第五章【混沌の世界】
第五章できました!それでは早速見ちゃってください!また後書きで会いましょう!
「はぁーあ、おはよー」
雪那は、眠たそうに言った。
「雪那起きんの遅すぎな」
「しょうがないじゃん、私いつも8時起きだから6時に起きろは無理難題」
「わかったから、支度できたらすぐ行くぞ」
俺は、呆れながらもそう言った。
「そういえば鷹也は?」
鷹也はテントの中にいなかった。
「鷹也は外の空気吸いに行くって言ってたよ。でも何故かわかんないけど登山道具も持ってってた。」
「変なの」
少しして雪那の支度が終わった。
「じゃあ行くか!」
俺と雪那は、テントの外に出た。
テントの外には崖の前に立つ鷹也の姿が見えた。鷹也は、崖からいつ落ちてもおかしくない状態だった。
「鷹也!危ない!」
咄嗟に、掴んだからよかったが掴めていなかったら鷹也は……。
「鷹也!何やってんだよ!」
俺は、誰が見ても怒っていると思う口調で叫んだ。
「なに叫んでんだよ。」
と鷹也はさっきまでのことを覚えていないかのように言った。
「お前、崖から落ちそうになってたぞ!」
「冗談もいい加減にしてくれよ。そんな訳ないだろ。さっきまでそこの岩に座ってたんだし。そんなんじゃ誰も引っかからないぞ」
と少し笑いながら話した。
俺は、鷹也がおかしくなっていることを勘付いた。
「鷹也、本当にどうしたの?」
「雪那、お前まで薫の演技に付き合わなくていいよ」
「もういい、行こう。」
俺は、鷹也のことを気にしないようにした。
俺たちは、山を下り始めた。
「なっ、なんか雪変じゃない?踏む時の感触が前と違う気がする。」
「そうか?普通だと思うけど」
「そっ、そう?」
雪那は、まだ疑問に思っているようだ。
それからずっと沈黙が続いた。
そして山の半分ほどまで着いた。
「雪那、鷹也、ここで休憩しよう。」
「わかった。じゃあ私ご飯食べる。」
と言っておにぎりを手に取った。
「俺は、日記を書く。」
数分してから休憩をやめて歩き出した。
かなりいいペースで下れている。
「¥$%÷*<×」
と鷹也が何か言った。
「鷹也?今なんて言った?」
「うん?何も言ってないけど?」
確かに鷹也は何か言っていた。それだけは確かだ。
雪那は、一切気にしていなかった。
「鷹也どうしたんだ?」
と俺は、雪那に小さな声で話しかけた。
「多分、あれだよ。ずっと同じ風景だから頭おかしくなったんだよ。登山家とかでよくあるらしいよ」
確かにそういう事例を聞いた事があったから妙に説得力が高かった。でもそんなに単純な問題じゃないと俺の心は訴えていた。
「あか……い……ゆき、¥$%×○€¥
ちか……よるな¥€$¥€%%$」
とまた鷹也が何か言った。だが、今回は少しだけ聞こえた。
「でも、鷹也が本当にそれだったら休ませた方がいいんじゃないか?」
俺は鷹也が心配だった。
「確かに……そうだね。」
「おい!二人でなにコソコソ話してんだよ!」
鷹也が急に叫んできた。
「雪那が……お腹痛いらしいから、
今日は……休もう」
と咄嗟に嘘をついてしまった。
そして俺たちは、開けた場所にテントを張って、一晩を過ごした。
ある事件が起きたのは……その日だった。
俺たちはすぐにテントを片付け歩き始めようとした時だった。
鷹也がふらついてそのまま崖から落っこちてしまったのだ。
「鷹也!大丈夫か!今行くからな!」
崖の下に降りると鷹也が木に寄り掛かりながら「あー、んぁんぐ、ふぅはぁふぅはぁ」
と苦しんでいた。俺は、思わず目を背けてしまいそうだった。
鷹也の、右足は、明らかに、誰が見ても、折れていた。
雪那が木の棒を持ってきて鷹也の右足にくくりつけた。そして俺と雪那はテントを張った。
「鷹也の為にも早く下山したほうがいいんじゃないのか?」
俺は、いち早く下山したいと思っていた。鷹也の為もあるが今日は、何か起こる気がする。という不安に駆られていた。
「でも……じゃあ、落ち着いたら。聞いてみよ?」
雪那も鷹也の事が心配のようだ。
かなり待った。数十分、いや数時間ほどかかっただろう。鷹也は、歩けるくらいには、痛みが治まったようだ。
