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惑星記  作者: フランクなカイザーフランク
第一章 結末へ向けて
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第三機動爆撃隊 三番機

 セイツェマンは士官学校卒業後、帝国軍第六航空艦隊第三機動爆撃中隊所属となった。


 航空艦隊。これはシグマ帝国が開発した戦艦並みの砲門を備え、速力は航空機をも勝り、さらには空中に浮くため陸海空全ての戦場に展開可能な世界最高の兵器だ。侵略戦争中盤に帝国で開発され、その機動力と空からの一方的な攻撃で他国を圧倒した。現在は帝国のみが保有し、その中でも六大艦隊と呼ばれる、第一から第六将軍までの名前を持つ空中戦艦を旗艦とする艦隊は今や帝国の顔となっている。


 第六航空艦隊は第六皇子シクス将軍が就任された時に編成された艦隊で、六大艦隊の中でも最も新しい艦隊だ。そのため艦隊内には新兵が多く、セイツェマンが搭乗する爆撃機も6人中3人が新兵だ。


 セイツェマンは航空巡洋戦艦ロージに乗り込むと「第三機動爆撃中隊 三番機」と書かれた格納庫へと向かった。


 「セイツェマン少尉です。これからよろしくお願いします」


 「君が背負うのは我々の命だけではない。国民の命を背負っていると思って仕事をしてくれ。私はニッキー・ジェルソン大尉だ。この機の機長を務めている」


 そう言って握手を交わすと、機長の硬い皮膚に覆われた手の様子がわかる。きっと多くの戦場をくぐり抜けて来たんだろう。


 「紹介しよう。右から副操縦士のヴェルン大尉、爆撃手のキース中尉、前方銃手のアモス少尉、下部銃手のランドル少尉だ。セイツェマンには機体上部の回転銃座を担当してもらう。アモス少尉とランドル少尉は君と同じ入隊したての新人だ。仲良くしてやってくれ。それじゃあ新人歓迎会は終了。仕事に戻ろう」


 各々が持ち場へ戻る中、アモス少尉が近づいてきた。


 「セイツェマンは名字か?」


 「いや、私は孤児なんだ。だからセイツェマンは名前だよ」


 そういうと何か納得した様子で頷きながら話を続けてきた。そんな反応には慣れているから気にはしないが、孤児院出身はやはり珍しいのだろう。


 「それじゃあセイツェマン、俺が艦内を案内しよう。ついて来い」


 そうして連れて行かれた場所は艦上にある飛行甲板だった。空は第六艦隊で埋め尽くされており、艦艇の改修作業が行われていた。


 「ここに爆撃機が着艦するんだ。発艦の時はさっきまでいた格納庫から射出されるぞ」


 「第六艦隊はいつもここで整備をしてるのか?」


 「ああ。ここバカラシントシはシクス将軍のお膝元だからな。第六艦隊は共和国国境に近いここが停泊地になってるんだ」


 バカラシントシは私がいた孤児院のある場所でもある。しかし、こんな大規模な施設があるのは知らなかった。


「次に行こうか」


 その後もアモスは艦内のありとあらゆる場所を教えてくれた。

 

 売店から風呂場、艦橋、レーダー室など色々な場所に行ったが、唯一行けなかった場所があった。それはエネルギー管理室。なんでもここには航空艦隊が浮かび上がる秘密が隠されているそうだ。


 でも気になったからと言って近づくと軍事機密の観点からその場で射殺されるらしい。そんな恐ろしい場所には近づかないでおこう、そう思った時に戦闘配置のサイレンが鳴った。

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