22. バカとメガネ
人を乗せた二頭の栗毛の馬が無人の一頭を伴って駆けてきたのは、それから少しもしない内だった。遠めに見る限り、一人はその細身のシルエットから女性であろうと思われたが、もう一人はこの真夏につらくないのだろうか、分厚い群青色の板金鎧と、鎧と同じ色をした頭部と顔面全体を覆う兜で大げさに武装していた。
「メセ殿ーッ!やりましたなメセ殿!さすがですなメセ殿!メセ殿ー!」
甲冑の人物はまだ幾分遠くにいるうちからやたら能天気そうな声を上げた。やたら声量のあるそのはきはきした言葉は三頭分の蹄の音にかき消されることなく私たちまで届いた。兜によって顔つきもまったくわからず、胸甲や長いマントによって体型も隠されていたが、オーリスの言ったとおりその人物もまた女性であろうことは声質で察知できた。
「いつも言っていることですが、あまり意味の無いことを無駄な大声で叫ばないでください。近くにいる私の身にもなってもらいたいですね」
馬上の二人の女たちは私たちのすぐそばまでやって来た。そのうちの、常識的な格好をしたほうの女が、場違いな甲冑を着込んだ能天気そうな女に向けて淡々とそう言った。
甲冑の女は非難の言葉に動じる様子も無く答える。
「いや、失礼。しかしきっと私自身が一番しんどかったですぞ。私の声は想像以上に兜の中でよく反響しますからな。いや、今ちょっと本当に耳が変になった」
そう言い終えると、彼女は馬上から飛び降りた。その身に纏った濃い臙脂色をした薄手のマントが大きく靡き、兜の後頭部から出た銀色の毛の房は軽快に跳ねた。間の抜けた言葉とは裏腹に着地の体勢はしっかりと安定しており、どうやら彼女が旅慣れた人間らしいことが推察できた。その姿は馬上に見上げた第一印象においてはごてごてした鎧のためにやや大柄に見えたのだが、両足で立った際の目線の高さは私と同じ程度であり、板金の付いていない上腕や腰からは甲冑の下の体格は比較的華奢なのかもしれないと思わせる繊細さも見て取れた。
彼女は背筋を伸ばすと、胸の分厚い甲冑に右手の拳を当てながら私たち全員のほうに一度ずつ兜で隠した顔を向けた。おそらくそれが都会の軍人か何かの挨拶なのだろう。言葉は無いが、その動作は誠実さと精悍さの感じられる、見た目も気持ちの良いものだった。
その様子を横目に、もう一人の女は眉を八の字に曲げてため息をついた。
「それはそうでしょう。音がこもる作りの兜をわざわざ私が選んだんですから。出来ることなら、その意図を汲んで頂きたいものですが」
初対面の我々に対して仕草によって敬意を示した甲冑の女とは対照的に、この痩せた女は馬から降りようとしなかった。このようなきな臭い場面において無防備にも馬から降りてしまった甲冑女のほうに危機感が足りないのだとも言えるかもしれないが、馬上から私たちを見下ろす女の視線からは明確な悪意を感じた。心持ち顎を逸らせたその顔は口をへの字に曲げた仏頂面であり、私たちに尊大な印象を持たれるであろうことを理解した上でそんなことは意に介さないのだと言わんばかりにすら思える。隣の気難しい金髪男に目をやると、案の定、今にも舌打ちしそうな様子で目を細めていたので、私の先入観による思い込みだけでそう感じたわけではないようだと確認することができた。
