからね?
それよりディディオン最悪じゃないですか?
泣いてる女の子相手に、ねえ?
え、マリアンヌ様と、父親の方が最悪だって?
いや、まあまあ、それはそうですけど。
ルカ?ルカには甘いんですよね。私。
やっぱりほら、我が子のように育てましたから。使用人はね、育児放棄ぎみだったので、ご飯からお風呂まで。だからルカの信用がないことだけは、悲しかったですよ。
実はこの後も号泣してますからね、私。
さすがのディディオンも涙には弱いみたいで、「な、泣くなよ、ほら、えー、」...って、全然慰めてはくれませんでしたが。
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まあ、そんなこんなで今に至るわけです。
ついさっき婚約破棄された私。深〜い回想シーンに入っても許されますよね?
今日は、王子から招待状が届いたわけですけど、王子がこの発表をしようと決めていたためか、王も王妃も...王族はだいたい揃ってます。貴族もほとんどが参加してますね。
そんな中での婚約破棄。
目立つわ!
全部の視線がここに集まってます。熱い視線で焦げそう...
ドヤ顔が止まらない王子とマリアンヌ様。
に対して冷や汗が止まらない王と王妃、ディオゲネス公。綺麗なお顔にダラダラと汗が。
「だ、ダニエル、なにを...!」
ガクブルが止まらない王様。
いや、まあそうなりますよね。こんな公衆の面前で婚約破棄ですもんね。
隣で王妃様も顔が真っ青ですし。
何故かディオゲネス公の顔色が戻って、ディオゲネス夫人のニヤつきが止まらないですけどね。
あ、ディオゲネス公がマリアンヌの父、ディオゲネス夫人がマリアンヌの母です。
「父上!レティシアとは婚約できません。」
堂々とした振る舞い。次期王としては、中々イインジャナイデスカ?
ただ、私の辱めはいつ終わるのでしょうか...
「な、なにを、」
「私は、マリアンヌを愛していることに気づいたのです。レティシアなんて愛せるはずがない、あんな女!」
うっとりと、マリアンヌを見つめる。そしてマリアンヌもダニエル王子を見つめ返す。
「ま、マリアンヌを愛しているから、レティシア嬢との婚約を破棄すると...?」
王妃、大丈夫ですかね。ぐったりしちゃったますけど....
「か、考え直しなさい。ダニエル!」
あ、王妃、生きてました。
んー、そろそろ居づらくなってきたし、退散しましょうかね。
こんな茶番、付き合ってられません。
観衆もダニエル王子たち王族に目が釘付けなので、スルスルと間を塗って出てこれました。あれ以来迎えの馬車も来ないので、歩きで帰ります。
ドレスって重たいんですよね。ヒールに石畳って、相性悪いし。
...まあ、次の日からあんな面白いことになるなんて。
知ってたらもうちょっとドヤ顔の王子を見てられたんですけど...ね?
回想ばかりですみませんでしたm(__)m
現在に戻ります。