武器の強化
目を覚ますと、前回ログアウトした露天街だった。
目の前には知らない人が露天を出していて、あまりりすさんの姿は見かけなかった。
「そっか、明日から忙しくなるとか言ってたな。なら仕方ないか。折角証拠の鍬を持ってきた……持ってきているよな?」
俺はストレージの中身を確認してみた。
「あれ? 何だこれ?」
表示されていたのは
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大銅貨 ×9
大鉄貨 ×5
鉄貨 ×6
薬草 ×9
ホーンラビット肉 ×11
ホーンラビット角 ×10
ホーンラビット毛皮 ×21
うフル肉 ×1
ウルフ牙 ×1
ウルフ毛皮 ×1
初級宝石 ×1
HPポーション ×10
???? ×1
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入れておいた鍬がリストには無く、代わりに『????』と言う謎の物が入っていた。
「とりあえず取り出してみるか。」
俺は『????』を押して取り出してみると、いつも使っている鍬が現れた。
「いつもの鍬だな。何で『????』になっていたんだ?
……まぁ、考えてみても俺に分かる訳も無いか。とりあえず鍬はストレージにしまっておくことにしよう。」
俺は、鍬をストレージにしまうと、これからのことを考えることにした。
この前かった宝石を使って武器のレベルアップをしても良いかもしれないし、ホーンラビットの肉の在庫はまだ残っていはいるが、後後のことを考えてもっと集めておいても良いかもしれない。
後は、レベル上げを頑張るのも良いな。確かレベル15になれば、新しいスキルを習得できるって言ってたしな。
「……そうだな。なら、武器のレベルを上げてから、ホーンラビットを狩りまくってレベルアップを目指して頑張ってみよう。」
そうと決まれば、俺は武器のレベルを上げるために鍛冶屋へと行ってみよう。
大通りを歩いていると、金床とハンマーの看板を見つけた。ここかな?
建物の中に入ると、ずんぐりむっくりの男性が部屋の中心で武器を作っていた。そして、その周りに冒険者が集まっては離れて行くを繰り返していた。
「この景色どこかで……あぁ! 冒険者ギルドか!!」
と言うことは、初級宝石を持ってこの男性に近づけば良いのかな?
俺はストレージがら青い宝石を取り出し、男性へと近づいてみた。
「武器のレベルアップか?」
『1000Lで武器のレベルアップを行いますか? はい/いいえ』
思った通りだった。俺は『はい』を押す事にした。
カンカンシャキーン!!
「成功だ。大事に使えよ。」
男性はそう言うと、またハンマーを振り上げると、武器を作り始めた。
どうやらこれで終わりらしい。
俺は、新しくなった武器を確認してみたが、いつも見ている物と同じだった。
「見た感じは特に変わった感じはしないな。」
とりあえず目的は済んだことだし、俺は次の目的でもあるホーンラビットを狩るために、街の外に向けて歩き出した。
・・・・
前にホーンラビットを狩りまくった場所までやってきた。
「居た!」
さっそくホーンラビットを発見した。
俺はショートソードを構えると、ホーンラビットへと切りかかった。
ザシュ!
「えっ?」
何とホーンラビットは1撃で倒れ、その場所には肉が落ちていた。
どうやら武器のレベルが上がったことで、1撃で倒せるようになったみたいだ。
「凄いな。」
ここまで武器の性能が変わるとは思わなかった。これはもっとレベルを上げるべきか?
宝石が1000Lで、鍛冶の依頼も1000Lだ。あと4つレベルを上げるには8000Lが必要だ。
残金を見ると……8056Lか。ギリギリ足りるな……よし!
「とりあえず日が暮れるまで狩り続けて、街に戻ったら武器のレベル上げをしよう。」
そうと決まればホーンラビットを狩りまくるか。
俺はホーンラビットを探しに移動するのだった。
・・・・
「そろそろ時間だな。」
最後の1匹を倒した俺は、街へと変えることにした。
今日の成果は、開始する時間が少し遅かったせいで、ホーンラビットが17匹だ。内訳は、肉が10個の、皮が5個、そして角が2個だった。
「まぁ、こんなもんか。よし、帰るか!」
街に帰ると、まずは冒険者ギルドでホーンラビットの皮と角を売ってこようと思う。
毛皮が5回分で、角が3回分の依頼になったので、1500Lの儲けだった。
その後は、露天で初級宝石を4個購入し、鍛冶屋へと向かった。
カンカンシャキーン!!
カンカンシャキーン!!
カンカンシャキーン!!
カンカンシャキーン!!
無事にレベル5まで上げることが出来た。
そして、勢い余って鍛冶の男性に話しかけてしまった。
「これ以上レベルアップさせるのなら、中級宝石が必要だ。」
なるほど、初級宝石だとこれ以上は上げられないんだな。まぁ、壊れる可能性が有るから、今のところ上げるつもりは無いけどね。
とりあえず今出来るところまで上げられたので満足だ。鍛冶場を後にすることにした。
「さて、キリも良いし、今日は終わりにしよう。」
俺はログアウトをするのだった。