その細身の女は、これまで砂埃を上げながら馬を駆っていたとは思えない清潔な身なりをしていた。その見るからに高級そうな生地で織られた藍色の詰襟の上着と、上着と同じ藍色をした動きやすそうな長ズボンはその細い体に合うように作られていたが、飾りが少ない反面ポケットの多いその機能的なデザインはなんとなく男性的な印象を匂わせるものだった。しかし、馬での草原の旅には不釣合いなそのやたらと都会的な服装よりも、彼女の容姿において最も強く目を引いたものは、その顔に掛けられた眼鏡だった。眼鏡という物それ自体が高級品であるが、彼女のそれは一般に用いられているものと比べるとレンズが極めて薄く、光の屈折による顔の歪みがほとんど見られなかった。そしてレンズは象牙ともガラスとも似て非なる赤みを帯びた半透明の不思議な素材で作られたフレームによって支えられており、それは近視を矯正するための道具と言うよりはむしろ、服装と対照的に女性的な雰囲気を持つ彼女の長い睫毛を際立たせる、ある種の美しい装飾品のようですらあった。そうでなくとも彼女の切れ長の目は十分に印象的で、全体的に鋭角な顔立ちからはやや冷たい感じも受けるが、白い肌や細く高い鼻なども含め、全体的に整った顔立ちをしているように思えた。年齢はおそらく二十代半ばかそれ以上と言ったところだったが、目立たない色のピンによって横に流して留められた、分け目のしっかり付けられた前髪からは年齢以上の落ち着きと知性が感じられたし、逆に背中まで真っ直ぐに伸びたつやのある濃いブラウンの、やはり奇妙なほどに清潔な後ろ髪は若々しい美しさを強調するものだった。
「ふむ…武装した男たちが血相を変えて馬を駆っていたのを追いかけてきてみれば…。メセ、これは一体どういう状況です。説明できますか」
眼鏡の女は馬上からじろじろと訝しげに私たち全員の顔を一通り眺めた後、人知を超えた力を持つ少女に向けてそう問いかけた。やり取りから察するにどうやら彼女が少女の『マスター』らしく、また、メセというのはやはり少女の個人名らしい。
「盗賊だ。ケンカしたらしい」
メセが眼鏡の女のまたがる馬の首あたりを見ながら独り言のような小声でそう呟くと、あからさまにいらいらした様子のセリトが唾を飛ばしながら言葉を挟んだ。
「おいっ、誤解を招くような言い方をするな!」
するとすかさず、甲冑の女が腰の剣に手を掛けた。
「村人たちよ!私が来たからにはもう心配は要らないぞ。不埒な賊め、さあ、神妙にしろ!」
その最後の一声は明らかにセリトに向けられていた。確かに勘違いするのも無理は無い程度にこの金髪男の顔立ちや挙動は邪悪なのだが、両腕両足を縛られている赤毛男の目の前で拘束されずに存在している時点で彼が賊の一味でないことぐらいは把握できそうなものでもある。
「ほら見ろ!バカが勘違いしただろうが!」
相手が剣に手を掛けているにもかかわらず、彼はまったく警戒することなく、突き出した人差し指だけをそちらへ向け、苛立ちに満ちた顔は少女に向けられたままだった。
「誰がバカだ!最近ようやくあんまり言われなくなったのに!…って、よく見たらひどい怪我じゃないか!大丈夫か!えっ、賊じゃないの?」
彼女の顔は兜で隠されているが、喋りながら次々と表情が変わっていく様子が想像できた。
「落ち着けよ!ガタガタうるさい奴め。なんだってんだ一体…うん…?おまえどこかで…」
セリトは今しがたの眼鏡女のようなぶしつけな視線で甲冑女の頭からつま先ををじろじろと見ていたが、ある瞬間に唐突に何かを思い出したらしく、先ほど光の束がその体をすり抜けた際のような目と口を全開にした例のひょうきんな驚き顔を作り、甲冑女に向けてすばやく歩み寄った。
「その声、その調子、思い出したぞ!貴様、ハスタリメノだろう!違いない!フィノケリ家のハスタリメノだ!なんだってそんな変な兜着けてんだ」
甲冑の女は見たところ一つも状況をまともに理解していなさそうだったにも関わらず、つい今盗賊の一味と疑ってかかったばかりの相手から正体を問われて即座にそれに素直に応じた。
