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049 迷路と煙
魔王、というのは種族である。
王であるため領地がある。その領地は配下である魔物たちを住まわせるダンジョンなのだ。
新人魔王の彼女はまず居丈高にダンジョンディーラーに尋ねた。
「中古のダンジョンはないかしら?」
ディーラーは応えてダンジョンを提示した。えらく安いのが気にかかったが背に腹は代えられないということで購入した。
そして早速赴くと、魔物がすでに住んでいた。
だが、魔物たちは彼女に服従するどころかケラケラと嘲笑いながら支持に従うようなことはしなかった。
その魔物たちを殺すことには彼女は躊躇いは覚えなかった。
それどころか、チャンスだ、とさえ思った。
彼女は煙の魔王だった。煙に関する魔術が仕える。
そして、ダンジョンに住まう魔物は揃って虫の魔物だった。
煙によって魔物たちを殺した。
そして、魔物たちの死骸から魔力が出てくる。
魔力とは普通の生き物や無機物を魔物に変えてしまう不思議な力だ。
「これで、私の軍勢が出来たわ」
魔力は煙に取り付き、煙の魔物となった。
しかし、問題がひとつある。
密閉性の高いダンジョンにおいては無双を誇るが、地上の侵攻においては風が吹けば流されてしまうだろう。
まだまだである、彼女はまず領地が生まれたことの感触に酔いしれた。




