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BOT


目を覚ますと冒険者ギルドの中だった。



「そーいや、ここでログアウトしたんだっけ。」



とりあえず周りを見渡してみる。ましろさんも、エクスさんも見当たらなかった。

仕方がない、とりあえず掲示板でも確認してみることにしよう。

どんな依頼が有るかな……


******************************

ホーンラビットの毛皮の収集

ホーンラビットの毛皮を5枚集める

報酬:銅貨1枚

経験値:70EXP

******************************


******************************

ホーンラビット肉の買取り

ホーンラビットの肉を5個集める

報酬:銅貨2枚

経験値:100EXP

******************************


******************************

ホーンラビットの角の買取り

ホーンラビットの角を5個集める

報酬:銅貨2枚、大鉄貨5枚

経験値:125EXP

******************************


ホーンラビット関係の依頼で探してみたら3種類もあった。

ホーンラビットの角の買取り依頼の報酬がやたらと高いが、昨日10匹も狩ったのに2個しか落とさなかったことから考えると、これで妥当なのかもしれない。

それにしてもこの依頼主って、角なんか集めてどうするんだろうな。まぁ、俺の知ったことじゃ無いか。

とりあえず手持ちに、ホーンラビットの毛皮が5枚あったので、依頼を報告しておいた。



「さて、今日もホーンラビットを狩りに行ってこよう。」



最低でも1匹分のお肉は確保しておきたい。頑張って狩りに行くことにした。



・・・・



ザシュ!



「これで……やっと10匹目か。」



慣れたことで、ホーンラビットを倒すことに関しては楽にはなったが、そのホーンラビットを見つけるのに苦労していた。

なので、10匹を探すのにかなりの時間を要していたのだ。



「他の人って、どうやって見つけているんだろう?」



ちなみに俺の探し方は、前にロンドさんから聞いた狩りのやり方だ。自分の気配を消して辺りに注意しながら身を隠しつつ、ゆっくりと移動して獲物の痕跡を探す方法だ。

ただ残念なことに、俺の注意力が足りないのか、技術が無いのかは分からないが、ホーンラビットの足跡やら、痕跡を探せないため、視覚による発見が主なやり方だった。

まぁ、それでも攻撃する前にバレてばかりなんだけどね……もっと精進せねば。


その時、向こうの方から1人の弓士がやってきた。

その弓士は隠れると言うことを一切行わず、草むらが有ろうと関係なく、辺り一面走りまくっていた。



「何やってるんだよ、あれじゃ敵に気づかれて逃げられるじゃねーか。」



折角の狩場を邪魔されて、少し腹を立てて愚痴っていたら。

草むらに隠れていたホーンラビットを見つけたみたいだ。すぐさまホーンラビットに近づいて行き、弓を射てあっさりと倒してしまった。



「なるほど、別に見つけられても逃げる前に倒しちゃえば良いのか。そう考えると遠距離攻撃が出来る弓って良いのかもしれない。」



俺がそのことに関心していると、近くの草むらで草が擦れた音がした。獲物か!?

用心しながら草むらへと近づくと、草むらからホーンラビットが現れた。チャンス!

俺は、剣を構えると、ホーンラビットへ向けて切りかかった!


パシッ!


切りかかる瞬間、目の前のホーンラビットに矢が刺さり、そのままホーンラビットは倒されてしまった。



「なっ!」



どうやらさっきの弓士の人の仕業だったみたいだ。獲物を横取りされて少々腹が立ったが、倒したのは向こうだし、落ちている毛皮を拾って渡してやるとするか。



スカッ!



屈んで毛皮を拾おうとしたのだが、手は毛皮をすり抜けたのだった。あれ? この感覚、どこかで……?

その時、弓士の人が近づいて来て、有無も言わさず毛皮を拾うと、また走って離れていく。



「ちょっと待てよ!」



声を掛けてみたが、その弓士は何も答えずに、そのまま走り去っていった。



「何なんだ、アレ……」



あまりの出来事に、開いた口が塞がらなかったが、変な人に出会ってしまっただけだと納得して忘れることにした。



「まあいいや、次だ次!」



気持ちを切り替えて狩の続きをすることにした。


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― 新着の感想 ―
[良い点] ああサブタイのBOTってそういう……
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