「うむ、名乗りが遅れたな。失礼。いかにも私はハスタリメノ=フィノケリだが最近は正体を隠すためにハステという偽名を使っている」
どうやらこのあまり頭の良くなさそうなハステと名乗る甲冑女と、このあまり頭の良くない金髪の剣士は知り合いだったらしい。私はなんとなく納得してしまい無言で一人で小さく頷いた。
「偽名を使うという行為の意味をまた早急に講義して差し上げる必要がありそうですね…ハステさん」
隣の女は中指で眼鏡を上げながらあきれたように呟いたが、それをかき消すかのように興奮したセリトが声を荒げた。
「やはり貴様だったかハスタリメノ!私を忘れたとは言わせんぞ!私だ、セリト=リベイマだ!」
「ところでおまえは誰だ?え…?セリ…?なんて?」
「おい!」
「すまんが思い出せない。…どこかで会ったか?いや、悪く思わないでもらいたいが、何故か私と知り合いのふりをする人間はやたらと多いんだ」
ひどいな。
背後で縛られたまま放置されていたホルズがげらげらと笑い声を立てた。
「一方的に知ってるだけの女と知り合い気取りかよ。超だせーな」
「ち、畜生!黙って死んでろこの野郎!違う、本当に知り合いだ!学生時分に言葉を交わしたことも…何回か…あっただろ。そうでなくたって私のことは知ってるはずだ。なんと言っても私は…」
例のごとくセリトは顔を真っ赤にして地団太を踏んだのだが、それが今まで散々見せてきた殺意を伴った憤怒とは違う、まったく初めて見せる表情だったことに、この時の私は気付かなかった。
「リベイマ家のセリトさんですって?まさかあなたがあのリベイマ家のご子息ですか?」
今度は眼鏡の女が少しだけ目を見開いた。セリトのような間抜けな百面相と比べると彼女のそれは一見地味な表情の変化だったが、大きな好奇心を伴う驚きの様子を見せていたのは確かにわかった。
「…『あの』リベイマですと?それがあの口に出すのも穢らわしい『守銭奴ベルナ』のことであればその通りですが…貴女は?」
眼鏡女はようやく馬から降りると、セリトへ向けて一礼した。だが、私やオーリスには見向きもしなかった。なんとなく嫌な予感はしていたが、彼女は私よりも拳一つ分以上は長身だった。やや踵の高い靴を履いてはいるが、それを抜きにしても女性としては結構な長身であるオーリスと同じか、それよりやや高い程度すらある。体重は私よりもずっと軽そうだが。
「私はニャキと申します。リベイマなんて苗字は今は帝都中探してもベルナ殿の一族しか居ませんよ。彼が国中のリベイマ氏からリベイマ姓を買い上げてしまいましたからね。あなたがあの商会の…。確かに容姿の特徴自体も話に聞いていたそれと一致しますし、それに…どう見たってまったく『血に餓えたのら犬』の異名どおりの御姿でいらっしゃるので、別人が騙っているということはなさそうです。しかしこのようなつまらない僻地でお目にかかれるとは、まったく奇遇であると言わざるを得ません」
「ニャキ殿…偽名というわけですか。苗字をお伺いしたいところですがそれは無粋でしょうな。しかしフィノケリ家の人間と…加えてさらに腕利きの護衛を従えておられるところから察するに、きっと名の知られたお方なのでしょう…。それにしても…ハスタリメノ!まだ思い出せないのかよ!」
「うーん…?」
「貴女は半日経ったらなんだって忘れますね。ハステさん、彼はアカデミーでの貴女の同期で、当時学内では貴女と同じくらい有名でいらした方ですよ。彼の武勇伝は部外者の私ですら聞き及んでいます。少なくとも、あの名高い豪商の長男が騎士を目指して家を飛び出してしまったという噂は帝都中の人々が知っていますしね。この話をした時、貴女は彼の行為を賞賛なさっていたでしょう。私は否定しましたけれど」