「鷹也、これから下山するかここに残る。どっちがいい?」
と俺は、少し圧をかけながら言った。
「俺は……俺は、下山する。」
と鷹也は言った。
「じゃあ行くぞ!雪那、鷹也に付いてやってくれ」
「大丈夫だ。俺は、一人で歩ける」
「じゃあ俺が先頭を行くからな」
そして俺たちは再び、山を下り始めた。
鷹也にペースを合わせるように遅く歩いていた。
その時、「ザッ」という音と共に鷹也がいなくなった。
「鷹也!どこにいる!」
そう言っても返事は、返ってこなかった。
「雪那!鷹也がいなくなったところを見たか!」
と俺は焦って強く言ってしまった。
「み、見てない」
雪那は、恐怖と寒さで震えていた。
「薫、アレ」
震えた指で、森の方を指した。
赤く染まった雪が森の奥に続いているのが見えた。
「行くしかない!」
と俺は、覚悟を決めた。
「で、でも!」
「鷹也がいなくなったんだぞ!これは、俺たちの責任だ!」
そして俺等は、赤雪の軌跡を辿り始めた。
一歩一歩、雪を踏み締める。
自分の歩く音が聞こえなくなった。この事を、雪那に伝えようとした、その時だった。
「ヒュンッ」という何かが飛んでくる音が聞こえた。その音に続くかのように、雪那も倒れた。
俺は、隠れた。数分後、外に出ると雪那がいなくなっていた。だが赤雪の軌跡はまだ一つだ。
鷹也だけでも、と思い。赤雪の軌跡をまた辿る。
遠くの方から、「ずるり……ぬちゃ……」雪が沈むような鈍い音のあと、「くちゅ……くちゅ……」と、咀嚼に似た音が雪の下から滲み出すように聞こえた。
まるで……なにかを喰らっているかのようだ。
その時、ある考えが頭をよぎった。
鷹也が、何かに喰われているのではないか。
そんな訳ないと心の中で唱えるが、無意味だった。胸の奥底から湧き出てくる恐怖と悲しみに押し負けていた。
「雪那は死んだよ」
という鷹也の声が後ろから聞こえた気がした。
背後を見ると、鷹也のようなものが通り過ぎるのが見えた。
その時だった。謎の怪物が赤黒い雪を喰っているのが見えた。考える暇などなかった。
逃げた。必死に。逃げた。走る。呼吸が。
荒くなっていくのを感じる。無我夢中だった。
走って。走って。走った。
そして、いつの間にか、自分が雪禍岳の駐車場にいる事に気がついた。もうあの怪物は、追ってきていないようだ。
俺は、車を走らせて、静かな村「王滝村」へと辿り着いた。そこで5年間も研究しそして、
高瀬。お前に出会った。
「という感じだな。少々長く喋りすぎてしまった。これで満足かな?雪愛さん。」
波佐谷は、少し疲れているようだった。
「でも結局あなたは、雪那とどんな関係だったんですか?」
「俺と雪那そして鷹也は、中学以来の友だったんだ」
「雪那は……どうなったと、思いますか?」
と今にも泣きそうな声で波佐谷に尋ねた。
「これは……俺の憶測でしかないが、死んだと……思う……」
「ッ……今回は、ありがとうございました。」
雪愛は、そう言って、帰ってしまった。
まずこの作品を読んでいただきありがとうございました。赤雪の残響ももう第五章ということでね。
まぁまぁ早いですね。もう終わっちゃいそうだし。
でもまだまだ続いていきますよ。
これ言っておきたかったんですよ。
第三章〜第五章までのタイトル名は、雪を喰らうものと似た感じにしてるんですよね。例えばこの第五章とかは、雪を喰らうものの方では【静寂の世界】何ですが、赤雪の残響だと【混沌の世界】何ですよ。
これ気づいた人は多分だけど、いないですね。
あと他作品も見てくださるとありがたいです。
他作品といえば、新しい小説作ったんですよ、その名も【月澄ミノ霞空】です。ジャンルも、ローファンタジーで初めての試みとなっています。是非そちらも読んでくださると、嬉しいです。
あと、時々まぁまぁ高い順位になってたりするんですよね。例えば【僕等の愛しい日々】でいえば、その日だけ35位とかになってたりして、これも皆様のおかげです。ほんっとうにありがとうございます。
あと書きがこんなに長くなったのも初めてですね。
そんな初めて続きの第五章、見てくれて本当にありがとう!!!!!これからもよろしく!!!!!!!




