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月見草  作者: 愛鷹
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桜花 其の一

グフ_(°ω°」 ∠)_三_(°ω°」 ∠)_三 ザッザッ

私は知ってしまった。彼女の真実を。


四月九日。有坂高等学校ゆうざかこうとうがっこうに入学した俺、吉田よしだ 拓也たくやは、一緒に学校に入る幼なじみの田中 鈴江と一緒に桜の舞う校門へ足を踏み入れた。彼女とは幼稚園からの付き合いだから、未だに「すずえちゃん」「たっくん」なんて言うふうに呼びあってるけど、この前の入学式で急に「拓也」なんて呼ばれたからなんとなくコイツと一緒に居るのが照れくさい。

「ねぇ、拓也」

また呼ばれた。まぁでもそこは全く気にしていないフリをして普通に応答した。

「なんだ?」

「クラス…馴染めた?」

そうか、こいつはまだクラスに馴染めていないのか。でもまあ、小中はほとんど俺とコイツとあと工業高校に進学した町田と有名進学女子高に行った姫花。あと今は浪人してる京助の五人組で仲良くやってたから、新しい友達を作るのが苦手なのは当たり前かもしれない。俺の場合はクラスに社交的なメンツが揃ってたってのもあってなんとなくいいスタートはきれてる気がする。

「ん…まあな。クラスの奴がいい奴ばっかだったから」

「へぇそうなんだ。いいなあ…そのクラス」

「すずえちゃんのとこにもきっといるよ。いい奴いっぱい」

「いや…そうじゃないの」

「え…?」

田中鈴江の顔が少し赤くなったのに気がついた。

「たっく…拓也と一緒にいられていいなって…」

その瞬間後ろから声がした。

「よう吉田!!おはよ!!」

同じクラスの須藤だ。コイツはサッカー部で、一年生なのにバリバリ活躍してるらしいスポーツマンだ。陸上競技でも大会で入賞したとかしてないとか。

「須藤おはよう!」

そのまま須藤のカリスマ性に侵され、鈴江を放置してしまった。


拓也を連れて行かれて1人。田中鈴江は桜花の中を歩いていた。

「桜…桜は散るから綺麗なのね…」

その彼女の目には嫉妬とは違う色があった。

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