ニャキと名乗る彼女は、あからさまな侮蔑の色を隠そうともせずに眼鏡の隙間から横目でリベイマ家の跡取り息子を見やった。きっと彼女自身と私たちの立場の違いを知らしめるためだろう、その丁寧な言葉遣いとは裏腹に、意図的に礼を欠いた振る舞いをしているように感じられた。生まれながらにして裕福な人間の中でも、教育を受ける過程で特に強いエリート意識を植え付けられてきた者にありがちな態度だが、彼女のそれはその若さにまったく不相応な程度に顕著だった。
「ほほう…」
人の無礼には人一倍敏感なはずの金髪剣士は何故かニャキの態度は気にも留めず、それどころかほころびかけた顔を必死に抑えるかのように静かに目を閉じ、むしろ満足げな様子で頷いた。自分の行ないが都で有名であるという情報のせいか、それとも知らないところでハステが自らを賞賛していたという情報のせいか、その両方が理由なのかはわからないが、どうやらこの単純な男はそれで気分を良くしたらしい。
先ほどから黙って彼らのやり取りを見つめていたオーリスは、同じく蚊帳の外だった私に話しかけてきた。
「ねぇ、私もリベイマって苗字を聞いた時にまさかとは思ったんだけど、セリトさん本当に『あの』リベイマ商会の一族だったんだね。ヌビクリヒュくんは知ってた?」
「いいえ…。そもそもリベイマ商会という団体の存在も知りませんでしたが…そんなに偉いんですか?」
「誰でも知ってるよ!港町の近くに住んでれば特にね!最近すんごい大きい真っ黒い船がよく停泊してるでしょ。あれが全部そうだよ。あの船団を帝都から聖都に渡すためにたった四年で『カルハ陸峡』を切り崩して『リベイマ運河』にしちゃったの、知らない?開通したの、まだ最近だよ」
「いや…港に近付いたことないですし…。陸峡都市カルハなら本で読んで知ってますが…リベイマ運河ですって?」
そこまで話すと、私は不意に背後から強い力で肩を掴まれた。
「おい馬鹿野郎!!今何か不愉快な会話をしていなかったか!」
セリトは強引に私を振り向かせたと思えば、すぐに突き飛ばすようにして手を離したので、私は大げさによろめいた。
「なんで僕に怒るの…」
「運河がどうとか言っていなかったか!おい、まさかあの忌々しいクソ親父の邪悪な計画がもう完成しやがったのか!私が帝都を出た頃にはまださらに九年はかかると…おっ、おい、まさか本当なのか!」
いい加減彼の怒り顔はもう見飽きたのだが、今度はまた先ほどまでとは全く別の新たな怒りの種を拾って来てしまったらしい。私と違ってオーリスはまだ慣れないのか、律儀にびくりと体を震わせ、緊張した様子で片手を自らの唇にあてがう仕草をして答えた。
「えっ…う、うん。カルハ陸峡の工事が終わったのはまだ二ヶ月も前じゃないよ。まさかセリトさんも知らなかったの?今はリベイマ運河って…」
「リベイマ運河だと!!ばッ…バカ丸出しだ!あの厚顔無恥の腐れジジイ、ついに自分の苗字を地名にしちまったってのか。恥ずかしい!なんという…なんという傲慢だ…畜生、あいつの中ではきっと世界で一番自分が偉いんだろうよ!聖テリや皇帝陛下よりもな!罰当たりが…!私だったらきっと『皇帝万歳運河』とでも名付けただろうに…!」
どうやらその有名な豪商の父とは相当親子仲が悪いらしい。頭を抱えた両手をぷるぷると震わせる仕草から、それが常軌を逸した程度のものであると知れる。これは勝手な想像だがどうせそっくりの性格をした親子なんだろうな。
「いや、僕は万歳運河はちょっとどうかと思うよ…」
新たにやってきた三人の女たちにとっては、もはや恒例となっている彼の突然の興奮は新鮮な見世物のように映ったらしく、しばらくの間は呆気に取られてその様子を見つめていたが、兜の下の表情は当然全く見ることが出来ないにもかかわらず、明らかにおどおどしている様子が手に取るようにわかるハステがついに声をかけた。
「おい…傷に障るぞ…ええと、セリ…セリ…?」
「セリトだ!」
そう怒鳴ると今度は両手と両膝を地面に突いてうなだれてしまった。それと同時に、ハステが心配したように、彼の傷口という傷口からどっと血液が溢れた。
「今回のベルナ=リベイマ殿の偉業は運河の工事だけにとどまりませんよ。それよりもむしろ、帝国海軍すら手を焼いていたカルハ近海の海賊を自らの私兵だけで壊滅にまで追い込んだことへの評価の方が高いかと思われます。カルハの海賊と言えばちょっとした都市国家規模の軍勢でしたからね。しかもこれを開通に間に合わせるために、極めて迅速に行なったのです。さすがはアカデミーの暴れん坊のお父上です。航路運用の最大の障壁が除かれた今となっては、帝都から聖都までの旅はこれまでよりずっと安全で、期間もずっと短く…そう、かかっても三ヶ月ほどあれば済ませることが出来るでしょうね」
私は、ことのあらましを丁寧すぎるほどにそう説明したニャキの口元が僅かに微笑んでいるのを見つけた。彼女はセリトの怒りの理由を理解した上で、わざと面白がってそれを煽るような情報を与えたのだ。どうやら彼女のこの人を蔑む態度は、立場上の習慣として身に付いたものであるばかりでなく、元々の性格上のものでもあるらしい。
そこでうなだれているそれとよく似た性格の男は、握り締めた両の拳で地面を叩きながら悔しがった。
「さっ…三ヶ月だと!私は二年かけて…あ、あ、あの野郎…!オレが巡礼の旅に出ちまったからってわざと突貫で…!オレへの嫌がらせのためだけにわざと…ただオレをムカつかせるためだけに国家規模の大金をぶちまけやがったってのか!!くっ、クソ、クソッ…なんてジジイ…なんてこった、オレの旅は…あ、あのクソジ…ちっ、ちく…うがあ!!」
そしてついに彼は両腕で自らの頭を抱え、地面をごろごろとのた打ち回り始めた。辺りは血まみれになった。
メセはその様子を相変わらずの無感動な視線で追っていたが、しばらくすると相変わらずの無感動な声で言った。
「そんなことよりマスター、賊の処分を決めてくれ」
「そんなことだと!」
セリトは駄々っ子のように仰向けにひっくり返って叫んだかと思うと、唐突に飛び起きて駆け出した。そのままやけになって走って帰るのかと思ったが、その行く先にはホルズの馬があった。
「そうだ、私の荷物があるはずだろう!どれだ、早く返せ!あの中に命より大事なものがあるんだ」
その様子に見向きもせずにメセが続けた。
「そっちの毛の黄色い男の素性は明かされたのだろう。ならば残った赤いのが賊だ。賊は殺すべきだ。八つ裂きにしよう。今すぐ」
彼女は冷酷にそう言い放った。ホルズのほうを見ると、喋っている内容は聞き取れたらしく不愉快そうに眉をしかめてはいたが、恐怖を感じている様子は無い。
「メセ殿ッ!それはいけませんぞ!たとえ賊であろうとも無抵抗な相手に剣を向けることはなりません!このまま町へ連行し、然るべき機関を通じて処罰するべきです」
「メセに対して抵抗など無意味ですから、相手が無抵抗か否かは関係の無いことです。ともあれ無駄に血を流す必要は無いといつも言っているでしょう。たかが盗賊一人のために面倒に巻き込まれて、そのせいで万が一にも目的に差し支えることがあってはなりません」
ニャキとハステはそれぞれ別の理由からではあるが、ホルズをこの場で罰することには消極的なようだ。




